2013年05月17日

また会う日まで。――[1156]生誕19,725日

 午後、浜松町へ。制作F女史と改札前で合流し、文化放送へ。「大竹まことゴールデンラジオ」に2年4カ月ぶりに出演。
 構成作家が事前に送ってくれた想定台本では、この「老い日記」についても話すことになっていたのだが、いざ本番が始まってみると最初から最後まで「原発」の話。聞けば、一貫して原発反対派の大竹さんは事あるごとに原発についてあれこれ語っているらしい。
 なので、大竹さんも今日のパートナーの室井佑月さんも話題は尽きずという感じで、芝居の話は軽く触れる程度にとどまり、原発原発で約15分の出演時間はあっという間に終了。

 この手の話が嫌いではない我が身は相当に楽しかったのだが、果たして芝居の宣伝になったのか?

 さてさて、思い起こせば3年前の今日、胃癌の摘出手術で1週間ほど滞在していたG病院からめでたく退院。

 おかげさまで今のところ癌の再発もなく、術後の経過は問題なし。今月末には半年に1回行っている検査で胃カメラ、CTに臨むが、まぁ、たぶん大丈夫だろう。(と願う)

 それにしても、この3年で「老い」はまた確実に進んでいるはずだが、実感としては3年前というより、20年前ともさほど変わっていない。この「体の老い」と、「精神の変わらなさ」のギャップ。これが、今後もさまざまな場面で戸惑いを生むのだろうな。
 鉄板のように固く、こりこりの肩、首筋、肩胛骨。
 たまにトンデモナイ悲鳴をあげる、か弱い膝。
 再び歯医者に通うことを余儀なくされた歯周病。
 抜けることには強い信念を持ち、「RiUP」ごときにまったく影響されない我が毛髪。

 「老いのしるし」はどれもこれも健在だが、今は何より、連日続く睡眠不足のおかげで頻発する偏頭痛にもっとも閉口している。(果たして、新作『恐怖が始まる』の初日は無事に開くのか?)

 というわけで、我がブログを覗きに来てくれていた皆さん、感謝。「老い日記」は本日でおしまいです。
 また会う日まで。
 そう言えば、退院して直行したスカイツリーはまだまだ建設途中で半分もできてなかったなぁ。(未だに昇ってないけど)

 では。
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気持ちだけは未だにこの年頃。確か30代。
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2013年05月16日

歯を食いしばって。――[1155]生誕19,724日

 1週間ぶりの歯医者に行く。治療は右下の奥から2番目と、左下の一番奥、2本の歯。どちらも仮の詰め物を外し中を洗って、再び詰め物で蓋をして、ハイ、おしまい。
 あっという間、ものの3〜4分で終了。今日も猪突猛進の女医さんのほうであったが、あっけないほどの時間だったので性悪クレーマーのオッサンが噛みつく暇もなく、平穏に終了。

 めでたし、めでたし。(それが普通です)

 一方、芝居は激闘の日々が続いている。オッサン演出家が血を吐いて倒れるか、はたまた初日がすっ飛ぶか。(こらこら)
 こちらも、なんとか必死の追い込みが功を奏して、ものの3〜4分でハイ、おしまい、とならないものかと浅はかな演出家は真剣に考えたりするが、そうは問屋が卸さない。

 こちらはじっと痛みに耐え、オノレを鼓舞し続け、苦難の時間を過ごすしかない。(それが芝居というものです)

 橋下大阪市長のこのところの発言は、「維新の会、支持率どんどん下がってるし、ここはひとつ、また過激なことを言って注目を集めようじゃないか」という作戦が、完全に裏目に出たとしか思えない。このところ我が身には、市長がすっかりタチの悪いクソガキにしか見えなくなってきております。

 さぁて、このブログも明日は最終回。そして舞台初日まで、あと1週間。歯を食いしばって頑張りますぞ。
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今度の芝居の、闘いの友。
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2013年05月15日

迷惑メール。――[1154]生誕19,723日

 スマホの「メールファクター」設定を変えた。今までPCからのメールは非受信にしていたのだが(受信するのは指定アドレスのみ)、このところ立て続けに不都合があって「PCメールも受信」に変更したところ、来るわ来るわ、詐欺メールにエロメール。呆れかえるほどに次から次に届く。
 最近の迷惑メールの流行は「個人名」なんだね。
 「佐藤正行です」。知らねーつーの。
 「野口喜美恵さんからの相続があります」。誰、あんた?
 最近のメールは巧妙化していると、最近ニュースで見た覚えがあるが、巧妙化っていうか、だんだんマンガ的な馬鹿馬鹿しさに傾斜している。
 しっかし、よく考えるねぇ。恐るべし、妄想力。そんなに突飛な設定をいくつも思いつくんなら劇作家にでもなったほうがいいんじゃねーのと真面目に思う。

 いや、逆か? これだけ迷惑メールが減らないってことは、それだけ何かしら金儲けできてるんだろうから、劇作家なんて儲からない商売に見切りをつけて、我が身が迷惑メール発信者になったほうがいいのか?

 稽古場での稽古は残すところ、あと4日。初日までは、あと8日。過酷な闘いはもちろん現在進行形。老体に鞭打ちながらも、芝居は体力だとつくづく思わされる。

 あー時間がない。時間が足りない。迷惑メールをいちいち削除する時間も惜しいんだってば。
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商店街で見かけた、期間限定店舗の撤収模様。まさか夜逃げじゃないよね?と思うのは、我が身が何もかもをほっぽりだして逃げたいと思っているからなのか?
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2013年05月14日

死ねってことっスか?――[1153]生誕19,722日

 仕事に追われつつ、朝からパソコンにかじりついていると宅配便が届く。何だ?受け取ってみると、むむむ、結構分厚い書類ファイルのようだぞ……。
 開けてびっくり、ご名答! 中身は「ありがたや、ありがたや」の大量の書類。しかも、わずか2週間ほどでそれを全部読み、意見書を書いた上で返送してください、だって。

 おいおい、私ぁ、24日初日の芝居が迫ってるんでっせ。どこにそんな時間があるってんですかい?死ねってことっスか?

 今日も芝居の部分稽古は、雀の涙ほどしか進まず。なのにワガママ演出家は稽古に来ていた美術家・Iさんに突然、「ラストでこうしたいんですよねぇ」と無理難題をふっかける。「いや、今からじゃもう無理だろうなぁとは思ってるんですけどね。最初から言えよって話なんですけどね。……やりたいんですよねぇ」。

 ほとんど脅しである。

 睡眠不足も災いしているのだろうが、先週から首・肩が最大級に固まっている。日常的に鈍痛状態。この凝りに凝り固まった首・肩とともに、我が身の心がほぐれるのは、いったいいつになるのやら。

 ホントにそんな日が訪れるのか?
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『恐怖が始まる』舞台美術プラン。
ちっちゃい劇場なので、臨場感は存分に味わえます。
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2013年05月13日

まったりしすぎか?――[1152]生誕19,721日

 3時間睡眠でバス、電車を乗り継ぎ、遠路はるばる小手指へS高校での授業に向かう。
 まだまだ1年生の彼女らは(男子は僅かに3名)、ちょっとした合間にも無駄口に走る。しかし、そこは泣く子も黙らせる演出家、様子を窺いつつ機を見て諭すつもりが、授業見学に来ていた先生が、「みんな静かにしろ!」と突然、割り込んできて怒鳴る。おまけに、「どうして、自分がダメ出しされてるつもりで聞かないんだ?」などと真顔でどやしつける。

 おいおい先生、そりゃないよ。怒鳴りつけるほどうるさくはなかったし、不肖とはいえ演出家として授業を任されてる以上、演出家は俳優たち(生徒たち)とどんなムードをつくりあげればうまくいくのか、ちゃんと考えてるものなんですよ。横入りはナシってことでお願いしますよ。

 とはいえ総勢40人近い16歳たちの醸し出す若々しいエネルギーは、ご老体には毒気でもあるようで、4時間に及ぶ授業を終えた頃には睡眠不足も手伝って、もうへろへろ。
 しかしもちろん、まだまだ一日は終わらず、再びバス、電車を乗り継いで西新宿の稽古場に向かう。

 こちらの稽古場のムードは「まったり」しすぎか? とも思うが、きっとみんな腹の中では刻々と迫り来る初日に向けて不安膨大なことであろう。そりゃ、ジタバタしたって始まらんわな。

 さらに疲れを背負ったオッサン演出家は午後11時頃に帰宅して、まっすぐパソコンに向かい、パンフレットの原稿を黙々と書く。眠れない日はまだまだ続くぞ。
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鹿児島産の「びわ」。
子どもの頃、びわの木に登ってよく、もいでは食べてた覚えがあるが、あれは誰の家のびわの木だったのだろう……?
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2013年05月12日

経験が学習にならない。――[1151]生誕19,720日

 連日の睡眠不足でまたもや目の奥がじんじん……。これが偏頭痛に転じなければいいのだがとあらぬ心配ばかりする。

 しかし、やや朦朧としているくらいのほうが要らぬ邪心が起こらないせいか、集中力は僅かではあるが増している気がする。日ごろ、どんだけ散漫なんだよ、という話ではあるが。

 本日から『恐怖が始まる』の実寸稽古がスタート。
 指折り数えてみれば、劇場入りまで残り1週間、初日まで残り11日。ひえー。毎度毎度のことではあるが、ぎりぎりの綱渡り状態が続く。まったくもってこの男は、経験が学習にならない。一度でいいから余裕綽々ぶちかましで新作の幕を開けてみたいもんだ。(開けなさい)

 すでに目の奥がじんじんながら、これから本当の体力勝負が始まる。すでに初老のオッサン演出家には過酷この上ない恐怖の日々が始まる。(とっくに始まってたんだよっ

 たまたま一昨日の「老い日記」に写真を載せていた男子体操の内村航平選手が全日本個人総合選手権で史上初の6連覇を達成。すごいね。この人はまだ若き24歳ながら、経験がしっかり学習になっている。(見習いなさい)

 初老演出家も最善は尽くします。(尽くしなさい)
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この店で飲めばおいしさもテッパン! ……ってことなのか?
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2013年05月11日

終了宣言。――[1150]生誕19,719日

 新作『恐怖が始まる』はいよいよ後がなくなり、追い込み態勢に拍車が掛かる。
 明日からは仮り台組みをし、置き道具を入れての実寸稽古。まだまだやらねばならぬことは山のように積まれているが、ここは辛抱強く、焦れどもうろたえることなく、一歩一歩前進するのみ。
 そうオノレに言い聞かせつつ、「じゃあまず頭からざっと通るから」などと言って始めたくせに、5分もしないうちに「ちょっと待って」とダメ出しが始まり、いつしか小返し稽古に転じ、若手に「できるもんならやってみろ」などと快調に毒を吐き、終わってみれば、ほんのちょっとしか進んでいない。
 まったく辛抱のない演出家には困ったもんだ。
 稽古後、ファミレスに移動して衣裳の打ち合わせ。今回、いつもは決して使うことのない特殊な出で立ちが登場してくるので、調達するのも骨が折れる事態になっている。

 先ははるかに遠いのう、と思いつつ小雨そぼ降る中を帰ってくれば、すでに午前様。いかんいかん、明日からは怒濤のスパートをかけねばならぬ、と固く一瞬だけ心に誓う。

 さてさて。
 突然ですが、我が「老い日記」、来週17日をもって終了します。
 思い起こせば3年前の今日、人生初の(当たり前だ)癌細胞摘出のために入院、そして手術。そもそもが癌発覚がこの日記を始めるきっかけだったわけだけど、手術後、お陰様で再発もなく丸3年が経過したことになる。
 でもって、3年前の17日が退院した日。これを契機におしまいにしようと思った次第。
 まぁ、「老いの変調だけをつらつらと書き綴る」つもりが、いつしか体のことより、日々の苛立ちや不満だけをだらだらと書き殴っているだけの「愚痴日記」に変貌していったので、当初の目的はとっくに終わっていたとも言えるわけだけど。
 それに「日記」どころか、まとめて更新する「週間報告」、ひどいときには「月間報告」になってもいたので、今さら終了したところで「あ、そう」ってなもんでしょうが。

 てなわけで。
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ヤクザな商売、ガンバルぞー。おー。
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2013年05月10日

黙れ、オッサン。――[1149]生誕19,718日

 午前中から会議で西新宿へ。常務理事会。いつものごとく、なんだかんだと議題には事欠かず、黙って人の話を聞くことの知らないオッサンがいちいち口を挟むので、「お疲れ様でしたぁ」と終わってみれば、2時間近くが経っている。

 黙れ、オッサン。おまえが喋らなければたぶん、あと30分は早く会議が終わる。……と、みんな思っているのだろうなと西新宿を後にしながら約2秒ほど猛省する。

 その後、六本木に移動し、俳優座劇場で劇団NLTの『恋の冷凍保存』を観る。休憩15分込みで、2時間25分。
 これ、休憩なしで一気に2時間10分やったほうがよかったんじゃないか?と思ったが、終わって客席を見渡せば高齢者多し。なるほどシルバー対策の一環であったかと妙に納得。
 あと、この芝居のチケット料金、昼公演が5300円で夜公演が4000円と、昼と夜とで価格にずいぶん開きがある。もちろんステージは圧倒的に昼公演が多い。高齢者が多いとはいえ、ホントにあちこちで夜公演が減ってきてるなぁと改めて痛感。

 演劇界も真剣に超高齢化社会を見据えていかなければならないご時世になっているようで、困った困った。
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誰かと同じ口の減らない御仁の迷惑発言による窮地は挽回できるのか?
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2013年05月09日

朦朧、朦朧。――[1148]生誕19,717日

 もう無理は利かない体だとわかっていながら、昨夜は完全徹夜……。案の定、体は起きてはいるけれど、頭は半分寝たような状態。かといって初日までのカウントダウンはすでに始まっていて寝るに寝れず、じっくり、ゆっくり、拷問に掛けられているような朦朧気分で一日を過ごす。
 稽古場でも頭は朦朧。朦朧でも朦朧なりに役者に毒は吐いておく。習性というのは恐ろしい。

 芝居のほうはいろいろと「試し」を重ねつつ、少しずつではあるが形が見え始めているとはいえ、まだまだ先は長い。

 午後10時に稽古を終えて帰宅すると、さすがにダウン。しばしウトウトしたあと、またもぞもぞと起き出してパソコンに向かう。

 もう今が夜なのか朝なのか、寒いのかあったかいのか、幸せなのか不幸せなのか、何もわからないまま、茫洋と時間だけが過ぎ去っていく。わーい。(ヤケクソかよ)
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この人の歌声は神がかっている気がする。
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2013年05月08日

挫折感を抱えて。――[1147]生誕19,716日

 歯の痛みはついにごまかしきれず、こんなにズキズキ疼いたんでは仕事にならぬと、SOSの電話を掛けて歯医者に行く。
 歯周病はこの1年あまりでどれほど悪化してるんだ? と戦々恐々としていたら、「右下の奥から二番目の歯の横側にぽっかり穴が開いてますねぇ」。
 ……なんと、虫歯であった。
 「これ、もう相当穴が開いてますねぇ。ものを噛むときに痛くなかったですか?」「いえ、疼き始めたのは一昨日くらいからで、それまでは特に……」と答えたところ、実に衝撃的なひと言を歯科医女史はのたまった。「ああ、そうですか。まぁ、ずいぶん年取ってからの虫歯はゆっくりゆっくり進行しますからねぇ」

 ずいぶん年取ってからの、という言葉がエコーがかかって聞こえる。ずいぶん、ずいぶん、年取って、年取って……

 「じゃあ、中を洗ってみますけど、これ、もしかしたら神経までいっちゃってるかもしれませんので、そしたら残念ですけど神経を取っちゃわないといけないかもしれません」
 そう宣言したと思いきや、歯科医女史はガーガーと我が歯を削り始め、ときどき器具で歯をコンコンと叩いて、「これ、痛いですか?」「……いえ」。ガーガー。コンコン。「これは痛いですか?」「いえ、特に痛くありません」「んー、これ神経までいっちゃってますね。今から麻酔打って神経取りますね」
 え? 痛くないと答えたのになんで神経抜くの? 見た目だけでわかるんなら、なんでコンコンと叩いたの?
 と、ここで久々に歯医者に来たオッサンは思い出す。

 そうだ、ここの歯科医院には男先生と女先生、2人の歯科医がいて、女先生のほうは躊躇もない、遠慮もない、猪突猛進歯科医なのであった、と。

 神経を抜かれ、あらかた今日できる治療が終わってからの問診でもこの猪突猛進女先生、こっちの質問を遮って言いたいことだけ言うと、「じゃあ今日はこれで」と打ち切りやがった。
 おーい。患者の声を聞け。確かに我が身はあれは? これは?とうるさい患者かもしれんが、それ手なずけるのがあんたの仕事だろーが。

 歯の痛みとともに、何かに負けたような挫折感を抱えて、そのまま劇団の制作会議へと向かったのであった。
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この樹木のフォルムが好き。
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