2010年03月30日

老い日記[12]――生誕18,568日/禁煙4日目

 今日は手術前のCT検査に出かけた。
 癌専門病院はつくづく無駄がない。ほとんど感動的ですらある。 
 自動受付機で再来院手続きをすると(診察カードを入れるだけ)、受付表とPHSが出てくる。そのPHSの表示に従って、画像診断セクションの受付へ。指示された7番の部屋の前で待っていると、予約時間きっかりの14時に、「古城さん、中へどうぞ」と 声が掛かる。
 CT検査も素早い素早い。造影剤の静脈注射をあれよあれよという間に腕に打たれ、 「息を吸ってぇ。はい止めます。」を4回やっただけで、ハイ終了。ブンヤ魂に火がつくスキも与えないテキパキぶり。慌てて「造影剤ってどこに入れてるんですか?」とトンチンカンな質問を繰り出すと、「血管です。全身の血管ですね。針を抜いたところ、揉まずに3分ほどしっかり押さえてから着替えてくださいね」と、実に的確に、次の行動まで指示してくださる。
 会計も自動精算機で超簡単。診察カードを挿入→診療金額が表示される→お金を投入→領収書と診察カードが出てくる。おしまい。ここでも待ち時間なし。
 さぁ、帰ろうと病院を出て時計を見たら、病院に到着してから20分しかたってない。
20分!? 思わず目を疑った。目を疑って、すげぇ、となぜか感動した。

 病院に向かう途中の出来事。
 よっこらしょっと、と新宿駅1番ホームに出たところで突然、女の叫び声が聞こえた。なんだなんだ?と思って振り向くと、すぐ横を白髪混じりのブルゾン姿のオッサン、 猛然と人をかき分け走っていく。そして、そのまま線路に飛び降りた。おいおい、何やってんだ?とびっくりこいて見ていると、「誰か、誰か」と叫ぶ女は、よくよく見れば中学生?と思えるような幼さで、線路を逃げるオッサンを指さし、「あの人、痴漢です!!」と声を張り上げた。途端にざわっ、と辺りの空気が変わり、人だかりがし始め、 「誰か、その人捕まえて!!」みたいな男の声も聞こえ始めたが、発車チャイムが鳴り響いたので、やや後ろ髪引かれつつ電車に乗った。
  白髪混じりのオッサン、あれからどうなったのか、ホントに痴漢だったのか、さっぱり見当はつかないが、あんなに必死こいて逃げ去っていく「老体」だけは嫌だなぁ、みっともないなぁ。そう思った。


2010-03-30.jpg
 病院内のあちこちに、このボタンが。
 「どうか、た、た、煙草を、煙草を吸えば、気分はよくなります……」

posted by 老い日記 at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記