2011年01月31日

老い日記[319]――生誕18,887/禁煙272日目

 午前中に俳優Oともども不動産会社に出向く。移転する新事務所の契約。1時間もかからず終わるだろうと踏んでいたのに、読みが甘かった。不動産会社の社長自ら事細かに説明してくれるのはいいのだが、段取りが悪いうえに説明もあっちに脱線こっちに脱線して、結局1時間半もかかってしまう。社長、時間はもっと有効に使ったほうがいいっすよ。
 
 急いで西荻窪に移動して、午後1時からは中二日空いた『R...』の稽古、今日は長丁場の夜9時まで。さぁ、せっかく時間がたっぷりとあるんだから一気に最後まで進むぞと意気込んではみたが、すぐに若手の演技に苛立ちはじめ、ドS根性がみるみる前面に出てくる。結果、同じ場面を何度もしつこくしつこく繰り返し、みるみる時間が足りなくなっていく。ドS演出家さんよ、時間は有効に使ったほうがいいっすよ。
 
 我がふるさとの新燃岳は噴煙を撒き散らし続けている。この有り難くない不安な時間はいつまで続くのやら。
霧島連山.jpg 
今日の霧島連山。左が高千穂峰(人生で登った回数が一番多い山!)、その右が噴煙を上げる新燃岳、その右の霞んで見えるのが韓国岳。嗚呼、我が原風景が壊れゆく……。
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2011年01月30日

老い日記[318]――生誕18,886/禁煙271日目

 日中は脇目もふらず書類仕事に精を出し、長かったトンネルをようやく抜ける。苦しんでいる真っ最中にはとてもそんな時が来るとは思えないのだが、終わってみれば、ああ、ホントに抜けないトンネルはないんだなと、心晴れ晴れ。
 
 5時半すぎ、宅急便を一つ頼まなくてはいけなくて集荷依頼の電話をかけたら、「9時までには伺います」。おいおい、そんなに待ってられないよ。んじゃコンビニに持ち込もうと思い立ち、104で調べてもらった近くのコンビニに電話をかけ、「明日着でお願いしたいんですが、何時までに持っていけばいいですか?」と聞くと、「集荷は5時半です。もうそろそろ集荷に来ると思うんで、今すぐ持ってきてください」。おいおい、無茶だよ。だいたいもう5時半すぎてるのに、持ってって「今、出ちゃいました」ってことにならない保証はあるのか?そんな押し問答をしていたら、「近くに宅急便の営業所がありますから、そちらにお持ちになれば明日着で受け付けてくれるんじゃないでしょうか」。よし、それだよ。再び104で調べてもらって近くの営業所に電話。「はい、7時半すぎまで明日着で大丈夫ですよ」。おお、道は開けたじゃないか。と歓喜の声をあげようとしたら、「どちらにお住まいですか?」。住所を伝えると、「ここ、JR○○の駅前なんですけど」。……遠い。歩いて15分はかかる。いや、結構重い荷物だから20分はかかるかも。いや、時間が掛かるのはまだいいが、我が体がもつ自信がない。打ちひしがれて、「……遠いですね」と沈んだ声で言うと、「○○商店街にも営業所ありますよ」と天の声。よし、それだよ、そこなら10分もかからない。決まり決まり。御礼を言って電話を切り、早速クソ重い段ボール箱を抱えてGO! ……重い。予想よりはるかにしんどい。腰がもたない。100メートルも行かないうちに、てえい!!と荷物を捨てたくなる。しかし商店街ゆえ行き交う人も多く、じっと耐えつつ、ああ、腰が壊れる腰が壊れる、これはいったい何の拷問なんだ?と泣きそうになりながら、ようやく目指す営業所に辿り着く。荷物を下ろした瞬間、腰にジーンと痺れが……。だけど営業所のニイチャンは「お疲れでしたね」と我が腰や肩を揉んでくれるわけもなく(当たり前です)、実に事務的に「お預かりしまーす」。腰の痛みとともに、あっけない幕切れを「人生こんなもんさ」としみじみ噛みしめる。
 
 それから腰の痛みを引きずりつつも急いで西新宿へ。今日も機能に引き続き、ワークショップ・オーディション。基礎となるエクササイズをじっくりこなす。腰は痛いし、鼻水もまだずるずるだが、仕事がひと段落したので心持ちは晴れやか。それでも毒は吐きましたが。
緑のない青梅街道.jpg
緑のない青梅街道。緑色のない世界は寒々しい。
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2011年01月29日

老い日記[317]――生誕18,885/禁煙270日目

 鼻水が止まらない。じゅるじゅる。つー。じゅるじゅる。ヤバいヤバい、風邪のひき始めだ。間違いない。これで少しでも気を抜けば一気に高熱が出る。病は気から。気を張れ気を張れ。そう我が身に言い聞かせながらも、既に気持ちだけで物事を突破できる若さのないオッサンは、「鼻水・鼻づまり」に効くと書いてある総合感冒薬を急いで飲みこむ。
 
 書類仕事にいよいよ追い込まれて、仕事場は修羅場の様相(鼻にテイッシュを詰め込み、見た目は修羅場と程遠いが)。おかげでワンツーワークスのワークショップ・オーディションも身体訓練はベテラン俳優に下駄を預けて、仕事のできない演出家は夕方から参加。オーディションとはいえ、劇団メンバーも合同で行う稽古のようなものなので、修羅場から駆けつけた演出家はここぞとばかり若手に憂さ晴らしの如く毒を吐く。吐きつつ、あ、これ、オーディションでしたねと我に返る。
 
 帰宅後、さぁ修羅場の続きの仕事仕事と思いつつ、やっぱり観てしまいました、サッカー「アジアカップ」決勝。格上オーストラリアに終始、押されっぱなしでハラハラだったが、耐えに耐えて1−0で勝利。ニッポン優勝。最後の最後まで勝てる確信が持てなくて、試合終了のホイッスルが鳴った瞬間に思わず拍手喝采。「おめでとー」とおたけびました。日本にもようやく「仕事師」のような選手が増えたなと思う。

花伝舎の案内板.jpg 
芸能花伝舎では毎日芝居の稽古が目白押し。我がワンツーワークスは本日オーディション。
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2011年01月28日

老い日記[316]――生誕18,884/禁煙269日目

 昨日の願いも虚しく、新燃岳が再び噴火。ついに溶岩ドームが出現、火砕流まで発生。大丈夫なのか、我が故郷。宮崎市や都城市はニュースで中継が入るのだが、生まれ育った小林市は新燃岳により近いのに、ド田舎なのでマスコミが寄りつかず様子をまるで伝えてくれない。
 鳥インフルエンザのほうも収束どころか、新たな町へと拡大する一方。昨年の口蹄疫の牛に続いて、今年は鶏が壊滅的打撃を受けそうな気配が濃厚になってきた。インタビューを受けていた酪農家の人の言葉。「宮崎は呪われてるんですかね」。自然の前では人はこれほど無力。どうかどうか、宮崎県下も鹿児島県下も、これ以上被害が拡大しませんように。
 
 夜は西荻窪で稽古。無謀を承知で冒頭から90分ほど通す。通してみて、やはり無謀だったかと思い知る。やはり時間をかけて少しずつ少しずつ前進するしかありませぬ。今日はダメ出しの時間がほとんど取れず、ドS演出家は体に溜まった鬱憤をどこにも吐き出せないまま10時過ぎに帰路に就く。
 帰ったら勇んで書類仕事に取りかかるが、既にご老体のオッサンは体がへろへろ。いかんいかん、体力体力と飯を食えば、途端に眠くなって仕事にならない。アホである。
RPGフライヤー.jpg 
R.P.G.』フライヤー。赤が効いている。
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2011年01月27日

老い日記[315]――生誕18,883/禁煙268日目

 我が故郷・宮崎県がトンデモナイことになっている。口蹄疫が終息し、ようやく元気を取り戻し始めたと思ったら、まさかまさか、またしてもの鳥インフルエンザ発生。よりによって宮崎で発生するなんて何のイジメであろうか。勘弁してくれ。直ちに大量殺処分が行われたにもかかわらず、鹿児島にまで広がり、宮崎県下でも収まる気配がない。
 これだけでも大変な事態なのに、霧島の新燃岳が爆発噴火。霧島の麓で生まれ、霧島連山を見ながら育った我が身にとっては天変地異のような驚き。我が身は既に半世紀は生きているが、今まで新燃岳が噴火したことなんてなかったぞ。もうもうと上がる噴煙は我が故郷の小林市も直撃している模様。
 
 宮崎を憂えながらも夕方近くまで、せっせせっせと書類仕事に精を出す。5時になって西荻窪の稽古場へ。『R...』は少しずつではあるが、宮部みゆき原作の面白さに近づきつつある。だが、もちろん近づくだけではダメ。軽やかに抜き去って、芝居ならではの面白さを存分に出すべく突っ走らねば。
 9時過ぎて衣装合わせに入る。2時間かかってもなかなかプラン通りにはいかず、決定は次回までお預け。この芝居には制服姿の女子高生が二人出てくるのだが、難なく着こなしている20代女優に、「それ絶対コスプレ商品でしょう」と言い放ったら、「違います。これ実際、私着てました」。マジか。制服も現実とバーチャルの区別がつかない時代ということなのか。それとも単に「制服=コスプレ」というオッサン思考に演出家が毒されているだけなのか? 
空を覆う噴煙.jpg 
宮崎市の空を覆い尽くす噴煙。霧島から宮崎までは100kmは離れているのに、この状況。(宮崎在住の知り合いが写メを送ってくれた)
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2011年01月26日

老い日記[314]――生誕18,882/禁煙267日目

 今日も芝居の稽古稽古で一日が終わる。午後は西荻窪で『R...』、夜は浜田山でワンツーワークスの基礎稽古。ダブルヘッダーはさすがに「老い」の身には重労働。
 『R...』はようやく中盤のシーンに取り掛かるが、段取りの多さにみんな四苦八苦。ホントに細かいところまで計算された芝居で、初演はよく幕が開いたもんだと改めて感心。耄碌演出家は初演のことなどほとんど忘れているので、新鮮な気持ちで作品に取り組めている。へへ、どんなもんだ。
 浜田山での我が劇団の基礎稽古は、ホームグラウンドの気安さも手伝って、心置きなく毒を吐きまくる。亀よりのろい成長しか見せぬ若手O&Sに、ヘルニアから復帰しつつあるNも加わり、若手3バカトリオに演出家はどっかんどっかん空爆を繰り返す。しかしそれでも3バカトリオは馬鹿なだけに少しもへこたれない。そこだけは頼もしいと言えば頼もしい。(でも成長してないことに変わりはない)
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博多ラーメンなのに「さいたま屋」。「阿佐ヶ谷名物」の文字も見える。さっぱり意味不明。
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2011年01月25日

老い日記[313]――生誕18,881/禁煙266日目

 午後、『R...』の稽古。今日は時間があまり取れず、これまで稽古した場面の詰めに終始し、5時には終了。
 夜は荻窪に移動して我がワンツーワークスの全体会議。今後のスケジュール等について方針を定める。2013年の話まで平然とする我が身が我ながらおかしい。そこまで生きてないかもしれないのに。いやいや、ほんとに。このブログも、体の変調を見つめる「老い日記」ではなく、そろそろ「老後の生き方」を真面目に考える日記にしたほうがいいのではないか。いや待て、そもそも我が身は既に老後なのではないか?しょーもないことだけは妄想が次から次へと広がっていく。
 
 10時頃に帰宅。溜まっている書類仕事が気になりながらも、ついついサッカー「アジアカップ」日韓戦から目が離せず。結果はPK戦の末、日本が勝ったのだが、選手のパフォーマンスよりも監督の采配に目を見張る。試合でPKを失敗している本田に勝敗を決するPK戦の大事な一人目を任せ、ファールで韓国にPKを与えることになった4人目の今野で勝利を決める。ザッケローニ監督の采配には幾つもリベンジのドラマが仕掛けられていて、そのことに感動すら覚える。こんな筋書き、まだまだ未熟な劇作家にはとても書けませぬ。
一瞬の邂逅.jpg 
一瞬の邂逅。人生は一瞬の積み重ね。
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2011年01月24日

老い日記[312]――生誕18,880/禁煙265日目

 なかなか書類仕事に本腰が入らず、明らかに現実逃避なのだが、ええい、と予定外ながら昼前から走りに出る。ところが腰の曲がった間違いなく70代であろうお爺ちゃんに抜かれそうになって、この驚愕の現実からも逃げたくなる。
 午後、南青山へ。イラストレーター&アニメーターのFさんと次回公演『又聞きの思い出』フライヤーの打ち合わせ。相変わらずFさんは元気で若々しい。とても70歳に手が届く年齢には見えない。「老い」とはまったく無縁の生き方は、どこにその秘密があるのかいつも不思議に思う。
 
 その後、打ち合わせに同行していたF女史と渋谷に出て今後の打ち合わせ。1時間ほどで切り上げて別れ、我が身は急いで西荻窪に移動して『RPG』の稽古。今日も予定調和に終わっている演技がいくつも気になり(特に若手)、結局またしても先の場面には手をつけられず、じりじりと焦りが出始める。
 10時過ぎに稽古を終えると、今度は我が劇団のベテランO&若手Oと打ち合わせ。なんだか打ち合わせばかりで時間が過ぎて、帰宅は結局午前様。午前中に現実逃避した書類仕事はもちろん山積みにされたまま。
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Fさんの事務所には、ぜんまい仕掛けのミニおもちゃがずらりと並ぶ(写真はほんの一部)。楽しい。
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2011年01月23日

老い日記[311]――生誕18,879/禁煙264日目

 四十肩になることなく40代は無事に過ぎたが、五十肩にはなるやもしれぬ。不安が目下、日々脳裏をよぎる。難なく腕は上がるから不安的中は十中八九なかろうと踏んでいるのだが、右の肩甲骨全体が日増しに鈍く重い。恐らくは慢性的肩凝りだろう。ではなぜ、ストレッチに精を出してもさっぱり改善しないのか? ひたひたと忍び寄る、これは五十肩の前兆ではないのか? こうして不安から逃れられない毎日が続く。
 
 今日も『R...』の稽古は冒頭30分ほどの場面を細かく細かく繰り返す。何事も最初が肝心。そう我が身に言い聞かせながらも、こんなに時間がかかって大丈夫なのか?と楽天演出家の脳裏にも少々不安がよぎり始める。気がつけば『R...』、五十肩のように凝り固まってにっちもさっちも、どうにもならんってことになりませんように。
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五十肩に怯えながらも、この看板は露骨すぎて怖い。
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2011年01月22日

老い日記[310]――生誕18,878/禁煙263日目

 走るにはもってこいの季節になったのに体はなかなかのってくれない。今日も走り出してすぐに右の足の裏が突っ張り、なんでこんなところが突っ張るんだ?と思っていたらホントに足の裏がつる。つるんだね、足の裏。これも「老い」が原因なのか?
 午後、制作F女史&俳優Oと劇団の今後についての打ち合わせ。あれこれ話していたら、あっという間に時間が過ぎて、その後、F女史と浜田山に向かうため、ミニバスの「すぎ丸くん」に乗るべく停留所まで走るが、あると思っていたところに停留所はなく、なぜだ?いつなくなったんだ? もともとなかったのか? などと疑問は噴出するも当然のごとく乗り遅れる。
 浜田山では4時から翻訳家Sさんと打ち合わせ。次回公演『又聞きの思い出』の話に続いて、先日の『蠅の王』を英訳上演しようという話で盛り上がる。イギリスでは『蠅の王』が教科書に載っているらしく、誰でも内容をよく知っているそうな。Sさんいわく、「日本よりロンドンのほうが受けると思いますよ」。ロンドン公演、マジで企画してみる?
 さらに四方山話の中でSさんから得た情報。なんと、カズオ・イシグロの小説『私を離さないで』が映画化されたという。公開は3月。『私を離さないで』は個人的に我が2006年の小説ベストワン。号泣しまくったあの小説がどんな映画になるのか、今から楽しみ。Sさんは来日するイシグロさんの通訳を務めるそうな。なんとも羨ましい。
 
 打ち合わせを5時半近くになって終えて、急いで西荻窪の稽古場へ移動して『R...』の稽古。今日で稽古が始まって5日目。次第に若手に毒を吐く回数が増えてきたのう、と演出家は思う。それでもひるむことなく吐き続けるが。
 昨日の蟹は演出助手Oに稽古場まで持っていってもらい、稽古後に朋友のメンバーたちとみんなで食す。朋友のプロデューサーNさん自ら、蟹汁を作る。蟹味噌たっぷりの蟹汁は何度味わっても美味、美味。ちょっと幸せ。
椅子いろいろバス停.jpg 
椅子の見本市のようなこのバス停はちょっと素敵。
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2011年01月21日

老い日記[309]――生誕18,877/禁煙262日目

 10時からの会議のため虎ノ門に向かう。15分ほど余裕を持って家を出たのに、JR中央線の運転見合わせで、地下鉄丸の内線も大幅に遅れていて、うわ、こりゃ間に合わないかもと気持ちが焦る。乗換駅の赤坂見附ではホームにあふれんばかりの人の山。次の電車に乗るのは無理かもと思いつつ、滑り込んできた銀座線の電車に乗らねば遅刻すると思い直し、ぐいぐい体を押し込んで、なんとか体とバッグをねじ入れたところでドアが閉まる。すごいな、このぎゅうぎゅう詰め。まるで拷問のようだと思いながら、じっと耐えていると、次の溜池山王駅で乗り込んだのとは反対側のドアが開き、そこそこ人が降りてくれて少し楽になる。やれやれとちょっとだけ安堵して体勢を変えようとするが、あれ?あれれ? おかしいなと思って、はたと気づいた。なんとフードがドアに挟まってる! しかも、がっちりと。まだまだ混み合っている車内で恐る恐る肘を上げ、手を首の後ろに回してフードの端を掴み、えい、と引っ張ってみるが少しも動かない。マジかよ。さらに力いっぱい引っ張るが、1ミリも動かない。うわ、どうする、どうなるんだ俺。さらに、えーい、こうなったら引きちぎっても構わん、という覚悟で、ぐぐぐぐぐ、と引っ張るが何事もなし。うわー。最悪。次の虎ノ門駅でこっちのドアが開かなかったら俺、降りられないじゃん。絶対遅刻じゃん。というか、この体勢で俺、どこまで電車に乗ってることになるんだ?こっちのドアが開く駅まで無様にドアに背を向けたまま張りついてなきゃいけないのか? 落ち着け、落ち着け、落ち着け俺。次の虎ノ門で開くドアはあっちだったか? こっちだったか?頼む。頼む。こっちのドアが開いてくれ。開いてくれえええええ。
 ――無事、こちら側が開きました。ふう。人波に押されながら、何事もなかったように電車を降りて改札をくぐりました。会議にもぎりぎり間に合ったが、開くのが反対側のドアだったらどんなことになっていたのかと考えるだけでも恐ろしい。いやはや、赤坂見附→虎ノ門、とんでもない魔の区間でありました。皆さん、フード付きの服で満員電車に乗るのはやめましょう。
 
 朝の珍事のせいでしょっぱなから疲労困憊で臨んだ会議は長い長い、夕方5時前まで延々と続き、さらに疲労を重ねて忌まわしの虎ノ門を後にする。
 夜、昨日受け取れなかった蟹もちゃんとゲットできたが、届いてみるとすごい量。近所に住んでる俳優Oや、衣裳家Nに取りに来てもらってお裾分け。しかしそれでもまだまだたくさん。米子のMさん、持て余すほど送ってくれてありがとう。嬉しい悲鳴を上げてます。
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蟹。これでも随分減りました。
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2011年01月20日

老い日記[308]――生誕18,876/禁煙261日目

 マフラー巻いて上着を着て昨日と同じようないでたちで外に出たら暑い!なんだ、この暑さ! なのに日が暮れて稽古の休憩時間にネオシーダーを吸いに外に出ると寒い! ふざけるな!
 と、激しい寒暖の差はそれだけでストレスが溜まる。南国生まれの年寄りにはこたえる季節です。
 今日は午後1時から9時まで、みっちり『R...』の稽古。去年あたりからストレッチをやるごとに、体が固く、重く、鈍くなっていることを痛切に自覚する。ああ、二度と戻らない青春。ああ、二度と戻らない柔軟性。
 ところで宮部みゆき原作のこの芝居、二つの空間が同時進行したり、時間が巻き戻されたりするので、緻密な段取りがこれでもかと続き、それだけ稽古の時間もかかる、かかる。おいおい誰だよ、初演でこんな演出したのは?はい、それはコレを書いてるオッサン、あなたです。(泣)
 
 9時すぎに稽古場を出て、ファミレスで我が劇団の俳優Oと次回公演の打ち合わせ。二人して芝居の中身をあれこれ話すのは楽しいが、同時に運営面など現実の厳しさも南国生まれの演出家は思い知る。(南国は関係ないです)
 帰宅は11時頃。不在連絡票が入っていて、ああ、そういえば米子のMさんがまたまた蟹を送ってくれたんだったと気づく。せっかく冷蔵で送ってくれたのに受け取れず、残念。蟹にも見放されているようで、ほんとに現実は思うようにならんなぁと泣けてくる。(大の男はこんなことでは泣きません)
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『R...』で使うテーブル。本番で明らかになるが、ちょっとした仕掛けがしてある。
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2011年01月19日

老い日記[307]――生誕18,875/禁煙260日目

 朝から会議で西新宿へ。一昨日の「演劇と社会委員会」の拡大委員会。実にさまざまな人たちがさまざまな形でワークショップを実践しているんだなと改めて思い知る。しかもほぼ全員が手探り、個人的な繋がりでのみ成り立っている。これを組織化するのは相当に骨が折れそう。
 会議は予定が長引き、午後1時15分頃に終了。それから急いで午後1時からの(既に大幅遅刻確定状況)『R...』の稽古のため西荻窪へ。立ち稽古初日。家族組の1場と刑事組の2場を少しずつ進める。初演のメンバーからいろいろと指示を受けていたのか、みんな割とスムーズに動けていて感心。おっと、これはヤバい。ぐうたら演出家も己に鞭打たないと取り残されますぞ、と我が身を戒める。
 
 5時に稽古を終えて、今度は阿佐谷の稽古場へ移動し、我がワンツーワークスの基礎稽古。今日も発声を中心に、主に若手男優O&Sを特訓的にエクササイズを繰り返す。声づくりもおいそれとはいかない。やはり基礎ほど難しい。
 9時に稽古が終わると、そのO&Sともども『又聞きの思い出』の台本づくり。地道な事務作業を黙々とこなす。Sは作業を終えて11時半過ぎに帰り、その後、『R...』の演出助手を務めるOとは打ち合わせをあれやこれやと重ね、結局、Oと別れたのは午前1時すぎ。
 朝からあっちに行ったりこっちに行ったり慌ただしい一日で、いよいよ稽古、稽古、打ち合わせ、稽古の日々に再び突入だあああああ!と腹をくくる。もちろん、体はへろへろ。
マツコ人気ここまで.jpg 
マツコ人気はこんなとこにまで。便乗しすぎだろ。
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2011年01月18日

老い日記[306]――生誕18,874/禁煙259日目

 昨夜はいつしかソファで寝てしまい、疲労がまったく抜けていない状態で目が覚める。
 11時半頃に乃木坂に向かい、午後1時からの戌井さんの劇団葬に参列。『オールド・バンチ』で戌井さんと共演していた俳優Nさんが近くにいらっしゃって、訥々とこうおっしゃった。「最後の『オールド・バンチ』は戌井さんのお葬式の場面から始まるんだよね。戌井さんが死について滔々と語るところもあって、なんだか今も芝居をやってる気分なんだよね」。とても得難い話を聞いて嬉しくなるが、やはり祭壇に置かれた遺骨を見ると、「ああ戌井さん、こんなになっちゃったんだ」と切なくなる。
 
 夕方から荻窪に移動して、劇団の基礎稽古。少人数で本当にベーシックなことを丁寧にじっくり進める。
 稽古が9時に終わると、今度は急いで西新宿の新国立演劇研修所へ。演出家Nさん(文学座)プロデューサーFさん(青年劇場)と打ち合わせがあったのだが、到着してみると新国立演劇研修所の「夜会」(研修生との飲み会)がお開きになったばかりで、戌井さんの葬儀委員長も務めたNさんは既にほろ酔い状態。近くの中華料理店に場所を変えるが、そこに研修所所長の演出家Kさんをはじめ、事務局の面々、研修生たち7〜8人も雪崩れ込んできて、いつしかただの宴会状態に。
 それでも当初の目的は完遂しようと、Nさん&Fさんと文化政策についてあれこれ意見し合うが、脱線話も多く、的確にまとまらないままNさんは時間切れで退出。やはりこういう話は素面でないと無理でしょうと我が身も戒めながら切に思う。
 その後は研修生等に混じって、いよいよただの飲み会に突入。結局、1時半頃までいて、タクシーで我が家に辿り着いたのは2時前。調子に乗って生ビールを3杯、おまけに紹興酒なんぞを久々に飲んだものだから、疲労した体にアルコールが回り回って、もうすっかり今夜は我が身、使い物になりません。
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抜けるような寒空。さようなら、戌井先生。
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2011年01月17日

老い日記[305]――生誕18,873/禁煙258日目

 歩くスピードが速い。そう自負していた我が身であったが、それは既に幻影でしかなかった。前を行く60代とおぼしき男性を抜こうとするが、追い越せないどころか少しも距離が縮まらない。こちらは抜く気満々なのに、相手との距離は一定に保たれたまま。我がスピードがまったく上がらない。なぜだ。いや上げられないのではないか。そう思ってしゃかりきに足を繰り出しつつ、ああ、またしてもと、「老い」を自覚する。
 朝から会議のために西新宿へ。「演劇と社会委員会」。いつもはガオガオーと言いたい放題の演出家・Rさん、妙に今日はおとなしいので帰って心配になる。もしや、Rさんも老い?
 
 12時すぎに会議を終えて西荻窪に直行。『RPG』稽古初日。ウォーミングアップに1時間かけた後、顔合わせをして直ちに読み合わせに入る。宮部みゆき原作のこの芝居、2004年初演で今回およそ7年ぶりの再演なのだが、話が面白いねぇ宮部みゆき。そして、脚本化にもまだまだ若さとキレがあるねぇ古城十忍。お、この展開、うまいじゃん。何度も自画自賛しながら読み合わせを聞く。これって既に、老後の楽しみの域に入っているのではないか、このオッサン。
 
 帰宅後、書き物仕事に取りかかるが、どうもパソコンが危ない。いつぶっ壊れてもおかしくない状態にある気がする。いちいち反応ののろいパソコンを前にしながら、パソコンは買い換えが利くが我が体は朽ちていくだけだなぁとしみじみ思う。
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宇部市で撮ったホテル前の二人。
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2011年01月16日

老い日記[304]――生誕18,872/禁煙257日目

 連日の睡眠不足のせいか、目の奥がじんじんする。
 午前中いっぱい掛かって『又聞きの思い出』の台本直しを終わらせるが、気がつけば目を通さねばならない書類が段ボール箱に山積みにされたまま。『蠅の王』が閉幕してまだ数日だというのに、相変わらず仕事に追われる毎日で、出るのは溜め息ばかり。
 
 午後、明日から稽古が始まる劇団朋友制作公演『R.P.G.』の美術打ち合わせ。稽古場に行くと、舞台監督を務めるNちゃんが赤子を抱きかかえ、ニコニコ顔で「古城さん、俺の子です」と言うので、ぶったまげる。結婚したのは人づてに聞いていたが、もう間もなく1歳になろうとする子どもまでいたとは。
 そういえばこの1年あまりは、Nちゃんとは互いの芝居を観に行っても、ほとんど話していなかった。なるほど、1年あれば結婚して子どもも産める。1年とはそんな長さなのだと改めて思い知り、1年前となんら変わらぬ生活を送っている我が身をつくづく哀れに思う。(たぶん1年後も変わっていない)
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R.P.G.』舞台美術の模型。クール!!
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2011年01月15日

老い日記[303]――生誕18,871/禁煙256日目

 次回公演脚本の書式直しに手をつけはじめ、せっかくのホテル泊なのに昨夜の就寝は4時前。睡眠不足のまま「人権ハートフルフェスタ・うべ」へ。人権を啓蒙するイベントでなぜ演劇のワークショップなのかは深く問わないことにして、中高生を対象にした「コミュニケーション・ワークショップ」の実技講座を受け持つ。
 小学生対象のワークショップ、大人対象の基調講演&シンポジウムがすべて同時刻同時開催だったので、面白そうな芹沢さんの講演も聞けず、オッサン演出家はずっと中高生と一緒になって、きゃっきゃきゃっきゃと戯れる。ワークショップ後に、16歳の高1男子が「俳優になりたいんですが、どうやったらなれますか?」と真顔で聞いてくるので、「体を鍛えなさい」と真顔で返す。
 夕方4時半にはすべて終了となったのだが、飛行機の便数が少ないため、帰りの7時45分発まで間があり、プロデューサーMさんや講師陣で食事に出かける。あさり蒸し、あさり汁、あさりご飯とあさり尽くしのあさり定食を食す。味はまずまず美味いのだが、これで1700円は少々高いんじゃねーの?とゴチになりながら文句は忘れない。
 機内では待ってましたとばかりに爆睡。今日はえらく揺れるなぁと思いつつ我が身もぐらぐら揺れて、目覚めれば羽田空港。なんと無駄のないことよ。感心感心。
 帰宅はなんだかんだで結局11時すぎ。1回のワークショップを受け持つだけなのに、地方開催となると丸1日半がつぶれてしまう。致し方なしとはいえ、ちょっと損したような微妙な気分。あさり定食のように。
人権フェスタ看板.jpg 
会場の看板。『蠅の王』を上演すべき企画だなと思う。
あさり定食.jpg 
あさり定食。一番うまかったのは、あさり汁。
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2011年01月14日

老い日記[302]――生誕18,870/禁煙255日目

 朝から会議で西新宿へ。いろんな意味で激しく心を揺さぶられた怒涛の年末年始を挟んでいるからか、ずいぶん久しぶりに思える日本劇団協議会の常務理事会。今年の初会合ながら新年の挨拶もなく、至って事務的に議事に入る。ま、そんなもんです。
 会議は12時半に終了。一旦自宅に戻ってあれこれ制作雑務をこなし、「わ、もうこんな時間」とあたふたとキャリーケースに荷物を押し込み、慌てて羽田空港へ向かう。
 途中、新宿駅でタッチの差で山手線を1本逃し、品川駅でタッチの差で羽田空港行き快特を逃す。なぜこうも接続が悪いのか(もっと余裕を持って出かけなさい)。空港に着いたら着いたで既にファイナルコールのアナウンスが流れていて、急げ急げと煽り立てられる(もっと余裕を持って出かけなさい)。なのに乗客全員が機内に座ってから「離陸の順番を待ってます」と30分以上も動かず密室に閉じこめられたままで時間をやり過ごす(この余裕は要りません)。最近の羽田空港はやたらとこのパターン多し。国際化で本数が増えたことの皺寄せか?
 
 結局40分以上も遅れて山口宇部空港着。迎えに来てくれたプロデューサーのMさんに送られて全日空ホテルにチェックイン。それから明日の講師や主要スタッフの顔合わせ&打ち合わせを兼ねた食事会。明日の基調講演を務める評論家の芹沢俊介さんとは初対面ながら、芹沢さんが一昨年書いたという戯曲の話で盛り上がる。ほかにもコーディネーターを務める医師の方からも興味深い話が伺え、ふぐ刺・ふぐの唐揚げ・瓦そば等々、山口の美味も堪能し、あっという間に時間が過ぎて、11時過ぎにホテルに戻る。
 戻ったらテレビでピナ・バウシュの『私と踊って』が放送されていて、生の舞台を観ていたのについつい全部観てしまう。
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山口宇部空港の乗客を出迎える看板はショボイ。
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2011年01月13日

老い日記[301]――生誕18,869/禁煙254日目

 すっかり風が冷たくなった今日この頃、寒さに滅法弱い我が身からすれば一刻も早く通り過ぎてほしい最悪の季節。そんな冬空の下、劇団メンバーは公演後の物品返却、劇団倉庫への荷下ろし作業。肉体労働は若手メンバーに任せて(若くない人も混ざっているが)、ぐうたら演出家は次の展開を睨んでバタバタと内閣改造に手をつけた管政権のように、早くも次の公演の仕事に取りかかる。(もはや期待されていない点では菅政権と同様?)
 次回は5月。あのウディ・アレンが舞台用に書いた『又聞きの思い出』(Secand Hand Memory)の本邦初演。我が身にとっては約2年ぶりとなる翻訳劇。家族を通して人間の本質を見つめたコミカルにしてシリアスなドラマ。期待してください。本がいいからね。
 
 その次回作の件も含め、2時半過ぎから劇団メンバーと今後の打ち合わせ。5時半くらいまでだらだら話す。話しただけで実態はまだ何も動いていないのだが。夜は夜で制作F女史と1時間半もの長電話。終わったら次、終わったら次。追い立てられるように物事が進んでいく。そんなに急いでどこへ行く?
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カネゴン。とってもリアル。
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2011年01月12日

老い日記[300]――生誕18,868/禁煙253日目

 今年初めての会議で朝から初台に向かう。新国立劇場の企画サポート会議。『蠅の王』の幕を開けることだけに必死になっている毎日にあって、こうして会議に出席すると「世の中ちゃんと動いてるんですよ、君の必死さとはまるで無関係にね」と思い知らされる。 
 12時過ぎに会議終了。そのまま吉祥寺シアターに直行。『蠅の王』千秋楽。昨日の不出来が気になり、ちょっとでも小返ししたいところだったが、その時間には間に合わず、観客と同じように芝居を観るのみ。
 うーん。おいおい。あちゃー。ああ……。そうなりましたか。
 ――ってな感じで千秋楽公演、終わりました。
 かくしてワンツーワークス#3『蠅の王』は閉幕。毎度のことながら終わってみればあっけない。芝居は千秋楽が終わった瞬間から過去になる。それももはや手の届かない遠い過去に。潔いと言えば潔い。寂しいと言えば寂しい。老体演出家はまた次に向かってヨボヨボと歩き出すのみ。
 終演後はバラシ、撤収。その間にF女史と今後の打ち合わせなどして、7時半過ぎから打ち上げ。この公演でまたちょぼちょぼ酒を飲み始めた演出家はビール2杯とジンジャーハイボール3杯くらい飲む。2次会に流れても酔うこともなく、残っていたメンバーも2時頃に散会。タクシーで帰り着く。
 
 ふと気づけば日記は今日で300回。されど連載300回記念は特に何もなし。千秋楽を迎えて終わった公演が通過点でしかないように、キリのいい数字も通過点でしかない。明日はまた来る。人生は続く。(とりあえずは)  

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お世話になりました、吉祥寺シアター。また、いずれ。

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