2011年04月30日

またしても風邪なのか。――[408]生誕18,976日

 稽古を終えて、事務所でテキレジのひと仕事を済ませ、夜中12時近くに帰宅すると、なんだか嫌な予感。頭が重く、ぼう、として、体には何やら、ついこのあいだ味わったばかりのどんよりしただるさが……。もしや、またしても風邪なのか。いかんいかん、寝込んでいる暇は今はない。(いつもないが)
 
 『又聞きの思い出』の稽古も始まって3週間が経過。
 役者にも疲労が蓄積されているのか、皆、ウォーミングアップ中の口数少なく、黙々と自分自身と向き合っている様子。なのに空気を読まない我が劇団のベテランOは、腕立て伏せに玉のような汗を流すミスター・ウエスタン俳優Nさんに向かって、「落ち武者みたいっすよ」と演出家も口にできないような恐ろしいことを言う。こらこら。
 稽古は昨日から実寸に突入し、動きを改めてあれこれ試す。まぁ、ホントに都合がいいように場面がくるくる変わる脚本なので(笑)、演出家泣かせではあるが、それだけやり甲斐もあるというもの。風邪に負けてる余裕は少しもありませぬ。
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宮崎空港で見かけた垂れ幕。口蹄疫に苦しむ宮崎もまた復興途中。
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2011年04月29日

実寸稽古に突入。――[407]生誕18,975日

  信号待ち。青になって渡り始めると、少し前を行くおばあちゃんが突然、転ぶ。しかも背中から思い切り「ドンッ!」と突き飛ばされたかのようなド派手な転び方で、目撃したほうが何だ何だと唖然となって固まる。もちろん至って平坦な、なんてことないフツーの横断歩道。危ない危ない。老いゆく身には日常生活の何でもない行為すべてに危険が伴う。自戒を込めて心に刻み込む。――おばあちゃんはギクシャクとした動きではありましたが自力で起きあがり、無事のようでした。安堵。
 
 稽古は今日から同じ中野ながら、4階から地下1階に場所を変えて実寸稽古に突入。劇団メンバーは11時から舞台監督Oの指示のもと、稽古場仕込みに精を出す。
 舞台奥に行くほど床が高くなっている今回の舞台は、稽古場での台組も手間が掛かる。しかし、ペンより重い物は持てない演出家は我関せずと社長出勤、台組が終わる頃に稽古場に入る。ところが午後2時半には置き道具を山と積んだトラックが到着。仕方ないので、ぐうたら演出家もせっせと荷下ろしを邪魔にならないように手伝う。
 セミダブルベッド、テーブル、小机、ソファ、フロアスタンド、ハンガースタンド、椅子×5脚、電話機も5台、ソファ、電話台、ライティング・デスク、ハンガースタンド、ハンガーボックス……。いやはや、並べてみれば、すごい量。
 かくして台組の床の上に所狭しと家具類が置かれ、稽古場には『又聞きの思い出』の本番さながらの空間が出現。
 ……いいねいいね、なんとも摩訶不思議な空間。それだけでゾクゾクしてくる。おまけにこれで演出家はようやく乏しいイマジネーションを駆使する苦労から解放されて、さぁさぁさぁ、満を持して劇的空間の創造に一層の磨きをかけますぞ。
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これ、商売根性が卑しすぎません?
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2011年04月28日

何を待っているのか。――[406]生誕18,974日

 気がつけば、明日からゴールデン・ウィーク。世間の動きとはまるで無関係に進んでいく我が人生。
 担当Nさんからしきりに催促されている今年の広島「DOCS」夏公演の脚本が決まらない。ぐうたら演出家がぐうたらに時間をつぶしているのがいけないのだが、そんなことはおくびにも出さず、「焦って脚本を決めてもろくなことにはならない。意味ないんじゃないですか」と、厚顔無恥男言い放つ。
 
 今日、心に残った言葉。「あいつ、なんであんなに献血、好きなの?」。その言葉が耳に飛び込んできて顔を向けると、10代とおぼしき男が新宿の献血ルームの前で、連れの男子3、4人に手招きをしている。そうかそうか君、高校生にして血を抜かれる喜びを覚えたのだね。これから先、何度も血ヘドを吐く人生が待っているとも知らず。いい心掛けだ。
 
 新国立劇場『ゴドーを待ちながら』を観る。言葉に力のある役者。存在に凄みのある役者。そうでない役者との違いは何だろうと思いながら、2時間50分を堪能。
 さてさて、今の我が身はいったい何を待っているのか。今日の午後、制作F女史と打ち合わせをするが、いくつもいくつも先送りにしている課題が山とあって、なのに話はあっちに転がりこっちに転がりして、何ひとつ決まりゃあしない。つくづく意志決定能力の低い我ら。待っていてはダメってことですよね、何であれ自ら取りに行かなければ。
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中央に幅広の一本道を示す長方形の『ゴドーを待ちながら』の舞台。その両側に客席。
上から見下ろすギャラリー席は四方を囲む。
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2011年04月27日

毒の濃度が高い。――[405]生誕18,973日

 会議で朝から西新宿へ。久々に全員揃っての「広報委員会」。機関誌次号の特集を何にするかで、話題は自然と「東日本大震災」に。同じ芸術に身を染める者であっても、音楽の人たちと違って、つくづく演劇は役に立たない。少なくとも即効性がない。復興に精力を傾ける人たちに、いったい演劇は何ができるのか。その答えを改めて探る意味も含めて、特集テーマは「東北の演劇の今」に決定。
 
 会議を終えると、目と鼻の先にある新国立演劇研修所に顔を出して今年のスケジュールなどを簡単に打ち合わせ、それから中野の稽古場へと急ぐ。
 今日は父役のミスター・ウエスタンと母役のベテラン女優NさんがともにNGなので、わが劇団の俳優を中心に、できる場面を細かく指示しつつ何度も何度もいじめのように繰り返す。するとなぜだか、「それは技術がないってことですか?」「遅い、遅すぎる下手すぎる」と撒き散らす毒の濃度も高い。ほとんど暴走のように演出家だけがヒートアップするが、今日は稽古場の荷出しがあるため7時半で稽古は打ち切り。
 くそー、せっかく燃えてきたのに。この火照った体をどうすりゃいいのさ。(どうもしなくて結構です)
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鯉のぼり。風が強すぎて、ばっさばっさとのたうち回る。まるで死にかけの魚の群れのよう。
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2011年04月26日

綱渡り人生。――[404]生誕18,972日

 ほぼ完全徹夜状態で書き物に追われ、そのまま代々木上原に向かって来年のミュージカルの打ち合わせ。プロデューサーSさんは相変わらず無謀なことをポンポン言う。言うが、こちらも徹夜の甲斐あってひらめいたアイデアを披露すると、即座にその方向で話が進み、基本方針は難なく決定。おお、やったね。我、光明を見いだせり。よしよし。おかげで睡眠不足で体はボロボロながら、心はいくぶん晴れやか。
 
 しかし、いつまで続く、この綱渡り人生。「もっと早く企画をあげてください、もっと早く脚本を書いてください」、もう耳が腐るほど聞かされているが、長時間机の張りつけば、それだけ良いアイディアが出るというものでもない。それが辛いところ。単に才能の問題なのかもしれないが、そこには目をつぶり、うんうん唸りながら、どうにかこうにか形になるものをひねり出す。
 追い込まれないと、「ひらめき」はやってこないのはなぜだろう。不思議だ。だが、追い込まれるのは胃が痛み、精神的にもダメージが大きいので、もちろん追い込まれたくない。そうすると、机に向かっていても何も出てこない。……もしや、体調が悪くなることと引き換えに「ひらめき」をもらっているのか?つくづく割の合わない商売だ。
 
 『又聞きの思い出』も気がつけば、初日まで3週間ほど。なかなか、「よっしゃああ!!」という道筋が見えてこないのは、これもまた追い込まれ方が足りないということなのか?そこの無能な演出家さん、病気になりなさい、具合悪くなりなさい。
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一点透視法。特に意味はなし。
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2011年04月25日

女子高生は意味なく笑う。――[403]生誕18,971日

 S芸術総合高校は遠い。ようやく最寄りの駅に着いたと思えど、さらにそこからパスの旅。人里離れたほうへ離れたほうへと揺られゆく。おまけに出発してほどなく、乗客はいつのまにか我ひとり。完全貸切状態で、田舎へ田舎へ揺られゆく。これじゃあ、まるで都落ち。いやいや、姥捨て山ならぬ爺捨て山か。途端に侘びしさが込み上げてきて、「運転手さん、何か音楽でもかけませんか?」と言いそうになる。
 妄想の旅を終えて学校に着くや、今度は女子高生軍団相手に現実世界。片や成長期真っ盛り、片や老いの道へと急降下。比べようもないのに一緒になって、やれストレッチだ、やれ腹筋だと、一体感を出そうと心掛けるも、かなりの無理がある。おまけに相変わらず10代女子軍団は意味なくきゃはきゃは笑うので、これはこれで侘びしさが募る。
 
 4時半に「劇表現」の授業終了。これ以上、我が物顔の女子高生軍団にエネルギーを吸い取られてはならじ。急いで都心へ都心へと舞い戻る。ところが、バスの中では無限に広がる妄想が、いざ稽古場ではちっとも冴え渡らず、何度も何度も試行錯誤を繰り返すのみ。芝居とはかくも多き徒労の連続。我が身にそう言い聞かせつつ、身も心もずたぼろになってオジサンはねぐらに帰る。
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S高校の周辺は田舎だが、春爛漫。
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2011年04月24日

鬼も笑う。――[402]生誕18,970日

 近所の文房具店が姿を消してから不便この上ない(代わりに中華料理店が出現、中国パワー恐るべし)。昨日、カラー用紙を求めてちょっと遠くの文房具屋に出掛けたら、閉められたシャッターに「節電のため当分の間、7時に閉店します」の貼り紙。出掛けたのは正午近く。節電、関係ないじゃん。
 今日は今日で、昨日の店は当分休むのかもしれないと踏んで、反対方向の少し離れた文房具店に向かったところ、あろうことか、お休み。商店街のほかの店々は軒並み営業日なので、たぶん店休日ではない。これは何かの嫌がらせなのか?
 
 久々の稽古OFF日は、一日中、書き物仕事に追われる。ふと、残る年内の演出舞台を数えてみたら、現在稽古中の『又聞きの思い出』、8月広島DOCS公演、9月『誰も見たことのない場所』地方公演、10月朋友『幽霊人名救助隊』、11月ワンツーワークス#5『死に顔ピース』と、確定しているだけでも5本。なのに今はそれらはさておき、来年のミュージカルのプロット書きに必死になっている。ははは。鬼も笑います。この追われ追われの人生はいつまで続くのか。
 
 杉並区議会議員選挙。72人の立候補で48人も当選するんだね。倍率1・5倍。3人のうち2人は議員になれる。しかも48位は、僅か2116票で当選。ハードルの低さにちょっとびっくり。 それにしても投票率が低い。40%にも届かず、これまたびっくり。「ひとつになろう日本」と絆を深め合おうとしても、この国の人たちは政治を変える気はないようですな。
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ポスターからして、似たり寄ったり。なんだか有象無象の集まりに見えてしまう。
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2011年04月23日

雨に負ける。――[401]生誕18,969日

 やった、雨あがってる。ラッキーとばかりに傘を持たずに家を出たら、100メートルも行かないうちに雨が降り始める。100メートルを引き返すのが腹立たしく、「すぐに止む止む」と先を急げば、雨はたちまちザンザン降りになる。いやいや電車で中野まで行けば止んでいるさと淡い期待を抱くが、中野の雨はまるで台風の如く。そして……傘、買いました。いともたやすく、心は折れました。ほんのちょっとの意地っ張りがもたらしたのは500円の出費。バカです。
 
 今日は午後1時から10時まで、びっちり『又聞きの思い出』。4時から1幕を通し、夜は2幕に突入。「こんなに長く稽古するのは何十年ぶりだよ」と言うミスター・ウエスタンNさんの愚痴は無視し、先へ先へと進める。だがどうにも稽古場が狭すぎて、なかなか空間のイメージが掴めず四苦八苦。やはり芝居は実寸が取れないと稽古にならぬ。
 稽古後は近くのファミレスに流れて、衣裳・小道具の打ち合わせ。湯水のように予算があるわけもなく、こちらもイメージ通りに実現できるかどうか手腕が問われる。
 帰宅は午前1時近く。疲れ果てて、何もする気が起こらない。ははははは。
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満50歳以上ですが、あまりおトクに思えません。
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2011年04月22日

少しずつ衰えていく。――[400]生誕18,968日

 体のだるさは引きつつあるが、今度は喉がおかしい。回復期にあるはずなのに、やたらゴホゴホと咳が出る。痛みもある。たぶん炎症を起こしている。加えて、やたらと胃酸が逆流してくるので悼みに拍車を掛ける。「老い」とはホントに体の機能が少しずつ少しずつ衰えていくことなんだなぁと痛感するこの頃。だからと言って、何も打つ手はないのだが。
 先日、財布を忘れて冷や汗かいたのも少なからず「老い」が要因ではないかと思われるが、あろうことかこの責任転嫁男は「きっと愛着の持てない財布だったんだ」と財布が悪いことにして財布を買い換える。財布は自分で買うと金が入ってこないという話をかつて聞いたことがあるが、そんな世迷い言は無視して通販で購入。いいさいいさ、どうせ金とは無縁の人生さ。
 
 知り合いの女優Yさんから「被災地ボランティア報告」のメールが届く。知り合い9人と岩手県山田町の避難所4カ所(小学校・高校の体育館)と唐丹1カ所(コミュニティ防災センター)に日曜の夜出発・水曜の朝帰京というスケジュールで行ってきたという。たくましき行動力を持つYさんはそのメールに、「6家族ずつ段ボールで区切られていますが、皆さん、いろいろなことを我慢して生活しています。政治家が来てきちんと復興計画を発表してほしい!」と綴っていた。
 被害に遭っていない人間は、時間が経つほどに痛みを忘れていくが、被害の当事者となった人たちは、時間が経つほどに新たな苦しみを背負わされる。心が締め付けられ張り裂けそうになった、あの痛みを薄れさせてはならぬ。復興の道のりは、まだ始まったばかり。
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一昨日、載せそびれたので、宮崎県高原町の御池(みいけ)の写真を。心洗われます。
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2011年04月21日

時間感覚を失っている。――[399]生誕18,967日

 「リココデ」が多少効いて熱は治まったものの、まだまだ体は本調子にあらず。そうなんですね。薬ももうなかなか効かない歳になったんですね、と我が身に愚痴りながら、だるさをたっぷり引きずったまま、朝から会議で西新宿へ。
 「前回の常務理事会は地震の日でしたからね」
 K事務局長の言葉にハッとする。そうだ、月イチで開かれるこの会議、前回は確かに「3・11」であった。あの日の午後のマグニチュード9.0を境に、我が国は大きく変貌し、今なお先行きはまったく見えていない。前回の会議と今日の会議の間にあまりに途方もないことが起こりすぎていて、時間の感覚をすっかり失っていることに気づく。
 
 今日も稽古はウォーミングアップを見送る。ホントにずるずると、ずるずるとしか回復しない。目覚めれば一気にスッキリ、というのは若さの特権だったんだなぁと、しみじみ思う。
 そういえば今日、広島のTさんからネオシーダーが大量に届く。計14個。そうか、西のほうにはあるんですね。東京でも一時期すっかり姿を消した食料や生活物資と同じ状況なんですね。(ネオシーダーは食料でも生活物資でもありません)
 ともあれ、助かります。感謝感謝。これでまだしばらく頑張れそうです。(なくても頑張りなさい)
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救援物資?
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2011年04月20日

ツイッター攻撃に敗れる。――[398]生誕18,966日

 目覚めると体がだるい。ホテルの朝食も軽く食べはしたが、どうも熱っぽい。油断大敵だったのに、まさかの風邪か?いやいや健康を心掛けて生活している我が身のこと、季節の変わり目の風邪などひかぬひかぬ、片腹痛いわ、と気だけは大きく持ってチェックアウト。
 帰京の飛行機は午後の便なので、「時間まで、どこかご案内しますよ」とMさんに言われ、「新燃岳を見に行きましょう」。
 ということで、Mさんの車に乗り込み、はるばる高原(たかはる)町へ。「そこの物産館まで行けば、よく見えるという情報をゲットしましたから」と自信満々に語るMさんの言葉に従って、物産館へ行ってはみたが、新燃岳ははるかに遠く、たなびく白煙は雲なのか霞なのか、ビューポイントとしては完全に失格。「あんまり見えませんね……」とMさんの声も遠のいていく。
 ということで、「まぁ高原まで来たんだから」と方針転換し、我が身が中学時代にキャンプもし、遠足でも行ったことのある御池(みいけ)を散策することに。御池は昔と少しも変わらず美しい姿を見せ心洗われるが、さすがに季節外れの平日昼間、人はまったく見かけず、「もしや、ここも噴火で立入禁止になったか?」と思うほどに閑散としている。ただただ、田舎だなぁということだけを満喫して、一路空港へ。
 Mさん、送迎感謝。口蹄疫の取材、めちゃくちゃ大変ですが、頑張って進めてください。どうか、ドキュメンタリーシアターならではの見応えのある芝居に結実せんことを!
 
 4時半頃に羽田に着いて、そのまま中野へ。今日から新たな稽古場。心機一転、またまた怒濤の稽古に燃えるぞおおお、と意気軒昂で稽古場に入ってみると、狭っ。稽古場、狭っ。一気にテンションが下がる。しかも、体のだるさと熱っぽさは、ますますひどくなっているような……。
 取りあえずウォーミングアップはパスして、やって来た音響家Kさんと近くの喫茶店へ移動して、音響打ち合わせ。このKさん、我が顔を見るなり、「ドライブなんか行っちゃって」と言う。なんだなんだ、なんで知ってるんだ?聞けばKさん、昼過ぎまで一緒だった宮崎のMさんとツイッター仲間とのこと。「今から古城さんを迎えに行きます」「今、一緒に飲んでます」などとつぶやきが飛び交っていたらしい。……おお、怖っ。いつから我が身は監視されるようになったんだ?恐ろしや管理社会。KさんもMさんも、いい大人なんだから他人のことをいちいちつぶやき合うのはやめてください。マジで怖いです。これって新手のストーカーでしょ?
 ツイッター攻撃が加わったせいか、稽古が終わる頃にはみるみる具合が悪くなる。いかんいかん、間違いなく風邪だ。熱が出る前兆だ。稽古を終えると、そそくさと二日ぶりの我が家に戻り、ほっとひと息つくのももどかしく、急いで市販の風邪薬と我が特効薬「リココデ」を胃に流し込む。

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ホテルのロビーには「新燃岳関連情報」のコーナーが。

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道路に降り積もった灰に残る足跡。今なお、灰が降る。

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きゅうりなどの野菜を「救援物資」として送る準備をしている物産館を発見。
日本全国、ガンバロウ。
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2011年04月19日

背中に不吉な悪寒が。――[397]生誕18,965日

 睡眠1時間半で会議のため初台へ。かなりの睡眠不足ながら会議には余裕綽々で間に合うはずが、新宿まで来て背中に突然、不吉な悪寒が走る。サ、サイフを持ってない……。家を出る前、PASMOだけは確認したのだが、そうだよ、財布は昨日の上着に入ったままだよ。
 事態は把握したものの、引き返せばもちろん会議には大幅遅刻。とはいえ今日は会議が終わってそのまま羽田から宮崎に向かう。――どうする?どうすんだ俺? 慌てるな、よく考えろ。PASMOがあるから羽田には行ける。航空券もあるから宮崎にも飛べる。宮崎空港には迎えが来るからホテルにも行ける。おおー。ということは、宮崎での一泊二日をまったくの飲まず食わずで過ごせば財布なしでも大丈夫じゃないか?
 もちろん、そんな自信はないので結局、制作F女史にSOSの電話を入れ、お金を用立てて会議後に新宿まで持ってきてもらう。お世話かけました。
 こんな擦った揉んだの末に羽田に辿り着いたのに、飛行機は30分以上も遅れて出発。(とほほ)
 
 宮崎空港には4時半頃に到着。ほぼ8カ月ぶりの宮崎は、やはり空が高い。足下に目を移せば、口蹄疫の真っ赤な「防疫マット」が目を引く。その上まだ何か風景が違うなぁと思って空港内を見回したら、去年まであちこちに氾濫していた東国原前知事の似顔絵がすっかり消え去っている。そうか、知事が続投しなかったことで大量の包装紙やポスターやグッズ類が大量のゴミになったんだなぁと思い知る。
 空港には宮崎の劇団で女優もするフリーアナウンサーのMさんに迎えに来てもらい、ホテルにチェックインした後、その劇団代表のOさんも交えて今後の打ち合わせ。
 
 この宮崎の劇団「ゼロQ」は、これから「口蹄疫」をテーマにした「ドキュメンタリー・シアター」に取り組む。上演は来年3月。久々に故郷に舞い戻った男はその公演の監修という立場。
 7時からは近くの公民館に移動して、この芝居に参加するメンバーに、ドキュメンタリー・シアターについてのレクチャー。いわゆるストーリーのあるストレート・プレイと何が違うのか、取材はどのように進めるのか等々、我が劇団が手掛けた『誰も見たことのない場所』の創作過程を例に、滔々と詳しく解説。1時間半ほど説明した後で質疑応答に移行、次々に繰り出される質問にこれまた解説付きで答え、口八丁男は約3時間喋りっぱなし。さすがに喉がからからになる。
 その後、場所を近くの居酒屋に移動して懇親会。今回のメンバーには一昨年、我が身が演出した宮崎版『パラサイト・パラダイス』に参加した俳優も多く、懐かしい顔があっちにもこっちにも。同窓会気分も存分に味わう。とはいえ、今日も酒は口にせず、健康健康と独りほくそ笑む。
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宮崎空港に今なおいくつも敷いてある口蹄疫の予防マット。まだまだ、過去ではない。
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車に書かれた「びっくり空港駐車場」の文字。なんだ?なんだ?と聞いてみると、空港からやや離れたところの駐車場が駐車場までの送迎をしているんだとか。いろんな商売を考える人がいるもんですな。
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2011年04月18日

女子高生にまみれる。――[396]生誕18,964日

 うわ。ソファで仮眠のつもりが爆睡した非常勤講師は慌てて飛び起き、こりゃ遅刻だと確信しつつ、バタバタと家を出て、はるか北西へ北西へと移動。目指すは小手指のS芸術総合高校。今日が授業初日だというのに、やってくれるぜオッサン。50も過ぎて「やっちまったぜ」をやってくれるとは。
 ところが、関東バス→西武新宿線→西武池袋線→バスの乗り継ぎがいずれもスムーズにいき、辿り着いてみればぎりぎりセーフ。おお、神よ。助かったと思い、出迎えてくれた担当のY先生に余裕のない出勤を詫びつつ体育館へ向かおうとすると、「ひとまず校長室へ」と案内される。なんだなんだと思っていたら、辞令交付。ぎりぎり非常勤オッサンが入室するや校長先生、立ち上がって辞令書の束をパラパラめくって1枚取り出し、おもむろに声を出して読み始める。まさか校長、ここで交付式ですか?まさか校長、全部読みあげますか? ほかに誰もいませんよ。もう授業、始まりますよ、渡してくれりゃ、それでええんじゃないですか?……などとは口が裂けても言えず、最後まで神妙に拝聴し、しっかりお辞儀をしつつ両手で受け取る。
 受講する生徒は女子39名に、男子はたったの1名。女子高生軍団は指示通りにマジメにトライするが、すぐにギャハギャハ笑い出すのでオッサンは何がおかしいのやらまったくわからず途方に暮れる。たった一人の男子C君、二人でしっかり連帯し、この疎外感と闘おうな。
 授業は演技の基礎実技で、みっちり4時間。インストラクターはいないので、50過ぎのオッサンはしゃかりきになって動かねばならず、体にこたえるこたえる。まるで虎の穴です。
 
 へろへろになって授業を終えると、すぐに取って返して今度は東南へ東南へと急いで我が身を運ぶ。
 本日、笹塚での稽古最終日。笹塚に住む俳優Kから、「今日で笹塚、最後ですよね?稽古終わりに軽く一杯いかがですか?」とメールが入るが、稽古後には衣裳打ち合わせがあり、疲れた体に鞭打って軽く毒を吐きつつ『又聞きの思い出』の稽古を終えると、すごすごと事務所に舞い戻って、今回の芝居の設定である1950年代のアメリカのファッションについて、あれやこれやと言いたいことを言う。
 帰宅は当然ながら、午前1時近く。眠いっす。
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隣の音楽リハーサルスタジオは朝6時まで利用可能。ミュージシャンは徹夜練習が多いってことか?
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2011年04月17日

健康街道、ばく進。――[395]生誕18,963日

 オッサンランナーはピッチを守ることに徹し、タイムを更新し続け、ついに一昨日は50分を切る。おいおい待て待て、速さよりもタイム、じっくりじっくり脂肪を燃焼、それが目的ではなかったか?ちょっと軽快に走れるようになったからといって図に乗ってはいけない。しかし今はピッチ走法も楽しくなってきているので、今日は目標を距離から時間に変更し、「ピッチを終始守りつつ、1時間走り続ける」という前向きな走りにトライ。見事、走り抜く。偉いぞ、オッサン。誰も褒めてはくれぬが、おまえ、捨てたもんじゃないぞ。おー。
 
 「午後の紅茶」ではなく、「細野の天然水」を。おにぎり1個ではなく、豆腐1丁を。半世紀以上も節制とは無縁で生きて、今さら体質改善なんかでるもんか、と独り毒づきつつ、オッサンは健康街道ばく進中。おかげで稽古でのストレッチも体に効いている実感ありあり。はは、気のせい気のせい。
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見頃は過ぎて、桜はまた花開くために1年間を生き抜く。
ありがとう桜。
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2011年04月16日

風邪が流行か?――[394]生誕18,962日

 昼と夜、寒暖の差が激しいからか、風邪が蔓延の兆し。我が稽古場でも客演のウエスタンNさん、劇団のベテランO、ともに高熱を出して一昨日ダウン。稽古場復帰はなんとか果たしたものの、病み上がりのベテラン2人は片隅でボロ雑巾のようにどんよりしている。
 だがこれで風邪の蔓延は終息に向かうと思いきや、今日は新メンバーHが「具合が悪いので帰ります」と早退。マズいマズい。どうやら、まだまだ安全宣言とはいかない模様。気をつけなければ。この歳で風邪などもらったら死んでしまう。
 『又聞きの思い出』の稽古は第1幕をちまちまと細かく詰める作業を続行。早く2幕に進んで全貌を見たほうがいいのではないかと思いつつ、ボロ雑巾が2名もいては、これ以上の負担は過労死を招くのではないかと怖れて先に進めず。
 
 中高時代の友人から「地震が続いてますが、大丈夫ですか?」とメールが入る。続いてますねぇ、地震。こうもちょくちょく揺れると、ホントに人間、慣れてしましますねぇ。順応力があるのは果たしていいことなのか甚だ疑問ながら。
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2007年製作の映画、『ウディ・アレンの夢と犯罪』。ただ今稽古中の今度の公演『又聞きの思い出』と似たような設定が……。世界のアレン、アイディアの使い回し?
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2011年04月15日

再起に賭ける。――[393]生誕18,961日

 数日前、高校時代の同級生TMから数年ぶりに電話があった。「おう久しぶり、どうしてんの?元気?」と素っ頓狂な声を上げると、「うんまぁ、家は流されちゃったんだけどね」。
 そうだ、Tは仙台に住んでいたんだった。友達思いのない薄情男は遅ればせながら思い出して言葉を失った。
 TMは去年、自分で興していた住宅リフォームの会社が倒産、今年「3・11」の津波で追い打ちを掛けるかのように自宅までが消えてなくなった。倒産後、再起をかけて個人でリフォームの仕事を再開していたのだが、この大震災でリフォーム材がなかなか入手できない状態だという。「で、Nの連絡先を古城なら知ってると思って」。Nは我が高校時代の仲間の一人で、大手製鉄メーカーに勤務している。たぶん、藁にもすがる思いで電話してきたのだと思うが、TMの声には少しの暗さもない。むしろ高校時代そのままに底抜けに明るい。もちろん、Nの連絡先はすぐに教えた。
 「家族はみんな無事?」、友達甲斐のない男がおずおずと尋ねると、TMは「無事だった、お陰様で」「よかった」「うん」。
 「大変だったな」。月並みな言葉を押し出すと、「元気でいられるんだ、家くらいどうってことない。まだまだ今からだ」
 TM、おまえは偉い。その明るく、屈することのない根性には、ただただ頭が下がる。非力な演出家は深い深い痛手を受けているはずの同級生に逆に励まされる思いで電話を切った。
 
 午前中から制作F女史と今後の打ち合わせ。なかなか先の見通しが立たず問題は山積しているが、このちゃらんぽらん男に切実さはない。たぶん、ただ問題を先送りにし、見て見ぬふりをしているだけなのだが。
 なんでもF女史のご主人Tさんは定年退職後、ロンドンに居を移してサッカー観戦三昧の日々を過ごすため、今から倹約に努めているとか。生真面目で規則正しいTさんのことだ、きっと来年にはロンドンで思い描いた通りの人生を送っているだろう。「定年後15年はサッカーで人生を送るんだって。そしたら75歳になってるわけで、それから先はどうする?って、この前夫婦で真剣に話し合ったんだ」。ひえー。75歳からの人生も視野に入れているとは……。恐るべし。
 
 なんとか会社を軌道に乗せようと再起に賭ける奴もいれば、定年後の充実した人生を考えて行動を起こしている人もいる。人生いろいろではあるが、ともに10年先15年先を見据えて動いてる点は同じ。そこが「どーせ、来年の桜が見られるかどうかもわかんないんだし」とうそぶく男とは大きく違う。 いいのか、我はこんな人生で。
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根が曲がった性格なもんで。
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2011年04月14日

巨大倉庫を彷徨う。――[392]生誕18,960日

 「T装飾梶vという会社がある。テレビドラマ、映画、演劇の置き道具・小道具類をレンタルする、ほとんど独占企業。確かにその物量たるや恐ろしいほど膨大だが、扱っている商品はホームページにもまとめられておらず、冊子としてもカタログ化されていない。「独占企業ゆえ、企業努力なんか必要ないんですよ」(by舞台美術家)。
 なので未だに、この会社から小道具類を借りるには担当者と一緒に迷路のようなでっかい倉庫の中をあっちに行ったりこっちに行ったり、借りたい物を一点一点、実際に見に行って、めぼしい物があればキープするために紙を貼っていく。素晴らしいアナログの世界。
 ここ最近はイメージだけ舞台監督に伝えて物のチョイスは任せていたのだが(そもそも、特殊な置き道具が必要な芝居をしていない)、さすがに今回の『又聞きの思い出』は1950年代前半のブルックリンという設定なので、椅子だのテーブルだの、数々の置き道具が芝居の雰囲気を決定づける。
 そこで今日は、ものぐさ演出家も仕方なく美術家・舞台監督と連れ添って何年ぶりかでレンタル会社に出向き、巨大倉庫の中を上に下にと半日練り歩く。
 ところが、やる気満々で捜し回っても。「お、これ、いいな」と思う物は、大抵よそのプロダクションにキープされている。NHK『おひさま』とか、映画『宇宙兄弟』とか。
 「コレいい!」と思うのはみんな同じってことなんだろうが、おかげでこっちは「何かないか、どこかにないか」とまるで不毛な宝探しのような時間を過ごして、ほとほと疲れる。
 
 ネオシーダーは今日も日中に3軒回ってみたが、見事に皆無。こらえ性のない懲りないオッサンは、歌舞伎町なら深夜もやってるはずと踏んで、稽古終了後の夜11時過ぎから30分ほど深夜のデンジャラスゾーンを歩き回って薬局を2軒訪ねるが、どちらも「欠品してます」。ああ、この喪失感。努力しても報われるわけではないのね、と思い知らされる。探し求める物はまったく得られないのに、「次の店、決まってますか?」「いい女の子、いるよ」と客引きからはバンバン声が掛かる。それがまた腹立たしい。
 というわけで、望んだわけでもなく、覚悟を決めたわけでもないのに、結果的に今日は「完全無煙の一日」。
 おいおい、このまますっかり健康人になっちまうのか?

椅子が並ぶフロア.jpg
 
椅子がずらりと並ぶフロア。手前の椅子をキープしたので『又聞き〜』の貼り紙がしてある。

この椅子もキープ.jpg 
この椅子もキープしました。

ほかにもこんなキープが.jpg 
ほかには、こんな番組のキープがあちこちに。
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2011年04月13日

ネオシーダー、姿消す。――[391]生誕18,959日

 今まで1分間「160」のピッチで走っていたのだが、何を思ったかご老体、今日、突然ピッチを「5」も上げて「165」にして走り始める。……疲れた。さすがにいつもより疲れたが、意外にも約1時間弱を最後までピッチを守って走りきる。おいおいオッサン、なかなかやるじゃん。タイムも3分半ほど短縮。おいおい、オリンピックに出れちゃうよ。

 大震災の影響で煙草が一時、出荷停止になっているが、なぜか「ネオシーダー」も店からすっぱり姿を消している。先日もようやく笹塚で売っている薬局を発見したのだが、「一人、2個までです」との制限付き。そこでこの腹黒男は劇団メンバーに指令を出して買ってこさせ買い占めを図ったのだが、その店もすぐに在庫はなくなり、もはや売っている店を発見するのは至難の業。しかしなぜ、欠品状態が続いているのか。昨年の煙草の大幅値上げでネオシーダーに転向した人が増えたのか?それとも何かしらの原材料が入手困難になっていてメーカーの生産力が落ちているのか? 煙草とはもう丸1年以上お付き合いしていないので今さらヨリを戻す気はないが、まったくの無煙生活に突入する勇気もない。ああ、どうする俺。

右は葉桜.jpg
右側は既に葉桜。左側はまだまだ満開。緑と薄桃色のコントラスト。これはこれで美しい

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2011年04月12日

主導権争い?――[390]生誕18,958日

 午後、事務所で劇団のホームページについて、今後の展開の打ち合わせ。担当してくれているSさんは事前に、いろんな劇団のホームページを研究してきていて(なのに超有名劇団を知らなかったりして)、純粋に一般客としての意見をバンバン投げてくれるので芝居に汚れきった我が身にはアイデアがとても新鮮。おかげで次々に多くのコンテンツの方針が決まり、それをどう形にしていくかの青写真もばっちり定まる。さすが、餅は餅屋。やはり仕事はエキスパートがいると早い。

 というわけで皆様、これからの我がHPにご期待あれ。

 

 稽古のほうも少しずつではあるが、細かいダメ出しを言い始める。俳優たちはまだまだ人のセリフを聞く余裕は乏しいのだが、ドSの演出家は少しでも早くダメを出すことで先手を打って主導権を取ろうと目論む。

 ところが今回の海千山千の俳優どもは「聞いたフリして、聞き流す」という高等テクニックも平気で繰り出してくるので、なかなか気が抜けない。侮るな、侮るな。我が身にそう言い聞かせつつ、次第にスリリングな稽古態勢に突入し始めている。この稽古場

をそのまま舞台で再現したほうがよっぽど面白い芝居になるんじゃん?と思いながら。

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俳優Nさんからもらったサプリメント。効能:肩凝り、腰痛、眼精疲労、関節痛……すべて当てはまります。すごいぞ俺。

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2011年04月11日

今なお余震は続く。――[389]生誕18,957日

 午後、打ち合わせ2本。『又聞きの思い出』の美術の詰めと、続く秋の新作の制作打ち合わせ。終わってみれば、同じ喫茶店でまるまる4時間以上を過ごす。

 途中、地震があって、最近のパターン通り、ゆ〜らゆら、ゆ〜らゆら、と結構長時間、心許ない時間を過ごす。店内は満席だったが、どのテーブルの人も、「どうしたらいいんでしょう?」的な顔はしているが、「お」「揺れてる」「長いな」などと口にするだけで誰一人店外には出ず、もちろんテーブルの下に隠れる人もいない。揺れが長くなるほどに皆、尻だけが浮いている。

 

 どーでもいいことだが今日、印象に残った言葉。混み合う新宿駅構内を急ぎ足ですたすた歩いていたら、すれ違いざまに女の人が前をゆく幼稚園児くらいの我が子であろう娘にビシッと言い放った。

 「ちゃんと目を見ないと話したことにならないっ!」

 はい、わかりました。気をつけますっ。思わず心の中で返事をしたが、幼い娘は完全無視。女は怖い。たくましい。

 

 「3・11」から1カ月。未だに行方不明者が確定できない状況はやはり異常。改めて未曾有の出来事だと思い知らされる。

 今なお余震も頻発。昼間の喫茶店に続き、夜、稽古場でもゆらゆら揺れる。本番中はなおさらだが、稽古中でも地震が起こったら何を基準に稽古を止めていいかがわからず、結構困る。いったん芝居が始まると「SHOW MUST GO ON」という言葉があるように、「芝居は止めちゃダメ」というふうに頭が刷り込まれているので、結局はみんな様子見になって誰も中断しようとしない。いざ東京が大地震に見舞われたら、演劇人の助かる確率はかなり低いかもしれないなぁ、などと揺れながら思う。しばらくは「揺れ」と共存する日々になりそうだが、共存して次第次第に「揺れ」に慣れてしまう我が身が怖い。

長妻議員.jpg
この写真じゃ、まったくわからないだろうが、中央後ろ姿の背広の男性は「ミスター年金」と言われ大臣も務めた民主党議員。スピーカーを路上に置き、マイク片手に物申していたが、信号待ちの人々は青になるや、たちどころに離れていく。諸行無常。「ちゃんと目を見ないと話したことにならないっ!」

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