2011年05月08日

突如、上演の危機。――[416]生誕18,984日

 夜、今日の仕上げに第2幕の通し稽古の真っ最中。美術家Iさんと一緒に劇場の下見に出かけていた舞台監督Oが慌てて舞い戻ってきて、「緊急事態だ」と耳元で囁く。小声で「どうした?」と聞き返すと、「劇場の奈落が使えない」。「なんで?」「床下には鉄骨の梁が走ってる」。………こりゃ大変だ。事態は飲み込めたが今さら慌ててもしょうがないので、「通し稽古が終わったら行く」と伝える。
 『又聞きの思い出』の美術は、畳1枚分ほどの平台という床を2枚外して、奈落(床下)から階段で上がってくる構造にして既に大道具会社に発注してあったのだが、その平台2枚の間に鉄骨の梁が……。つまり、平台2枚は外せても鉄骨が邪魔して階段として上がってくることは不可能……。
 なんと、ここに来て舞台美術変更? いや、そもそも梁があるのに変更できるのか?発注している大道具だって今さら作り直しは効かないだろう。なんとか無理を言って平台1枚分に納める階段に作りかえたとしても演技はどうなる? スペースが取れないとなるとそれだけ階段は急勾配になって、役者がスムーズに昇り降りするのは至難の業……。
 
 長年、芝居をやっていてもこんなミスが起こることに、やや唖然。稽古が終わって急遽、美術家・舞台監督・演出助手と対策会議。近くのファミレスでオッサンどもが図面を広げて真剣な顔でぶつぶつ意見し合う。もちろんギャグをかます余裕もなし。ひたすら乏しい知恵を絞り合う。しかし、一つ変えれば新たな問題が起こり、それを解決しようとするとまた問題が……。限られた条件で部分的に変更するのは相当に難しい。
 どうなる『又聞きの思い出』。初日まで、あと10日。
母の日.jpg
世間は母の日だったようです。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記