2011年08月06日

ヒップホップに酔う。――[506]生誕19,0682

 昼から横浜へ。初めて出かけた神奈川芸術劇場(KAAT)でダンス公演「HIP HOP GALA」を観る。お目当てはフランス・ブラジルのカンパニー「Kafig」の『AGWA』。
 舞台美術家Iさんが激賞するのではるばる観に出かけたのだが、その甲斐はあった。ヒップホップ・ダンスはストリート・パフォーマンスからダンスのジャンルの一つへと確実に変貌しようとしている。韓国のヒップホップ・チームのパフォーマンスもあったのだが、こちらの個人スキルは恐ろしく高くて驚く。もう、ほとんど体操の鞍馬と同じ。強靱な肉体、柔軟な関節、ぶれない中心軸。人間はここまで到達できるのだと感心しきり。
 ただ、どちらに感動するかと問われれば、韓国チームに比べると技術では見劣りするものの、迷うことなく『AGWA』に軍配を上げる。やはり、技術だけでは人の心は打たない。思想が人を感動に導くのだと改めて納得する。
 終演後、ロビーでポスターの写メを撮っていたら劇場支配人のKさんが近づいてきて、「あ、どうも」と久しぶりにひとしきり話す。ストリートで生まれ発展してきた文化を劇場に取り込む、その難しさをKさんは立て板に水の如く話を繰り出す。ほとんど聞き役に徹しながら、公共劇場の運営もなかなか難しいのだなとKさんの心情に勝手に同情する俺は何様?
 
 久しぶりの横浜でゆるりと酒でもあおりたい気分に襲われるが、とんでもなく仕事に追われている身にそんな贅沢が許されるはずもなく、劇場を出ると珈琲だけすすって夢遊病者のように帰途につく。稽古場またはパソコンの前。我が人生、ほぼこの2カ所で毎日が過ぎている。虚無。
ダンスポスター.JPG
「HIPHOP GALA」のポスター。どこかの劇団の中年俳優が心霊写真のように映り込んでいる。(左のオッサン)
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記