2012年01月14日

富士山はどっち?――[667]生誕19,236日

 午後から『友達』の稽古は、今日は初台。今日こそ、たったか急いで最後まで通るつもりが、「聞いてないでしょ?」「だって今、相手の反応、もらってないじゃん」「なんで、そんなふうに勝手にやれるの?それは独り芝居だよ」などと、次から次に演出家は引っかかってしまい、結局半分ちょっとしか進まない。ほとんど手をつけてない場面がまだまだ結構残っているというのに、果たして間に合うのか?今、目の前で起こっていることにちゃんと心動かされること。ただ、それだけだけが芝居だというのに、それができない(確かに難しいが)。ついにしびれを切らしたドS演出家は「今後、相手の反応を受けずにやったらK(演出助手・男子)を殴るから」という理不尽極まりないことを言い出し、実際に隣に座っている演出助手にドスドスとパンチを繰り出し始める。稽古場では『友達』以上に不条理な世界が展開されていく。

 8時に稽古を終えたものの、本日も稽古はダブルヘッダーなので、今度は『誰も見たことのない場所』の稽古のために、初台から西新宿へ急ぎ足で向かう。

 その移動中、しゃかしゃか歩道を歩いていたら、コンビニ袋を提げた20歳そこそこと思しき男が突然、「すみません」と声を掛けてくる。思わず足を止めると、「すみません、フジサンはどっちですか?」。フジサンって富士山、なのか……?と思いながら頭が「???」状態になっていると、「すみません、だいたいでいいんです」と食い下がってくる。そこで「あっちだと思います」と指で西の方角を示すと、「ありがとうございました、すいません」と、その20歳男子は風のように目の前から去って行った。……もちろん、既に辺りは真っ暗。あの若い男子は富士山の方角を知っていったい何をする気なのか。狐につままれたような出来事。もしや狐だったのか?

 『誰も見たことのない場所』は倍速稽古でいくつかの場面をやってみる。台詞を喋るスピードも倍、感情の起伏の幅も倍というこの稽古、めちゃくちゃ速いフットワークが要求されるので、気持ちの流れがはっきり体に落ちてないと対応できない。

 結果。……うーん、まだまだ。これで新鮮さが少しは取り戻せるのではないかと思ったのだが、先は富士山に歩いて行くより遠いのかもしれぬ。
街灯も寒さ対策?.JPG
街灯も寒さ対策?

posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記