2012年04月24日

美術に頭を悩ます。――[768]生誕19,337日

 新国立劇場『負傷者16人』を観る。極めて硬派。パレスチナ人の抱える憎しみ、つまりは民族間対立の歴史を、パン屋の主人(ユダヤ人)とそこで働くことになった青年(パレスチナ人)の物語として描く。
 以前、『アラブ・イスラエル・クックブック』を演出した我が身としては、2人の抱える憎しみ・葛藤の理由が類型的で浅い印象を受けるのは拭えないが、それでもひりひりとした出口のない感情のぶつかり合いは見応えがあり、胸を打つ。

 ただ、脚本に不満もある。あのエンディングはやはり作者が所詮、第三者的立場でしかないアメリカ人だから書けたのではないか、と。そこは見解が分かれるところだろうが、これは観ておくべき芝居。

 午後、舞台美術家Iさんと『みんな豚になる』の打ち合わせ。今回、2劇場で公演するのだが、先に上演する劇場に奈落がないので、美術を一部変えなければならず、そのことだけにあれこれと頭を悩ます。ホントに演劇は経済効率が悪い。
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底知れぬ逞しさ。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記