2012年05月25日

膝が若返る。――[799]生誕19,368日

 今日こそ膝をどうにかしなければと強迫観念のように病院に向かうが、あれれ、あまり膝が痛くない。昨日よりかなり痛みが引いている。このままほうっておけば、もしや我が身にもまだ残っているかもしれぬ自然治癒力で治るのではないか。

 そう思いながらも足はすでに病院に向かっているので、診察室に入るや問診もそこそこに、我慢を知らないオッサンは「ヒアルロン酸を打ってください」と、お告げのように医者に言う。

 医者は少しもひるまず、「そうですか、じゃあそうしましょう」と応じ、「レントゲンも撮っておきますか」。

 ……どうやら、口やかましい患者への接し方は慣れているようである。

 レントゲンは膝の真上からと真横から2枚撮影し、その画像を見ながら医者は「状態は1年前と変わってないですね」。

 そうか、1年前と比べて老いてはいませんか、我が膝。

 少々嬉しくなったオッサンは途端にまたまた口やかましくなり、左膝の外側にヒアルロン酸を打とうとする医者に、「どうしてそこに打つんですか?痛いのは内側なんですけど」と言うと、再び医者は我が意を得たりとばかりに、「ここが一番入りやすいんです。まず90%は失敗しません」と言い、おわかり? というような目をする。

 ……どうやらこの医者、若そうに見えるが百戦錬磨だ。

 おまけに、「一応、湿布も出しておきますね」と大判7枚入りを4パックも処方してくれようとするので、「先生、そんなに要りません」と喉元まで出かかりながら、とはいえ、この建物がそうとう傷んでいるこの病院も過剰に薬を出すことで稼いでるんだろうからなと思い直し、カンパのような気分で金を払うことにする。

 しかし、ヒアルロン酸は効くね。イッパツだね。

 多少残っていた違和感もたちまちにして消え去り、「人間、普通に歩けるということは、なんと素晴らしいことよ」と、一気に若返った気になる。


 新国立劇場演劇研修所7期生のシーンスタディ『欲望という名の電車』を初台のリハーサル室で観る。

 彼・彼女らとはこの9月に一緒に芝居をつくることになるのだが、男子も女子も軽やかな身のこなしで動き回るのを見て、「誰も膝は悪くないようだな」と、どうでもいいことを確かめる。

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こちらは膝でなく、我が腕。
ヘタクソな看護師のおかげで、火曜日の採血の痕が今も痛々しい。(触ると今もかなり痛い)

posted by 老い日記 at 00:00| Comment(2) | 日記