2012年09月06日

ごっつあんです。 ――[903]生誕19,472日

 午前中から我が劇団の女優Yと次回公演に客演してもらう男優Fさんともども「特急あずさ」に乗り込んで約2間20分、はるばる諏訪湖を望む町へ昼過ぎに到着。(あずさは残念ながら「2号」にあらず)
 今日は『産まれた理由』の取材。
 どうしても話を聞きたかった産婦人科のクリニックを訪ねる。ここの院長のNさんは、言わば不妊治療のパイオニア。減胎手術、非配偶者間体外受精、代理出産、着床前診断と次から次に我が国で率先して手掛け、何かと物議を醸してきた人物。
 いったいどんな話が聞けるのか、ブンヤ魂(新聞記者魂)をフツフツとみなぎらせて病院内に足を踏み入れる。
 まずは病院の広報担当の女性に院内を解説してもらいつつ案内してもらう。途中、今日産まれたという赤ちゃんを見ることもできてテンションはぐんぐん上がる。
 続いて、院内で駆け込み寺的な役割を果たしているカウンセラーの女性に取材。こちらのインタビュアーは女優Yにお任せ。「終わりが見えない」不妊治療を続ける人たちの苦悩を改めて思い知らされる。
 それからいよいよN院長への取材。広報担当の女性に「だいたい1時間……いや45分くらいでお願いします」と言われていたのに、ブンヤ魂みなぎらせるオッサンはあれこれと食ってかかり、時に意地悪な質問も繰り出し、N院長も負けてたまるかと思ったのか、とても70歳とは思えぬ張りのある声でどんどん饒舌になっていき、いつまで経っても話を打ち切る気配を見せず、終わってみれば取材は予定の2倍、約1時間半も経っている。
 いやぁ、面白かった。
 やっぱり一つのことを突き進んでいる人の話は言葉がキラキラしてますな。「あ、それ、いただきます」「あ、それも、ごっつあんです」。取材しながら、心の中で何度つぶやいたことか。すでに脳味噌が固まりつつある老人劇作家の頭ではとても生み出せないような名セリフの目白押し。堪能させていただきました。

 『産まれた理由』、めっちゃ面白いドキュメンタリーシアターになりまっせ。そう確信しながら病院を後にする。

 今日は6時から『誰も見たことのない場所』の稽古。なので夜7時過ぎには東京に戻る予定でいたのだが、一つ一つの取材が長引いて、再び「特急あずさ」で新宿に戻ってきたのは午後9時過ぎ。結局、稽古には出れずじまい。みんな、お許しあれ。

 でもま、それだけの価値はあったから、みんなが許してくれなくてもヨシとする。いやぁ、面白かった。
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取材させてもらったクリニック前には意味深な像が。
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ぶっとい柱にまたがって男どもが急斜面を滑り降り、時に死人も出るという、あの有名な祭り「御柱祭」の柱がコレ。
諏訪大社のお祭りだったんだね。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記