2012年11月08日

「仕事」になっている。 ――[966]生誕19,535日

 『産まれた理由』初日。開幕。

 なんてこともなく開く。フツーに開く。ごくごく当たり前のように。特に問題もなく。これが経験というか、長年やってるとそんなものなのか。もちろん、達成感も高揚感も何ひとつなし。だんだん「仕事」になっているのだなあ。改めて痛感。

 ただし、ドS演出家としては苛立ちもある。細かいトチリはあちこちに見られるし、出てきた途端に哀れなほどにガチガチに緊張しまくっているのがわかる。でもって台詞を噛むわ、トチるわ、そんな大馬鹿野郎もいる。
 わかってるのかなぁ、N君。キミのことだよ。

 基礎稽古のたびに「昆虫演技、昆虫野郎」と言われ続け(言っていたのは私ですが)、それでも人間の役をやらせてやろうと(今までも人間の役だったのですが昆虫にしか見えず)、しかも今回は、せっかく大トリの素敵な場面での素敵な役を振ったのに、これだもんなぁ……。明日からは頼むよ、N。

 しかし何はともあれ、無事終演。
 さぁて、ようやく晴れて一杯、行きますか。
 と、居酒屋に流れたい気分を泣く泣く抑え、演出家は劇場での初日乾杯のあとは、すごすごと独り寂しく帰路に就く。
 帰る途中に、デザイナーのNさんから、「合流してもいいですか?」とメールが入る。いいですよ、合流したら我が家へ来ることになりますが。

 Nさんには「今日は直帰です」と返信し、劇団のメンバーにNさんに連絡するよう電話を入れる。

 みんな今ごろ、「いやぁ、お疲れお疲れ」なんて言い合いながら、互いのトチリをあげつらいながら、ぎゃはぎゃはぎゃはと愉快な酒を飲んでることでしょうなあ。

 悔しさのあまり、せっかく早々に帰ってきたというのに、仕事がまったく捗らない。(飲めばよかった)
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「赤坂RED/THEATER」入り口。
14日までやってます。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記