2013年01月31日

慌てなさんな。 ――[1050]生誕19,619日

 早くも3013年1月が終了。さようならあ。
 今週に入って次回公演『奇妙旅行』の稽古をやりながら、今日は次々回公演の資料および取材のことで新聞記者のKさんに電話を入れ、次々々回公演のキャスティングでうんうん頭を悩ませ、次々々々回公演の脚本の手直しに着手。

 いやはや、頭がいくつあっても足りません。誰か、てきぱきと仕事をこなせる有能なアシスタントがいれば、ぜひ募集します。ただし、無給ですが。(そんな人はいません)

 午後、会議のために半蔵門へ。あれこれと意見を言いまくるものの、うーむ、いろいろとクリアしなければならんことはたくさんありますなぁ、と認識しただけで1時間半の会議は終了。肝心なことは何も決まらない。ま、継続審議ってことですな。

 その後の稽古では、若手の昆虫人間Nが少しも人間の動きを獲得できず、シビレを切らした演出家は何度も何度も前に出てやってみせるが毛ほどしか改善しない。頼むから早く人間になってくれ。妖怪人間か。
2013-01-31.JPG

まぁ、慌てなさんな。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月30日

ストイック。 ――[1049]生誕19,618日

 このところわがマラソンコースにやたらと工事が入っている。おやおや、今日はここがキープアウト。あれれ、この橋も渡っちゃいけなくなったの?いつも同じコースでいつもきっちりタイムを計っている我が身からすれば、コース変更を余儀なくされるのは面白くない。これじゃタイムの比較ができねぇじゃねーかと、やる気も失せて、減量作戦にも影響が出る。このやろ。

 今日は稽古が1週間ぶりに休みということもあって、夜は俳優のNさんと会って飲む。Nさんとはちょくちょく会っているような気がしていたのだが、振り返って考えてみれば半年ぶりであった。
 で、半年ぶりに会ったNさん、何か様子が違う。
 あっ、と気がついて、「痩せました?」と尋ねると、なんと15kgも減量したという。道理で顔はシュッとしてるし(精悍になった)、なんだか全身が溌剌としている(10歳は若く見える)。
 え、え、どうやって? 何したの? このところ2、3kgの幅で行ったり来たりしている「ええ加減ダイエット」でお茶を濁している演出家が焦りながらまたまた質問を浴びせると、「もう7カ月くらい、豆腐しか食べてないもん」。
 夏場は豆腐サラダ、冬場は湯豆腐。それも一日、その一食だけだという。「おまけにボクシングジムにも行き始めたからね」。ひえ〜。ぶったまげた声をあげると追い打ちのようにとどめを刺された。「俺ホラ、やり始めるとストイックだから」

 ……「ストイック」。我が辞書に、この言葉は絶対にない。
2013-01-30.JPG

桜の樹も、準備は着々と進行中。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月29日

ヤケ酒ヤケ食い。 ――[1048]生誕19,617日

 稽古後、劇団メンバー3人と居酒屋に流れる。思えば、久々のアルコール。生ビールにジンジャーハイボールをぐびぐびあおる。このところの減量作戦もナンのその、つまみもバンバン頼みまくり、いったいこんなに誰が食べるんですか、という状態。

 あれ? 今夜はどうしてもうまくいかない『奇妙旅行』の場面をちょっと腹据えて役者と話そうと思っていたはずなのに、これじゃあ、ただのヤケ酒ヤケ食いになっていないか?

 女子柔道のロンドン代表を含む15人の選手が代表監督を暴力などのパワハラで告発。前代未聞の事態にぶったまげる。桜宮高校の男子生徒の自殺に端を発し、「体罰」問題はどんどん「魔女狩り」のような様相を呈し始めていないか。
 いや、もちろん体罰はヨシとしないが、女子柔道日本代表でどんな稽古が行われていたかもさっぱり知らないが、ここへ来て次から次に告発が続くという空気もなんだか怖い。
 思い返せば、我が身もよく先生に殴られた。

 小学校、中学校、高校。いつの時代も結構、殴られた。中2のときには一人職員室に呼び出され、竹刀で何十発も殴られたなあ。でも大抵は我が身が悪かったので、先生を恨む気持ちはさっぱりなかったけれど。
2013-01-29.JPG

アクセントは大事。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月28日

停滞気味。 ――[1047]生誕19,616日

 そびえ立つ山のようにあった書き物仕事からようやく解放されて、ひと段落。ふう。ふううううううう。ばんざーい。
 とはいえ、山が一つなくなっただけで、次なる山はいくつもそびえ立っていて気を抜くことはままならぬ。
 ようし、今なら勢いに乗って片っ端から片付けて見せようぞ。さぁ、かかってきなさい。そうは思うが、連日の睡眠不足で体がついていかない。オッサンはつくづく体力がありませぬ。
 おまけにこのところ厳寒の日々が続いていて、「老い」の身には「さぁ、死ね」と言われているような毎日。

 それでも憎まれっ子はしつこく世にはばかるけどさ。

 稽古もなんだか停滞気味。
 同じ個所がどうしても引っかかってなかなか先に進めない。気合いだ気合いだ気合いだ。と連呼するあの方が私は嫌いなので、そういうことは言いませぬ。
 停滞の中にあっても、一発逆転を目論んでふつふつと今はエネルギーを溜めておく。

 今に見ておれ。
2013-01-28.JPG

どこで? 何を? 上?

posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月27日

空しいのう。 ――[1046]生誕19,615日

 日中はひたすらパソコンにへばりつく。もともと曜日とは無関係な日々に生きているが、パソコンの前→稽古場→再びパソコンの前、これで毎日がびゅんびゅん過ぎていく。空しいのう。

 忙しさにかまけて、このところ稽古のウォーミングアップもパスしてるものだから体がなまるなまる。いや、固まる固まる。だんだん溜まって膨らんでいくのはストレスと体重のみ。ああ、こうして2013年も過ぎていくのであろうか。

 稽古から帰って、NHKで『映像記録 市民が見つめたシリアの1年』を観る。

 いや、凄かった。現実をなんとしても記録して世界の人に知ってもらわねばという切実な思いで何人もの市民がビデオを回し続けたその映像の迫力。発砲する様子も瓦礫の下から引っ張り出される死体も映されていたが、たぶんまだまだ空恐ろしい映像はいっぱいあったのだと思う。暴力が暴力を呼び、人が人を殺し合う。そのあとに残るのは瓦礫の廃墟と血だらけの人間と山のような死体だけ。こうした現実が今、この地球上で今なお続いている、そこで日々を生きている人がいる、そう思うとたまらなく空しくなる。(太った、痩せた、ストレスだ、疲れた、などとほざいているオノレがひたすら恥ずかしい)
2013-01-27.JPG

「銀座でブラジルコーヒーを」。略して「銀ブラ」。

これが正解です。

posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月26日

ハイテンション。 ――[1045]生誕19,614日

 本多劇場でゴーチブラザーズ『飛龍伝』を観る。なんとも懐かしい空気。演出家も主演の俳優も若いのだが(恐らくまだ20代)、それでもかつての「つかこうへい全盛期」と似たような空気が舞台に漂う。それだけこの戯曲はほかのやり方を許さない、誰がやってもそうなってしまうということなのか。
 加えて驚いたのは、伝説の石「飛龍」の話がまったく出なかったこと。最後まで、飛龍のヒの字も語られず。つかさんは1本の戯曲でいくつものバージョンがあるけれど、今回の上演台本もつかさんの戯曲そのものなのだろうか。飛龍の話が皆無なら、もはや「飛龍伝」ではなかろうに。

 それにしてもハイテンションで喚き散らすようなセリフの言い回し。30年で周期は巡るというが、またこうした芝居がメインストリームに躍り出てくるのだろうか。

 『奇妙旅行』の稽古はホントに少しずつ前進。観てきた芝居のハイテンションだけ真似して、気分上げ上げで演出家は意味なく張り切ってみるが、もちろん『奇妙旅行』はそんな芝居ではないので、思いはからからと空回りして演出家一人が稽古場で浮きまくる。
2013-01-26.JPG

こんなところに貼って主催者はパクられないのだろうか?
(その昔、我が身は劇団のポスターを電柱に貼っていたところをパトカーに呼び止められ署までしょっ引かれたことがある)
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月25日

加齢臭なのか? ――[1044]生誕19,613日

 地下鉄に乗って座席に座っていると、空いている隣に人が来て座る。かと思うとその人は30秒もしないうちに席を立ち、別の空いている席に移って座り直す。これはどういうことなのか。
 座ってみたら予想外に狭くて窮屈だった。
 これならいいのだが、もしや我が身が臭いのか? もしや加齢臭がするのか?と不意を突かれた他人の行動に、子羊のような我が心はわなわなと不安におののく。

 かく言う我が身も化粧の匂いのきついオバサンが横に座った日にゃ迷わず場所を変わります。つまり、我が身にとっては「臭い」以外に変わる理由が思い当たらないので、おい、おまえ、なんで今ここに座ったのにすぐさま席を立つ?え? そんなにこのオッサンの臭いがきついのか? ……と判断せざるを得ないのだが、これはホントにいったいどういう理由なのであろうか?

 時計を睨みつつ書き物仕事に追われまくっていると、ついに恐怖の宣告電話がかかってきた。「いかがでしょうか……?」
 長年の経験から、こういう場合は見え透いた嘘をついても物事は少しも改善しないとわかっているのに、「すみません、あと少しで終わるんですが……」とやっぱり嘘をつく。(少しで終わる見込みがあろうはずがない)

 こうして、いつまでも嘘つき人生から抜け出せない我が腹黒さに心を痛めつつ、取りあえず「今日はもう稽古だ、稽古だ」と勇んで西新宿へ行き、溜まりに溜まったストレスを若手俳優相手に発散しまくる。
2013-01-25.JPG

もう「お役御免」でいいんじゃないでしょうか。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月24日

目を潰してやろうかと。 ――[1043]生誕19,612日

 『奇妙旅行』は客演が多いこともあって、なかなか俳優全員が揃わない。なんでだよぉ〜、と演出助手Tに愚痴をぶつけながらも来ている俳優だけで立ち稽古を始めると、「ちょっと待って」「いやいや、そこはさ……」「だからそうじゃなくて……」と、何度も何度も同じ場面を繰り返す羽目になり、気づいてみれば、ほぼ俳優二人だけの稽古で稽古時間は終了。

 全員揃う必要はなかったですね、という目で我が身を見る演出助手の目を潰してやろうかと思いつつ、なかなか濃密な空気が立ち上がってこない苛立ちを抱えつつ演出家は来たとき以上に不機嫌になって稽古場を後にする。

 アルジェリア、イナメナスの人質事件は安否がわからなかった日本人も結局、全員の死亡を確認。10人もの日本人が犠牲になった。安倍首相は菅官房長官に「あまりにひどすぎる」と語ったらしいが、アルジェリア政府にきちんと説明するよう申し入れてほしいと切に思う。(同時に、これでタカ派の首相がますます右傾化しなければいいのだが、と不安が募る)
2013-01-24.JPG

伸びる伸びる伸ばす。

posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月23日

勝負じゃ。 ――[1042]生誕19,611日

 午前中、臨時総会。議案は役員改選についての一議案だけ。何ら紛糾することなくシャンシャンで終了。遠方から出席の皆様、ご苦労様です。

 その後、新宿でプリンターのインクなどの消耗品を買い求める。そうだ、ついでに汚れまくっているキーボードカバーを買おうと売り場まで向かうが、はて、自分の使っているキーボードの型がわからない。……しまった。我が愚かさを呪いながらも、このまま帰るのは癪なので、何十種類もあるカバーの中からキーの配列を懸命に思い出して吟味。……たぶんコレだ。これでいいはず。と思うが確信はなし。やはり、ここは型を確かめて買うのは日を改めるべきか。いやいや、ここはオノレを信じて今買うべきじゃないのか。値段を見れば、1340円。

 よっしゃ、勝負じゃ。勇んで購入。

 ……全然、違ってました。家に帰ってわがキーボードに当ててみれば、キーの配列も違うし、サイズも違う。こうして我が記憶力に対する自信はガラガラと崩れ去り、1340円は一瞬にしてドブに捨てられましたとさ。(爆泣)

 おかげで書類仕事はいよいよ後がなくなっているというのに、すっかりやる気をそがれたオッサンはマッサージへと現実逃避。「なんとか1週間に1回は来れてますね」とニーチャンはやや不満そうに言うが、たった今1340円もフイにして、それでも金を使いにマッサージにやって来たんだよ。少しは褒めてくれてもよかろうに。肩・首だけでなく、我が脳の凝りもほぐしてくれ。
2013-01-23.JPG

自民党から距離をおいてボロボロになっているのは……共産党?

posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月22日

癌より手強い。 ――[1041]生誕19,610日

 朝から会議で西新宿。広報委員会。前回の編集会議で決めた内容の練り直し。何事もルーティンワークになってはいけません。「慣れ」がポカを生み、こうした会議のやり直しへと繋がっていく。反省反省。体は老いても、脳は常にフレッシュに。自戒を大いに込めて。

 12時近くに終わって、評論家のGさんと昼食に行き、ロースカツ膳をガシガシと食べながら最近の演劇界の話をあれこれと。ついでに、「古城クンのところは、そこがダメなんだよ」と我が劇団へのダメ出しまでもらう。ありがたや、ありがたや。
 「いい芝居を2本続けなきゃ認められないよ」(評判を聞いた人が次回観に行ってダメだったら意味なし)
 「いつもと一緒でしょ?と言われるからね。あ、今までと全然違う、という芝居を一度やらないと」
 「ドキュメンタリーシアター3本立てとかやればいいんだよ。マスコミは飛びつくよ。こういう芝居がありますよと認知してもらわないことにはどうしようもないんだから」

 ……しかと、肝に銘じておきます。

 今から『レ・ミゼラブル』を観に行くというGさんと別れ新宿まで移動して、今度はプロデューサーのSさんと打ち合わせ。我が身が脚本を書いた『二十四の瞳』が4月に再演されるので、そのことに関してあれこれと。
 それにしてもSさんは癌を抱えているとは思えないほどに元気だ。今も1カ月に一度、癌細胞が大きくなっていないか検診に行ってるというのに。
 「でも今、抗がん剤も飲んでないんですよね? 進行のスピードが遅いとはいえ、次の検診でこりゃちょっと大きくなってますね、ということになったらまた手術するんですか?」
 「いやもう手術はしないよ。だいたい、できない部位にあるんだから」
 「え、じゃあ、肥大したらどうするんですか?」
 「それまで、ってことだな」

 ……たくましい。たくましすぎる、Sさん。そんな爆弾を抱えながら、それでも人は生きていく。当たり前ではあるけれど。

 夕方から再び西新宿に舞い戻って芝居の稽古。今日は今回の難敵、若手Nの特訓の日。
 だが、敵は手強い。何度も説明し、何度もやって見せ、お、ちょっと良くなったかなと思えば、すぐにダメになる。まるで完治するかと思えば転移する性悪な癌細胞のごとし。

 いや、癌より手強いかも。
2013-01-22.JPG

看板を食い尽くす植物。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月21日

おじいちゃん。 ――[1040]生誕19,609日

 今年に入って最初の、そして今年度最後のS高校での授業。後期のシーンスタディの成果発表。12時40分からの授業開始で、発表は2時40分から。この間のわずか2時間でなんとかゲネプロをやり遂げて発表の本番に臨まなければ。
 そうオノレに言い聞かせて学校に来てみれば、演劇専攻14名のうち2名がインフルエンザで欠席……。マジですか。セリフは14人全員に割り振っていたので、慌てて欠席2名のセリフを改めて振り直すが、それだけで相当に時間を取られる。
 結局、全6場のうちリハーサルができたのは3場まで。
 うわ、大丈夫なのか。と、今さらジタバタしても仕方なし。「あとはぶっつけ本番で」と12名の女子高生軍団に高らかに宣告。「ええ〜っ」と軍団は声を荒げるものの、始まってみればなんのその、自主練習をそれなりに積んでいたようで意外や意外、ほぼ問題なくスムーズに最後までやり遂げる。
 偉い。君ら、大人になったな。チームワークもよくなったし。
 女子高生にも容赦のなかったドS演出家は、すっかり孫たちを見つめるおじいちゃんになっている。
 終演後は感想を言ってもらったりして、4時半すぎに終了。
 おじいちゃんは君らと2年間過ごせて楽しかったよ。んじゃ、お疲れ様。と帰ろうとしていたら、女子高生軍団が詰め寄ってきて、「今日のダメ出しをお願いします」。
 いやいや、立派立派、君らに言うことなんて何もない、未来に向かって思う存分羽ばたいてくれ。と、それくらい言っときゃいいものを、おじいちゃんはすかさず本性をあらわにして、一人一人に「おまえはここがダメ。ここもダメ」と各自の弱点を具体的に挙げつらってバッサバッサと無情に斬りまくる。

 それであっという間に1時間ほどが過ぎてしまい、わ、劇団の稽古に大幅遅刻と思いながらバタバタと学校を後にする。

 『奇妙旅行』は本日、ひたすらムーブメントの稽古。我が劇団のベテランOにも助っ人で来てもらい、何度も何度も同じ動きを繰り返す。その執拗な繰り返しに、数名のおじちゃん・おばちゃんグループは「足がつる……腰が痛い……」と次第に断末魔の声をあげる。助っ人のはずのOも断末魔の声をあげる。(おいおい)

 今日はキャスト全員が揃っていたこともあり、体を痛めつけた稽古の後は「さぁ、飲むか」と、みんな居酒屋へと流れたが、書き物仕事の溜まっている演出家だけは一人空しく帰路に就く。
2013-01-21-1.JPG

帰り際、「2年間ありがとうございました」と女子高生軍団から、予想だにしていなかったプレゼントを渡される。
2013-01-21-2.JPG

中身はコレ。やっぱり、おじいちゃんでした……。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月20日

泣いてみよう。 ――[1039]生誕19,608日

 午後1時から、新国立劇場『音のいない世界で』を観る。なかなか面白いことをやっているのだが、客席が遠い。もっと舞台を迫り出して、コの字型に客席を設け舞台との距離を縮めればよかったのにと観ながら何度も思う。(満席の千秋楽にタダで観せてもらって文句の言える立場ではないのだが)

 『奇妙旅行』の稽古は着々と進行……するはずもなく、今日も若手Nの場面で何度も止まり、演出家はついに万策尽きて「じゃ、このシーン飛ばして、次」と言い放つ。

 「人の気持ちがわかる」ということ。「わかったとして、それを演じること」。……そんなに難しいか?とできない奴の気持ちを理解できないゴーマン演出家は露骨に呆れ果てた顔でNに「違う違う違う」と連発しまくる。

 精神的に疲れ果てて帰宅。たまたまつけたテレビに森山直太朗が出ていて、中島みゆきの名曲『糸』を歌っているのを見て(聴いて)、思わず泣きそうになる。老人はどんどん涙もろくなってゆきます。

 明日の稽古では若手Nにも罵詈雑言を浴びせるのではなく、「おまえならきっとできるよ」と泣いてみようかと思う。
2013-01-20.JPG

森山直太朗、今ちょっとマイブーム。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月19日

デブになる。 ――[1038]生誕19,607日

 気温氷点下という老人には死刑宣告のような日が続くようになり、また知らず知らず風邪気味になっている。
 ウォーミングアップのストレッチを年齢も顧みずわっせわっせと張り切って我が体と向き合っていると、どうにも頭が重い。体もだるい。もしやこれは風邪引きさんではないのか?

 そう思い始めたら途端に弱気になって、我慢大会のように慌てて服を何枚も着込む。暖房の効いた室内にもかかわらず、今日は5枚も来た状態。結果、丸々とした着ぶくれデブとなって演出家は「動きにキレがないんだよ」などと若手劇団員にほざきまくる。ああ、理不尽なこの世界。

 痩せよう痩せようと思いつつ、稽古が始まって、またそのストレスが「食」に向かっている。ヤバいヤバい。チョコレートにアイスクリームにと間食しまくり、動けども走れども体重は行ったり来たり。このまま着ぶくれにならずともデブになってしまうのか?
2013-01-19.jpg

これ、なーんだ? ハイ、『奇妙旅行』の小道具です。

これがいろんな物になります。

posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月18日

演技が気にくわない。 ――[1037]生誕19,606日

 日中は初台にて新国立劇場演劇研修所二次試験。

 若者たちが夢への突破口を開こうと、やたら張り切っている姿をオッサン演出家はどこか遠い目で見続ける。おまえらだってあっという間に歳取るんだぞと心の中でボヤキながら。

 試験の休憩時間に、演出家のKさんが煙草をやめたと聞いていたので、「いつやめたんですか?」と聞くと、なんでも韓国に長期滞在しているときに、どうにも咳が止まらなくなり病院に行ったところ、まるで新興宗教の教祖様のような医者が現れ、問診で「煙草を吸っている」と答えた途端、教祖は、くわわっ、と目を見開いたすごい形相になり、お告げのように「まずは煙草をやめなさい」、とくとくとそう諭したらしい。Kさんは病院からの帰り、「ええぃ、じゃあ、やめてやるわ」と煙草を路上のゴミ入れに投げ捨てたそうな。
 「で、禁断症状どうでした? 苦しかったでしょう?」と聞くと、「それが全然。まったく平気だったんだよ」と事もなげに言う。飲み会で周りがぱかぱか吸っていても全然平気なんだとか。おまけに今なおネオシーダーを吸っている我が身に、「そんなもん吸ってんの?体によくないよ」だと。そりゃないよKさん、あなたもこの前までネオシーダー吸ってたじゃないの。悔しさを噛みしめつつ、「やめて今、どれくらいなんですか?」と聞くと、「去年の11月半ばだったから……もう2カ月だね」。

 いやいやいや、2カ月じゃまだまだわからないね。実際、2カ月で挫折した経験のある男は、ひそかにKさんの禁煙が実らないことを期待している。

 試験が終わると、そのまま西新宿の稽古場へ。まだまだ稽古は始まったばかりとはいえ、今日も若手Nの場面でことごとく止まる。というか、止める。それほどにNの演技が気にくわない。なぜそんなに緊張してる?緊張させてるのは演出家なのか? 
2013-01-18.jpg

小道具にあらじ。『奇妙旅行』の重要な登場人物。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月17日

小学生か。 ――[1036]生誕19,605日

 生来、天の邪鬼にできている我が性格には、我ながらほとほと困っている。この男、締め切りの差し迫っている仕事よりも、やっていて楽しい仕事をホイホイ優先してしまう。おまけに、「果たして締め切り間際、どこまでほったらかして仕事を間に合わせられるのか?」という、誰も望んでいない、しょーもないことには俄然張り切って挑戦しようとする。

 この男、現実が見えていないのである。小学生か。

 『奇妙旅行』は再演ながら、初演とはキャストががらりと違うので、やはり醸し出されてくるムードもずいぶんと変わりそうだ。
 なのに、「よしよし、初演とはずいぶん手触りの異なる芝居になりそうだぞ」と思いながら、ちょっと行き詰まると「あれ、初演はどうやってたっけ?」と、すぐに昔のDVDを引っ張り出して確かめようとするので、「いやいやそれはいかん、今のオノレで勝負しろよ」と我が身に言い聞かせるのだが、「ホラ見たいよね。ホントは初演のDVD見て確かめたいよね」と即座に天の邪鬼のオノレが悪魔の囁きを始める。

 うーむ。再演は再演で厳しい闘いを強いられそうだ。(そんなことで悩むな)

 2012年の年間自殺者数は2万7766人で、1997年以来15年ぶりに3万人を切った(警察庁の統計=速報値)。前年より2885人少なくなり、減少率9・4%も統計を取り始めた1978年以降で最大となった。

 「自殺」をテーマにしたドキュメンタリーシアター『誰も見たことのない場所』という芝居を2007年以降、毎年どこかで上演しているので、自殺に関するニュースはやはりチェックを欠かさない。(この件だけは天の邪鬼にはならない)
2013-01-17.JPG

広告、ほぼゼロ。不況はまだまだ。
どうせなら我が劇団の芝居のポスター、張らせてくれません?1万円くらいで。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月16日

知能のない会話。 ――[1035]生誕19,604日

 今年も既に半月が経過。ぼやぼやしてたら、あっという間に2013年も終了。……ちょっと気が早いか。

 と思っていたら、やはり世の中の動きは恐ろしく速い。午後から新国立劇場で会議。議題はすべて「2014年」の企画に関することばかり。2014年の秋っていったらほぼ2年先。あな、恐ろしや。どんどん老いさらばえて、どんどん時間に置いてけぼりを食わされそうな気がしてくる。

 今日は稽古がOFF。なので夜はマッサージなんぞにいそいそ出かけた後、コンビニで買い物を済ませて事務所に立ち寄る。というのも、米子のMさんから「蟹を劇団に送りました」とメールが入っていて、ありがたやありがたやと食材配給を受け取りに向かった次第。(Mさん、いつもいつもありがとう)
 と、事務所には「体を動かしに来た」という天敵Oが一人。
 こやつ、「どうしたら演劇の賞は取れるんですか?」と相変わらず知能のない会話を仕掛けて来るのだが、よくよく聞けば知能がないなりに劇団公演に人がわんさか集まってくれる方法を考えあぐねていた模様。
 そこから話はあれよあれよと逸れて、獲物に飢えていた演出家は天敵O自身の人生のダメ出しをし始める。しかし、そこは宇宙人O、少しもへこたれる様子はなく、老人演出家のほうがかえって疲れ果てる。
 まぁ、通じる通じないはともかく毒を吐いて憂さも晴らしたことだし、と勝手に意気揚々と我が家に帰ると、コンビニで買ったことを忘れていたアイスクリームはすっかり溶けていた……。
2013-01-16.JPG 顔、に見えなくもない。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月15日

心が折れそうになる。 ――[1034]生誕19,603日

 青空は戻ったが、昨日降り積もった豪雪が固まってアイスリンクとなった路上を用心しながら歩く一日。これはこれで膝の悪いオッサンには命取り。油断大敵で全神経を足もとに集中し、歩くだけでどんどん生命力が奪われていく。たかだか積雪8センチで豪雪などとほざいてはホンマもんの豪雪地帯の人々に申し訳ないと思いつつ。

 『奇妙旅行』は立ち稽古初日だというのに、緊張しまくっているのか、若手俳優Nのあまりのバカっぷりに、鬼の演出家も初日にして早くも心が折れそうになる。いやはや、こりゃ先が思いやられる。そうか、そんなにバカならこちらも遠慮なく毒を、しかも猛毒を浴びせまくるぞ、と固く心に誓う。

 大島渚監督が亡くなった。80歳。肺炎。『絞死刑』を観たときの衝撃が今なお忘れられない。映画ってこんなこともできるんだ、と目を見開かせてくれた我が記念碑的作品の一つ。続く『愛の亡霊』『戦場のメリークリスマス』『御法度』……。どれもが誰にも真似できない「美学」に貫かれていた。『御法度』の次にどこに向かうのか首を長くして待っていただけに、もうそれが二度と叶わないと思うとこの上なく寂しい。
2013-01-15.JPG

一夜明けても都心では珍しい光景。
自転車の籠にも雪がてんこ盛り。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月14日

ええ本じゃのう。 ――[1033]生誕19,602日

 稽古初日を祝福して、天気は大荒れの大雪。(泣)
 予報では「都心は降らない」と言っていたのに、一日中これでもかと降りしきる。初雪が豪雪。(泣)
 波乱の幕開けだ、コレは何の予言なのかと恐れつつ稽古場に向かうと、きれいな振り袖姿に使い込んだ運動靴姿という奇妙なオネーチャンと駅で遭遇。
 そうか。今日は「成人の日」でもあった。いやはや、かわいそうに。いやいや、「俺らの成人式はすっげぇ大雪でさぁ〜」と、むしろ思い出に残る一日になるのかもしれぬ。

 だけど稽古初日は一生に一度ではないし、別に思い出にする必要もないので、我が身にとって雪は、ただただ迷惑。

 稽古はウォーミングアップで俳優と一緒に演出家もなまった体をせっせと動かし、動かしてみては汗をかきつつ、あらあら、体が重い。固い。思ったように動かない。伸びない。前屈も腹の肉が邪魔で曲がらない。これじゃあ、歌って踊れる演出家なんて夢のまた夢。(必要ありません)
 初日の今日は『奇妙旅行』の読み合わせ。
 2、3場面ごとに止めて方向性が違うと思われるところにチェックを入れつつ最後まで。
 いやぁ、自分で言うにもナンだが、ええ本じゃのう。
 苦しくて、切なくて、やるせなくて。

 おまけに客演のTさんが今日はお休みだったので、でしゃばり演出家は自ら代読を買って出て、台詞を言いながら「ええ場面じゃのう、ええ場面じゃ」と、すっかり涙もろいおじいちゃんになり果てている。(演出をしてください)
2013-01-14.JPG

老人は歩くだけで体力を奪われる。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記

2013年01月13日

憂さ晴らし? ――[1032]生誕19,601日

 昨夜から左奥の上の歯茎が腫れてきている。久々の歯周病トラブル。間違いない。ほうっておくとトンデモナイ痛みを味わうことになると思うが、ありがたいことに明日は祝日。なんとか明後日まで持ちこたえてくれればいいのだが。

 新国立劇場演劇研修所一次試験、二日目。今日も午前中から西新宿へ出向き、30名の実技試験に立ち会う。

 若者たちの演技を見ていると、「ちょっと待て」とダメ出しをして、「もっとこうすれば?もっとああすれば?」と言いたいことが山のように頭を駆け巡るが、そこはぐっと我慢して、ひたすら試験官に徹する。試験を受けるほうも緊張しまくって大変だろうが、見ているだけのこちらも大いにストレスが溜まる。

 夜は演出助手のTと明日からの稽古に備えて打ち合わせ……のはずが、いつしかTの演技についてのダメ出しになり、「あれもダメ、コレもダメ」とさんざん毒を吐き散らす。

 憂さ晴らし?
2013-01-13.JPG

空に映えるシナプス。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(2) | 日記

2013年01月12日

キラキラ感に思う。 ――[1031]生誕19,600日

 午前中から今日も西新宿へ行き、日中は新国立劇場演劇研修所一次試験の選考。
 18歳から30歳までの若者たちがオノレの夢をかけて全力でぶつかってくる姿は、やはり見ていて眩しいね。今のこのオッサンにはどこを探しても、そんなキラキラ感はございません。

 「受験番号○○番、古城十忍です」。そんな頃に我が身も帰ってみたいもんだ。もちろん世の中をなめきった、今の心持ちを持ったままでね。だってキラキラ感があるってことは、それだけ世の中を知らないってことでしょ?え? 違う?

 夕方になって西新宿を出て、そのまま渋谷へ。夜はシアターコクーン『祈りと怪物〜ウィルヴィルの3姉妹』、蜷川幸雄演出バージョンを観る。
 KERAさんの脚本なので今回も長いんだろうなぁと覚悟はしていたものの、6時30分開演で終演はなんと10時50分。上演時間、まさかまさかの4時間20分。休憩15分を2回含んでいるとはいえ常軌を逸してないか、この長さ。カーテンコールを終え、劇場からバタバタと急ぎ足で出て行く人の多かったこと多かったこと。家まで帰れなかった人もいたんじゃないかと他人事ながら心配になる。

 芝居は残念ながら「KERAさん演出バージョン」は観ていないので比較はできないが、KERAさんの戯曲世界がしっかり蜷川ワールドになっていて、やや強引な演出ながら「見せ場のつくり方」に感心。いやいや、それにしても長いよ。我が身も帰宅したのは午前様。疲れの取れる暇もない。
2013-01-12.JPG

夢への第一歩。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記