2013年01月10日

プロフェッショナル。 ――[1029]生誕19,598日

 新年になって初めてマッサージに行く。
 「年末年始を挟んで20日間ほど空きましたね」とマッサージのニーチャンは相変わらず営業トークが挨拶代わりになっている。そこは自己チュー演出家、「そうですね」とさらりとかわし、しばらくグリグリやってもらっていると、左の肩が思った以上に凝り固まっていることを思い知る。単純に痛い。指なんて全然入っていかない。うわ、こんなに固まってたんだ。
 やがて、「肩は右と左、どっちが張ってますか?」といやらしい演出家が人を試すようないやらしい質問を繰り出すと、「左のほうが全然固いですね」とさすがにプロの答えが返ってくる。
 その後もニーチャンは我が自覚症状のあることを簡潔に的確に言い当てて、おお、と驚くほどに感心。(ぐだぐだ言わず、簡潔にぴたりと言い当てるところがスゴイ)

 すっかりニーチャンにプロフェッショナル魂を見て取った演出家は、「また時間見つけて、近いうちに来てくださいね」という言葉に「そうします」と笑顔で答える。(キャバ嬢に騙されてるオヤジと同じではないのかと思いつつ)

 夜、7月に上演する新作を依頼している劇作家Kさん(熊本在住)と戯曲の改訂についてあれこれ電話で話す。Kさんとは今回、初めて一緒に仕事をするというのに、底意地の悪い演出家は「思ってること言っていいですか」と切り出し、延々ダメ出しをする。
 「さっぱりわからないんですよね、この人物の気持ち」「この主人公の男は変態ってこと?」「主人公の奥さんもこれ、ビョーキですよね?」「Kさんは結局、何がやりたいの?」……。

 まぁ、これでもかと言いたい放題。しかも我ながら、ぐだぐだくどい。ようやく電話を切ると、通話時間は100分近く経っている。ひえー。事ここに至って、マッサージのニーチャンの顔が思い浮かび、「俺ってまだまだプロフェッショナルじゃないなぁ」と、急に情けない気分にさらされながら、演出家は再びぐだぐだと戯曲を読み返し始めるのであった。
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余計な枝は切られます。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(1) | 日記