2013年03月13日

ホラーな演出家。――[1091]生誕19,660日

 つい先ほどまで劇作家のKさん(36歳)と電話で長話。ちょっぴり疲れを覚えつつ電話を切ると、恐ろしや、2時間以上が経過して午前様になっている。
 Kさんには7月に上演する新作戯曲を依頼しているのだが、先日送られてきたその第2稿の戯曲について、あれやこれやと偉そうに意見していた次第。早い話が、ダメ出しですな。戯曲の構造から、展開のさせ方、登場人物の心情の変化……言いたい放題の演出家のツッコミはとどまるところを知らず延々と続いていたわけで、それを聞きながら、恐ろしや恐ろしやと思っていたのはKさんのほうかもしれぬ。

 この新作は『虚人の世界』というタイトルで、まさかの「ホラー演劇」。芝居でホラー?
 
ハイ、やっちまうんです、俺ら。チャレンジャーですから。パイオニアですから。だからKさん、第3稿、早くお願いしますよ。さらにダメ出しを浴びせるべく、黒くてホラーな演出家は今か今かと待ち構えていますんで。

 芝居の出来はもちろん戯曲が成否の大きな決め手となるが、キャスティングも重要さでは引けを取らない。「脚本が決まって配役を決めれば、演出家の仕事の90%は終わったようなものだ」とは先輩演出家Kさん(60歳)の言葉だが、最近それをひしひしと思うようになった。
 というわけで午後、我が劇団の制作F女史と今後の企画のキャスティングについて打ち合わせを願ったのだが、F女史は俳優のことより、目先の領収書や請求書ばかりが気になるらしく、ちっとも話に本腰が入らない。
 あーそうでしたそうでした、あなたの仕事じゃないですもんね、コレ、演出家の仕事ですもんね。こんな話を振った我が身がバカだった思いながらも、「で、どう思う?」と水を向けると、「公演の領収書、さっさと出してね」と力ワザの切り返しが……。

 敗北感を噛みしめながら演出家は事務所を退散する。

 2週間ぶりくらいにマッサージに行く。

 担当してくれたニーチャンは我が頭部の後ろをグリグリやりながら、「固いっすね」「めっちゃ固いっすね」と壊れたレコードのように連発する。そこまで頭が固い固いと言われると、我が身が頑固オヤジに思われているような気になり、途端にぶすっと不機嫌になってしまうのは、やはり頑固オヤジだからか?
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こんな障害を乗り越えて侵入してまで、書きたいものなのか。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記