2013年04月04日

そんなことも知らない。――[1113]生誕19,682日

 朝から通勤ラッシュで混み合うなか、中央線→埼京線→宇都宮線→東北新幹線と乗り継いで、郡山へ。
 10時20分に到着してホームに降りると、あまりに人がいないので、少々困惑。もしや、こちらの人々はこんなに出歩かなくなっているのか?と、日頃は原発のことなど考えもせずにのほほんと暮らしているヨソ者はあらぬことばかりを考える。

 改札を出ると、「がんばれ! 東北 がんばろう、福島・郡山」の立派な看板が掲げられ、「3・11」から2年あまり経った今も、当時とさほど変わっていませんよと改めて思い知らされる。

 その後、仮設住宅が建ち並ぶエリアに移動。簡易な造りの平屋集合住宅が所狭しと建ち並ぶ風景は、まるで奇妙な別世界。強制的にこの場所に移らざるを得なかった人たちの心境を思うと、さすがにのほほん頭にもその無念さが浮かぶ。
 2年近くが経った仮設住宅は、すでにあちこちに傷みが伺える。「仮設ってのは2年なんですよ。だいたい2年で出るっていう前提で造ってますからね」と案内してくれた人が言う。「なのに、あと2年、延長が決まったんですよ。ほったらかしですよ」

 ヨソ者はそんなことも知らない。

 それから仮設住宅群の一角にある「おだがいさまセンター」にお邪魔する。「おたがいさま」ではなく、「おだがいさま」。たぶん福島弁。中はテーブルと椅子が喫茶店のようにいくつも並び、我が身も勧められるままコーヒーなんぞをいただく。

 そのテーブルを囲んで、たぶん仮設の住人たちが井戸端会議のように近況報告なのか、笑顔であちこちに話の花が咲いている。驚いたことに室内には区切られたブースがあり、そこはなんと地元のFM局。結構、本格的な装備。情報交換、コミュニケーション、それが一番大事。そういうことなんだね、たぶん。

 その後は場所を変えて、今は郡山で暮らすTさん夫婦に震災後のあれこれを詳しく聞く。旦那さんは我が身より一つ年上で、元福島原発の作業員。まぁ、聞けば聞くほど驚くような話のてんこ盛りで、のほほん頭にしっかりカツを入れられる。

 あろうことかTさん夫婦には食事までごちそうになって駅まで送ってもらい、夕方の新幹線に飛び乗る。

 時を遡り、新聞記者のような一日であった。

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人一人いないプラットホーム。

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がんばろうよ、みんな。

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奇妙な別世界。

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コーヒー、おいしゅうございました。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記