2010年05月18日

老い日記[61]――生誕18,629日/禁煙14日目

 
 癌も手術も何事もなかったかのように、慌ただしく仕事仕事に追われる生活に戻っている。それもびっくりするほど簡単に。
 時間には、個人の中に流れる時間と、社会の中に流れる時間の二つがあって、個人の時間の流れで生きたいと思っていても、否応なく社会の時間に引きずりこまれていく。
 「ねぇ、もっとゆっくり! ゆっくり!」。そう叫んでも、置いていかれるだけ。誰も、何も、待ってはくれない。病院で自分の時間の流れと向き合っていただけに、そのギャップを埋めるのは実に大変。いつのまにか体に疲労が溜まっている。
 「退院しても1週間は自宅で安静にしていてくださいね」
 主任医師のY先生に言われたけれど、無理です、Y先生。どうか強制的に、麻酔を打ってください。

 午後から会議が二つ。
 体の具合をプロデューサーY氏に聞かれ、「昨日、退院したんです」と言うと、「なんかさっぱりしてるよ。いろんな悪いものが全部落ちてすっきりしたんじゃない?」。
 いえいえ、世の中の流れについていくのに必死です。それより、何ですか、「いろんな悪いもの」って。
 誰か、Y氏にも麻酔打って黙らせてください。

 会議終了後、稽古場に直行。
 ここまで、まともに食事を摂ってなくて、コンビニおにぎりを急いで食べて稽古に入る。稽古では先へ先へ流れをつくろうとするが、若手男優でいちいち引っかかって停滞、何度もぶち切れそうになる(たぶん、血圧も急上昇)。
 主任医師のY先生、こんな毎日で大丈夫っすか? あと1年ぐらい入院し直してもいいっすか?

病室?.jpg
退院間際の病室。PC2台がつけっぱなしで、仕事場とほとんど変わらない。一番上に見えるモニターはテレビ。長いアームで自由自在に場所も角度も動かせる。(拍手)
posted by 老い日記 at 23:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/56734646

この記事へのトラックバック