2011年10月17日

よりによって金縛り。――[578]生誕19,147

 昨夜の深夜3時半過ぎ。どうにも頭がまわらなくなり、「何はともあれ今夜は休んで疲労回復すべし」と久しぶりにベッドでちゃんと寝ようと思って潜り込んだら、金縛りに遭う。
 思い返せばベッドで横になったときから様子がおかしかった。まぶたの裏に「パステルカラーのタイル模様の街並み」のようなものが妙にくっきり浮かんで見えて、なんだ?なんだ?なんでこんなものが見えるんだ?と思いつつ、その妙ちくりんな絵から逃れるために目をいったんうっすら開けてつぶり直したら、体が動かなくなった。ああ、金縛りだ、久々にきたなーと思いながら力まかせに起きてやろうとするが、体はまったく動かない。
 
 おいおい、俺は疲れを取りたいんだよ、なんでよりによって金縛りに遭うんだよ、とムカムカと苛立ちがこみ上げるまま、「ああーっ!」と絶叫して体を起こそうとするが、声は「あぁぁ…」という呻きのようにしかならず、もちろん体も微動だにしない。くそぉ、なんなんだ、久々にベッドで寝てやろうと思ったのに。
 再度、「えええええい!」と大声を出して起き上がろうとするも、「うぅぅぅ……」と、やっぱり声は情けない。
 
 ダメだ、これは長い闘いになるやもしれぬ。それにしてもこの体全体に強くのしかかる圧迫感。ああ、くそぉ、くそぉ。ああ、しんどい、しんどいよぉ〜。 と、状況に耐えていたら、あ、抜けられそう、という予感がしてきて、あ、抜ける、抜けられるぞ、あ、もうたぶん大丈夫、右手でゆっくり掛け布団を押しのけようとすれば、たぶん押しのけられる。そう確信し、ゆっくり行くぞ、ゆっくりな。せーの。
 ――と、重い右手をそろそろと動かしてみると、はぁー(ため息)、やったー、動くよ。動いたよ。で、ゆっくりと布団を押し上げ、ようやく全身から「縛り」が抜けた。

  ……やれやれ。疲れ果てて上半身を起こし、時計を見ると午前4時。ああ、30分近くの格闘だったわけね。
 ベッドを抜け出し、水を飲む。再びすぐさまベッドで眠る気には到底なれず、そのまま机に向かってこれを書いている。
 それにしても我が人生、2回目の金縛り。やっぱり相当に体は参っているんだなぁと痛感する。
 
 今日は久々にS高校での演技の授業。久々だったので何を勘違いしたか、乗換駅で降りたホームでそのまま反対側の電車に乗ればよかったところを、人波につられてホーム階段を上がってしまい、上がりきって、「あれ?俺、どこに行くんだ?」と我に返る。「そうだそうだ、今のホームでいいんだよ」とUターンした途端、乗るべき電車が発車してしまう……。
 ああ、なんてこったと次の電車の時間を見ると、待ち時間10分。ああ、これではバスへの接続もうまくいかず、きっと遅刻だと危惧していたら、ホントに間に合わなかった。いやはや……。
 
 おまけに10分遅れで学校に着いてみると、玄関のわが靴箱にメモが貼ってある。なんだ?なんだ?とメモを見ると、「卒業アルバムの写真撮影がお済みでない方は、写真を撮ってください」という内容。
 すると玄関にいた見慣れない男が「あの、お済みでなければ今からお撮りします」と言ってくる。「ああ、すみません、もう授業始まってるんで。遅刻してるんですよ」と逃げだそうとするが、「何時に終わりますか?」と男は食い下がる。「5時くらいになりますよ」「いいです、5時半くらいまで待ってますので」「あの、絶対獲らないとダメですか?写真ナシってわけにはいきませんか」と、ただの面倒くさがり男は意地悪を言うが、「講師の皆さん、お願いしていますので」。……はいはい、わかりました。
 
 老体にむち打ち、女子高生軍団との4時間にも及ぶ授業をへろへろになって終えて玄関に戻ると、男は当たり前のように待っていて、その玄関先にしつらえた簡単な撮影セットの椅子に座らされる。「最初の1枚はコレ持ってください」と渡されたボードのようなものには「非勤39」と書かれていて、すっかり囚人になったような気分でカメラを睨むと、「笑顔でお願いします」と容赦のない声が飛んでくる。
 なんだよ、別に笑顔じゃなくてもいーじゃんか、と思いつつ笑うと、「もう少し笑って」。これが俺の笑顔なんだよとうるせーなと思いつつ、「ニニッ」と笑うと、カシャカシャカシャ。
 「じゃあ次、体をこっち向きでお願いします」。はいはい、わかりましたよと体を動かしカメラを見ると、「笑ってください」。
 これは何の拷問だと思いつつ、「ニンニン」と笑うと、カシャカシャカシャ。「はい、おしまいです」。……どっと疲れる。
 
 そこから急いで都心に引き返し、いったん我が家に戻って書き物仕事に精を出すが、意外と時間がかかってしまい、いかんいかん、もう稽古場に向かわなければと、慌てて西新宿に急ぐものの、着いてみれば既に午後9時を回っている。1時間足らずで、どうしても試したいシーンを俳優陣にやってもらい、午後10時には稽古場を出る。
 
 金縛りは、あのカメラマンの怨念かもしれぬ。いや、それとも稽古場に現れない演出家に対する俳優たちの怨念か。
原発のウソ.JPG
今なお放射線量の数字に翻弄される我がニッポン。東電、もっとしゃんとしてくれい。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記
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