2011年07月26日

逝く人ばかり。――[495]生誕19,063日

 睡眠3時間足らずで目が覚め、もはや老人は二度寝もできず、仕方がないので久々に朝からランニングに出る。
 早朝のまだやわらかい空気の中、善福寺川公園ではラジオ体操にいそしむ老人大集団と、やや離れて太極拳に体をくねらせる老人小集団がいて、やはり早朝の公園は老人ワールドなのだなと、その近寄りがたい光景を横目にタッタッタッタッと孤高の老人演出家はいつものコースをひた走る。
 
 朝から疲れ果てて自宅に戻ると、「照明家のSさんが亡くなりました」とメールが入っていて驚く。
 ああ、Sさん、死んじゃったんだ……。あれは今年の初めだったか、新宿の飲み屋で偶然会って、「元気っすか?」となぜか握手をしたんだったな、と思い出す。Sさんは一跡二跳の初期の頃、ずいぶんと世話になった。何本も一緒に作品をつくったが、一緒にラジオ体操も太極拳もやったことはないなと、そんなことを思う。このところ周りは逝く人ばかりで、我が人生に再び関わりに戻ってくる人は独りもいない。いつのまにか、一人、また一人と逝ってしまう。我が身がいずれあちら側に行ってしまったら、みんなで太極拳をやれる場所があればいいのにな、と感傷いっぱいに老人演出家は思いを馳せる。
 
 夜は『誰も見たことのない場所』の稽古で笹塚へ。あちら側へ行ってしまった人たちを巡るこの芝居が今日はまた一段と心に刺さる。
喫煙所.JPG
稽古場の一角にある喫煙所。煙草が好きだったSさんが座っているような錯覚に襲われる。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記
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