午後から舞台美術家Iさんと打ち合わせ。ウディ・アレンの『又聞きの思い出』は、「これは映画のシナリオか?」と思わせるほどに場面が複雑に交錯するので、「これが新人の脚本ならぼろくそ言われてますよ。おまえ、ちゃんと書けよって」(by美術家)、と確かに思う。手強い作品を前にして、うんうん頭を悩ますことを覚悟していたのだが、あっさり美術の方針が決まる。しかも演劇ならではの空間を自在に行き交う美術が構築できそうで早くも心が躍り出す。
夜は劇団の基礎稽古。成長期の頃、急激に身長が伸びる男子がよく、「今、骨が伸びてるのがわかる」と言ったりしたもんだが、我が身はこの頃ストレッチをするごとに、「今、体が固まっていっているのがよくわかる」。曲がっていたものが曲がらない。開いていたものが開かない。回せていたものが回せない……。さみしい。さみしいです。(泣)
天敵の若手Oのあまりの覇気のない稽古ぶりに怒り心頭になり、「やりたくないなら帰りなさい」と言うと、ほんとに帰りやがる。唯我独尊。それも若いということなのか。

善福寺川公園には簡易トイレがちらほらとお目見え。震災を教訓に迅速に設置されたと感心してすぐ、いやいやこれはもうすぐ始まる花見客のためだと気づきました。