2010年07月25日

老い日記[129]――生誕18,696日/禁煙81日目

 確かに演出家は言った。昨夜、帰り際に悩める20歳の若き劇作家に言った。「困ったら何時でも電話していいからな」
 近ごろの若者は何でも額面通りに取るので困る。深夜2時、かかってきました電話が。「すいません、今いいですか?」「………。(よくないとは言えない)」。それから台本の直しについてあれこれと怒濤の質問攻め。その一つ一つに我慢強く、展開のアイデアや具体的な台詞をアドバイスし、切ろうとするたびに、「あともう一ついいですか?」「あと一ついいですか?」。ひゃー。いつまで続くんだ、あと一つ攻撃。
 結局、1時間以上も話し、電話を切ったら3時を回ってた。いやいいんだよ、Iさん。電話していいって俺、言ったもんね。台本、早くできないと困るもんね。君はガッツがあるんだよね。
 ところが若き劇作家、今日劇場入りして当人に、「あれから何時までやってたんだ?」「あ、あのあと寝ました」「な、な、なにをぉおおお」「いやパソコンに向かっても頭が全然働かなくて、こりゃ寝てからやったほうがいいと思ったんで」。若い子はガッツがあります。度胸も満点です。
 かくして『メランコリーの予感』は今日も、その推敲した台本を俳優と読み合わせをしてディスカッション。ようやく上演決定稿が見えてきた。

 1時半から10時までびっちり稽古。
 演出家はこの2日間袖にしていた『上通物語』のほうに今日は時間をかけるが、メーンキャストが2人も休みで代役だらけ。あー、こんなことなら昨日、『上通物語』の稽古につけばよかったと激しく思うが後の祭り。地方での芝居づくりはどこもそうだが、俳優がなかなか揃わないので進行が難しい。
 ただ参加している俳優は皆、やる気は満々。チームワークも既にバッチリ。そこが大きな救い。劇場の制作陣も連日14〜15時間勤務ながら、誰も愚痴を言わない。1のことを100にも200にもして文句を垂れる演出家とは人間の出来が違う。
 稽古後、今後の打ち合わせをして今日も11時過ぎにホテルに戻る。あっという間の4日間。気がつけば、今回もホテルと劇場を往復しただけの日々。なんと充実していることか。(泣)

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 熊本県立劇場前の鋪道にはでっかいクワガタ&カブトムシ。テーマは地球温暖化による突然変異?
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記
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