2012年08月21日

情熱の問題だ。 ――[887]生誕19,456日

 西新宿で『産まれた理由』の稽古。稽古というか、このところもっぱらインタビュー取材の報告会を続けている。

 俳優が自ら取材してきたその様子を説明し、そのあと心に残ったエピソードのいくつかを取材した相手になりきって演じてもらう。それに対してほかの俳優や底意地の悪い演出家が次々に質問を浴びせかけるという段取り。

 これまでに取材した相手の合計は男性19人、女性46人。合わせて66人。このあとさらに男女合わせて17人に取材を予定しているので、総数はなんと83人にものぼる勢い。

 この一人一人について報告会をやるので、わかっていたことではあるが、相当に時間がかかる。途方もない作業。誰だ、こんなこと「やろう」と言い出した見境のない男は。

 シリアでジャーナリストの山本美香さんが取材中、突然銃撃されて死亡。直前までカメラを回していたようで、その映像から推察するに、流れ弾に当たったというより、意図的に狙撃された可能性が高い。政治的な意図をもつ見せしめか?

 戦場ジャーナリストは死と隣り合わせとは言うものの、志半ばで殺された山本さんの無念を思うと、憤りだけが心の底から突き上げてくる。

 命を張って取材に当たっていた山本さんの情熱を思えば、安全この上ない国で、安全な人たちを相手に取材を重ねることは屁でもない。取材相手が100人だろうが200人だろうが愚痴など言えるはずもない。情熱の問題だ。
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茜雲。シリアにもきっと、心なごむこんな空があるだろうに。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記
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