2012年10月16日

不毛なトンネル。 ――[943]生誕19,512日

 朝から新宿。待ち合わせの場所が、「すぐわかりますよ」と言われていたのにさっぱりわからず、途端に不機嫌になった演出家は演助のTに電話し、「どこだよ、迎えに来いよ」と言い放つ理不尽さ。今日も快調な一日の始まりです。

 で、12月の旅公演についての打ち合わせ。今回、初めて一緒に仕事をする舞台監督のIさんへ、初演の舞台監督Oからの引き継ぎ。『死に顔ピース』は最近のワンツーワークスの芝居では美術に珍しく仕掛けがあり(昔はそんなのばっかし、やってたな)、それをそのまま地方の劇場に持っていくのは難しそう。
 なので、あーでもないこーでもないと意見し合うのだけれど、どうやら泣く泣くいくつかの演出を断念せざるを得ないかも。

 まぁ、最初から旅公演を当て込んで製作する大手劇団とはまったくもって事情がちがうので致し方ないとはいえ、何かほかに智恵はないものかと、こだわりの部分だけは持ち帰って宿題とする。(ただでさえ目先の公演の執筆と稽古に追われているというのに)

 そういう状況だから、人の芝居なんぞ観ている場合ではない。と我が身に言い聞かせながら、テアトルBONBONで「TFACTORY」の『文体の獣』を観る。
 パゾリーニの生涯を舞台化したものだったが、もっと毒気が欲しかったと思うのは映画『ソドムの市』の衝撃が今なお深く心に刻み込まれているからなのか?お客さんの入りも寂しかったが(商業ベースに乗るような芝居でもないが)、でもこの手の芝居をやる意義は大きい。

 今の若い人なんて知ってるのか、パゾリーニ。一度はみんな度肝抜かれたほうがいいと思うけどなぁ。

 観劇を終えると、夜はその目先の公演『産まれた理由』の稽古。覚悟を決めてバシバシ場面をつくり始めるものの、やはり全体像が見えていないと、どうも足もとからどっしり構えていられず、判断に迷う場面が多々。……この不毛なトンネルからいつになったら抜け出せるのか?
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近所の通りは、緑のトンネルのよう。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記
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