2013年03月29日

若さの特権か。――[1107]生誕19,676日

 午後、スタジオサンモールで劇団チョコレートケーキの『熱狂』を観る。この劇団の演出家とは昨年末の某忘年会で話す機会があり、一度観ておかなければという思いに駆られて急遽出かけたのだが、劇場に着いてみれば、新聞記者のSさん、劇作家・演出家のNさん、同じくSさん、加えて『奇妙旅行』に出てもらったばかりの女優Oちゃんと、知り合いがあっちにもこっちにもいて、劇団の注目度の高さが窺える。
 『熱狂』、文字通り、熱い熱い男たちの物語。終始テンション上げ上げMAXで、オッサンは途中やや疲れはしたが、喋り倒して2時間、最後まで疾走するエネルギーは若さの特権か。

 DVDで映画『桐島、部活やめるってよ』を観る。
 3年ほど前になるのか、すばる文学新人賞を受賞後に出版された原作の小説はすぐに買って読み始めたのだが、なんとも甘ったるくて途中で挫折。でも映画の好評価をあちこちで聞いていたので触手を伸ばしてみたのだが、結果、二重丸。これ、久々にスマッシュヒットでしょう。いや、面白かった。
 ただ、異なる視点で同じ場面を繰り返し見せる構成が評判となっていたが、ああ、これは2006年のオーストラリア映画『明日、君がいない』(傑作!)の二番煎じだと思ったものの、『桐島、部活やめるってよ』では、この手法を取ることで高校生のクラスの中でのヒエラルキーが次第次第に浮き彫りになっていく。そこが面白い。青春群像劇としてのクオリティを一気に押し上げている。
 俳優では神木隆之介の巧さが全編に安定感を与えているが、橋下愛の凛とした佇まいが眩しいほどに美しい。2012年日本アカデミー賞作品賞受賞。
 でもって、挫折していた小説も引っ張り出して読んだ。映画化に当たって登場人物のキャラクターおよび相関関係図がずいぶん変更されているが、やはり原作以上に映画のほうが出来がいいと思った。あの小説から、核心をシナリオに抽出して今どきの高校生の価値観を見事に映像化できたのは、ひとえに監督の才能なのか。
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この作家、直木賞も獲りましたね。
posted by 老い日記 at 00:00| Comment(0) | 日記
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