2013年02月26日

完治してくれ。 ――[1076]生誕19,645日

 やはり我が身は老いていた。気力で風邪の悪化を止めていると思っていたのだが、今朝起きたら、喉の痛みはひどくなっていて、完全なる鼻声、ぐずぐず鼻をかめば黄色っぱなが出る始末。ああ、情けなや。我、風邪に敗れたり。
 とはいえ、今日は芝居の成否に大きく関わる勝負の場当たり。ゲホゲホと咳き込みながら劇場に入れば、「風邪?」「もしかしてインフル?」「マスクして、マスク」と、たちまち叱責する声があちこちから我が身に放たれる。初日直前だというのに迷惑この上なし。そう訴えるみんなの目が冷ややか。

 しかし老いてなおかつ体調不良の演出家は言い返す力もなく、大嫌いなマスクを渋々かけて場当たりに臨み、鼻声をマイクで響かせながら指示を出す。

 照明、音響、秘密の仕掛け、映像とテクニカルを中心に、うまくいかないところは何度も返しながら、午後1時30分に始まった場当たりは、結局退館時間ぎりぎりの9時40分までかかっても最後まで終わらず。それだけ念には念を入れてとばかりに完璧主義を貫いているからではあるが(そう思わないことにはやってられない)、それにしても長丁場。残ってしまった最後の2場面は明日回しにして、今日は退散。
 風邪薬で熱は下がったものの、喉と鼻水の絶不調は改善しないまま自宅に戻り、鼻をかみかみパソコンに向かう。

 あー、寒さで冷え切った手足をはじめ、体をあっためるためにザブンと熱い湯船に浸かりたいが、やめといたほうがいいんだろうなぁ……。頼むよ、明日こそ劇的に完治してくれ。
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演出席にはティッシュが箱ごと置かれる始末。
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2013年02月25日

締まりのない状態。 ――[1075]生誕19,644日

 風邪の攻防戦は予断を許さない状況が続いている。伝家の宝刀「リココデ」がこちらでは売っていないので、昨夜は市販の風邪薬(ルルアタック)を飲んではみたが、さほど効き目なし。
 今日も我が鼻はぐずぐずと締まりのない状態が続き、クシャミも連発。なんとか気合いだけで悪化を阻止している。

 久々に大作揃いで注目されていたアカデミー賞の作品賞は『アルゴ』が受賞。内容から察するに、ナショナリズムの勝利、と言えなくもない。
 またも作品賞・監督賞に見放されたS・スピルバーグ監督の『リンカーン』は、主演のダニエル・ディ・ルイスがなんと3度目の主演男優賞に輝き、なんとか面目躍如。ホントにこの俳優は1作ごとにまるで別人と思わせて非の打ち所がなく素晴らしい。

 だが我が身が今、もっとも観たいのは『ゼロ・ダーク・サーティ』。これもある意味、ナショナリズムを喚起させる作品のようではあるが、それにも増して「アメリカVSビン・ラディン」をアメリカがどう描くのか興味をそそられている。

 さてさて。映画もいいけど芝居もね。
 ということで我がワンツーワークスは本日、劇場入りして舞台の仕込み。夕方には美術セットも組み上がり、夜は我が舞台では珍しい映像のチェックも済ませ、いよいよ明日が初日に向けてホントの勝負。名作『奇妙旅行』を誕生させますぞ。

 (どうか風邪が本格的になりませんよーに)
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さぁ! 舞台は整った!
(見た目はシンプルなれど、仕掛けもあって手間も金も結構かかっている)
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2013年02月24日

これ、風邪じゃん。 ――[1074]生誕19,643日

 稽古場での稽古、終了。明日からは劇場入りして、テクニカルを中心に最後の追い込み&仕上げにかかる。
 今日は午後1時から、稽古場最後の通し。
 さすがに俳優陣の気合いがこれまでになく上昇し、なかなか見応えのある演技がぶつかり合い、「おお、これでテクニカルが加われば、マジで名作になるんじゃないの」。
 しかし、ドSの演出家はそんなことはおくびにも出さず、ダメ出しを1時間以上も飛ばしまくり、挙げ句に「じゃ今から小返しします」と部分稽古で疲労困憊の役者をさらに追い詰める。

 夕方6時から稽古場撤収、トラックに積み込み。役に立たない演出家も一兵卒となって段ボール箱に小道具を詰めたり、稽古場の片付けをしたり、物を運んだりとして、午後7時半すぎにはお世話になった稽古場も綺麗さっぱり……と思っていたら突然、我が体は、「ばぁっくしょん」「ふぇっくしょん」とクシャミを連発し始める。これはもしかして風邪の兆候ではないか?
 いやいや、まさかね、気の迷い気の迷い、などと思って自宅に戻れば、みるみる喉が痛くなり、全身に悪寒が走りだす。鼻水も垂れ始める。うわー、やべぇ。これ、風邪じゃん。明日から劇場入りだというのに、なんてこった。稽古場での稽古が終わって早くも気が抜けたのか演出家!?
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初日間近! 木曜オープン!
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2013年02月23日

まとめるには早い。 ――[1073]生誕19,642日

 足の裏がやたらとつる。右足の土踏まずのあたりが突然、引きつったようになって、アタタタタ……となる。足の指もつる。こっちは左足。突如、親指と人差し指が思わぬ方向に引っ張られて言うことを聞かなくなる。これも老化ゆえなのか。運動不足なのか。入浴時には足の裏をツボ押ししたり指の間を広げたりして、ストレッチを心がけてはいるというのに。……わからん。

 今日も衣裳を着けての通し稽古に臨む。
 通し稽古になると、演出家といえど途中で「待った」をかけることはできないので、ひたすら目を凝らして見続けなければならない。それが2時間続く。芝居が面白ければ何も問題はないが、つまらないと2時間はたちまち拷問の時間と化す。睡魔とも闘う羽目になり、コーヒーをグビグビ飲むわ、プリッツェルをボリボリつまむわ、体にも良くないし、体重も増える。

 俳優諸君、これ以上演出家をメタボ化させないために、どうか面白い芝居を続けてくれ。頼むよ、ホントに。

 稽古場での稽古は明日を残すのみ。まとめるにはまだ早い。あれこれ試して深化&進化し続けますぞ。いえーい。
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ドライブに行きたいなぁ。
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2013年02月22日

名作ですから。 ――[1072]生誕19,641日

 初日まで残り6日となった『奇妙旅行』。今日も気合いを入れて午後は部分稽古、夜は衣裳を着けての通し稽古。

 前回の通しより、約2分短縮。テンポがよくなってきたぶん、濃密な空気感も徐々に醸成されつつあるものの、いやいや、まだまだイケる、こんなもんじゃない、ともどかしさも覚えつつ、ダメ出しで今日も役者に吠えまくる。

 昨日、出演者の女優Mから借りた、韓国のドキュメンタリー『赦しその遙かな道』を観る。自分の妻・息子・母親と最愛の人々をいっぺんに3人も殺された男の、いつ終わるとも知れない苦しみ・絶望を丹念に追っていて、観ている我が身も胸が締めつけられる。その想像を絶する絶望の底から、なんとか生きる希望を見いだそうとする姿が心を打つ。
 もちろん、『奇妙旅行』も負けませんぞ。

 なんせ名作ですから。(と自分で言っておく)
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通し稽古直前の稽古場。(ピンぼけはわざとですから)
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2013年02月21日

欲深くなっていく。 ――[1071]生誕19,640日

 どっぷり芝居の稽古漬けの毎日。
 ではあるが、ほかの仕事が待ってくれるわけではない。今日も午前中はちまちまと書き物仕事をこなし、午後から稽古。
 初日が近づくにつれ、「この場面がまだまだ」「あの場面も今イチ」と演出家は日に日に欲深くなっていくが、もちろん時間は限られている。気ばかり張って、肩凝りはますますひどくなる。
 あー、マッサージに行きたい。

 あー、肩や首や腰をぐりぐりされたい。

 3人の死刑囚の刑が執行された。そのうちの一人、金川真大死刑囚は2008年の事件(土浦市の9人殺傷通り魔事件)から、わずか5年での執行。刑の確定から執行までの時間の基準は何を根拠にしているのか、ますますさっぱりわからない。
 谷垣法相は、この3人を選んだ理由について、「個別のことは申し上げられない。一般論として極めて重大な刑なので、諸般の事情を十分勘案して決めた」と述べた。

 「諸般の事情」って何なのか。それを開示してくれ。でないと死刑制度の是非すら自らに問えない。
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長引いてます。つらいです。

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2013年02月20日

あやかりたい。 ――[1070]生誕19,639日

 今日も一日、稽古に明け暮れる。
 すでに芝居の全貌は見えてはいるが、より思いを深く落とし込まなければ、11年ぶりに再演する意味はない。という気合いだけは十二分にある。

 ともあれ、最後の最後まであがき続かなければ。オノレにそう言い聞かせて、今日もしっかり俳優陣に毒を浴びせまくる。(そこに気合いが入っていいのか?)

 家に帰ると、今日もバテバテ。老人は疲労困憊をリセットするのにたいそう時間がかかるので、手っ取り早く気分を一新すべく(ま、現実逃避ですな)、見逃していたウディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』をDVDで観る。
 評判がいいのはあちこちで見聞きしていたが、好評価に違わず、久々のホームラン。いつものようにウィット満ちた気の利いた台詞の応酬に、人生訓も随所にちりばめられ、最後はとびっきり幸せな気持ちになれる(『マンハッタン』のラストにも似て)。いいねぇ。大人だねぇ。

 ウディ・アレンは77歳。今なおトップランナーとして最前線を駆け抜け続ける。驚異。感嘆。尊敬。その才能とバイタリティーにあやかりたい。
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稽古場の我が演出席。
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2013年02月19日

老人は凍死する。 ――[1069]生誕19,638日

 午前中から会議で初台。9日後に迫った初日までのことで頭がいっぱいなのに、会議は1年先のことにみんなで頭を悩ます。

 しかし、そんな先のことなんて、まったくリアリティが持てるはずもない。年内だけで、あと6本も演出が控えているというのに。恐ろしや、恐ろしや。

 初台から小雪ちらつく中を歩いて西新宿へ。雪に関しては当てにならなかった天気予報が今日はズバリと当たり、人目も気にせずフードをずっぽりかぶって、怪しげな出で立ちでずんずん舗道を歩く。じっとしてたら、老人は凍死するからね。

 2時すぎから立ち稽古開始。部分稽古をあーだこーだと代役を立てつつこなし、夕食休憩後には全員そろって、初めての通し稽古に臨む。照明デザイナーのIさん、今回初参加となる音響オペレーターのTさんも顔を出し、いざ。

 初回にしては思ったほどの混乱もなく終了。

 いや、もちろん細部に目を移せば、あれもこれもと許せないことは多く、ダメ出しは1時間かけても6割ほどしか終わらず、残りは明日ということに。あー、やっぱり時間が足りない。(演出家が喋りすぎという噂もあるが)
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我が身はオッサンですが、結構好きだったぜ、ファンモン。
ありがとう。
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2013年02月18日

少しも変わっていない。 ――[1068]生誕19,637日

 追い込み稽古に入ると、ホントにあっという間に時間が過ぎる。え、もう2時間経ったの?え、もう夕食タイム? え、もう退出時間? 完璧主義だったはずの演出家も時間には勝てず、「んじゃ、そこは保留で」と、宿題だけをたくさん抱えて稽古場をあとにすることになる。

 で、毎夜11時頃に帰ってみれば、体にも気分にも一日の疲れがいっぺんに押し寄せてくる始末。「ええい、疲れたなんて言っとる場合じゃねぇわ!」と怠惰に流れる我が身を跳ね返すほどの若さはもちろんとうになく、「ああ、疲れた疲れた」と宿題は当然のごとく後回し。
 深夜も相当ふけて、そろそろ宿題やらねばマズいよなと、しぶしぶパソコンに向かえば、今度はドッと睡魔が押し寄せる。
 「こんなに眠くて鈍い頭じゃ仕事も捗らん。ここはちょっと寝て、目覚めてすっきりした頭で仕事にあたったほうがいい。そうだ、そのほうがきっといい」
 ……というわけで、諸々棚上げのまま、今夜は寝ます。

 思えばこの性格、10代の頃から少しも変わっていない。(やはり10代をどう過ごすかって大事なんだね)
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予定表が消されるごとに気持ちは追い込まれていく。
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2013年02月17日

二重人格? ――[1067]生誕19,636日

 追い込み稽古は日々、着々と進む。
 連日、登場人物の内面を掘り下げる作業に時間を掛けて取り組んでいるわけだが、『奇妙旅行』は内容がハードなだけに、稽古も実にしんどい。
 終盤に行くほどに女優陣は涙あふれまくり、それを見ている演出家も涙目で、「違う違う」と前に出て行ってやってみせればオッサン自らダラダラと涙たれまくる。
 「んじゃ、もう一度」とやってみれば、出番が終わって引っ込んだ女優はまだ場面は続いているのに稽古場の隅でおいおいと泣きじゃくる。「だから、ここの気持ちはさぁ」と説明しながら演出家はまたもやむせび泣く。
 さながら稽古場は阿鼻叫喚。とめどなく泣きまくる女優陣。負けじと涙を流しまくるオッサン演出家。それを冷ややかに半ば呆然と見つめるバカ若手男優陣。……見事に気持ちの悪い現場が連日続いております。

 10時に稽古を終えて、演出助手Tをファミレスに連れ出し、さっきまで涙目だった演出家は一転して眉間にしわ寄せ、Tの仕事のできなさぶりをなじりまくる。
 「整理能力がないんだよ。ちゃんと自分で整理するルールをつくらなきゃ。俳優の出ハケはまとめて書くとか、テクニカルはマーキングするとか、頭に入りやすいように誰だって自分なりに整理するだろ?
受験勉強と一緒だよ」と演出家がまくし立てると、若き演出助手が返したひと言は、「僕、受験勉強やったことないんで」。平然と言い放つ。
 一度、死ね。
 おかげで怒りに火のついた演出家は、さらに鬼のようになってまだ20歳の若造に罵声を浴びせ始める。とても先ほどまで泣き濡れていたオッサンと同じ人物とは思えない。もしかしたらこの男、二重人格なのかもしれぬ。
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稽古場で舞台監督が控える場所も日々、雑然とした職人工房のようになっております。
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2013年02月16日

ただただ、ぐったり。 ――[1066]生誕19,635日

 昨日、書き忘れたのだが、会議で一緒だったプロデューサーのMさん、休憩時間に、「風邪気味なんで、あと1週間で完璧に治さなきゃ」とちょっと妙なことを言い出す。
 それで「何かあるんですか?」と水を向けると、「今年も東京マラソンに出るからね」、だと。しかも聞いてもいないのに、「ベストタイムは4時間台だからね」、だと。
 いやぁ、たまげた。Mさんが日頃からランニングを欠かさない人だとは知っていたが、フルマラソンを4時間台で走るとは。
 「そのベストタイム、いつ出したんですか?」「えっと、3年前。今年はその記録を破りますよ(自慢げな笑顔)」
 Mさんは確か、今年72歳。……すげぇ。

 午後から『奇妙旅行』の稽古。今日も1時から10時まで、みっちり9時間。Mさんほどに体力もパワーもない演出家は、稽古が終わると、ただただ、ぐったり。
 でもって、ふと気がつけば、劇場入りするまで残すところ、わずかに8日……。フルマラソンを4時間台で走り抜く体力と気力を、誰かこの男に与えてやってください。
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「水清ければ魚棲まず」とは言うけれど、これは汚れすぎじゃねぇか? (それでも生命はたくましい)
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2013年02月15日

喋り続ける一日。 ――[1065]生誕19,634日

 今日も朝から半蔵門に出かけ、長丁場会議2日目。
 昨日は予定の議事の半分弱くらいしか進まなかったため、今日はエンジン全開で審議事項を次々に終わらせましょうぞ。
 張り切って臨んだものの、そうは問屋が卸さない。
 次から次に問題点にぶつかり、そのたびに進行はストップ。それでも前へ前へと議事を進めるが、終了予定の夕方5時になっても終わりは見えず。
 6時には稽古場入りする予定だったのだが、「まだ終わらない。まったく終わりが見えない」と演出助手にメールを打ち、ようやく「お疲れ様でした」と散会したのは午後7時過ぎ。

 結局、「あーでもない、こーでもない」と喋り倒していたのは、なんと9時間にも及ぶ。さすがに疲労困憊。

 それから西新宿へ移動して『奇妙旅行』の稽古。今日は終盤の場面を動線も確認しつつ、ここでも「そーじゃない、そーでもねぇ」と毒をまぶしつつ、さらに喋り続ける。
 午後10時に稽古終了。
 いやぁ、長い一日が終わった終わったと家に帰れば、さすがに老人に体力が残っているはずもなく、冷蔵庫からペットボトルを取り出し、ソファに沈み込んで水をグビグビ……飲んでいたはずが、そのまま束の間、眠りに落ちてしまったようで……
 「うわ、つめてっ」と跳ね起きると、哀れソファは水浸しになっておりました……。(号泣)
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間もなくです。
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2013年02月14日

オバチャン化。 ――[1064]生誕19,633日

 睡眠3時間で朝からバタバタと半蔵門へ。そのまま午前中はもちろん、夕方までみっちり、延々、長丁場の会議。

 いやはや、我ながらよく喋り続けられるもんだと、ほとほと感心。この男、もともと口うるさい奴ではあるが、年老いてどんどん「オッサン」ではなく、「オバチャン化」しているのかもしれぬ。

 午後5時に会議を終えて、まっすぐ西新宿の稽古場へ。
 今日こそ、なんとか複雑怪奇な段取りを最後まで終える。

 偉い、みんなよくやった。これでもう傑作『奇妙旅行』の勝利はもらったようなもんだ。お客様、安心して観においでくださいませ。(演技で勝負してください)

 午後10時に稽古場を出て一目散に自宅に戻り、メールチェックや原稿のゲラ校正や今後のスケジューリングなどに追われているうちに、気づいてみれば、はや午前3時44分……。

 あちゃー。今夜も3時間ほどしか眠れない。
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ようやく利用者の立場に立ってくれましたのう。
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2013年02月13日

生きている実感。 ――[1063]生誕19,632日

 今朝、目が覚めて、おお、まだ生きているぞ。かなり本気で思った。同時に、人間そうそう死なないモンだな。そうも思った。
 コブのあたりを触ると、まだ若干痛い。この痛みが死への恐怖の源でもあり、生きている実感でもある。
 昨日、頭をぶつけて「痛ぇっ」と呻いていたら、後部座席の昆虫人間Nが「それ、背が高いからっすよ。うらやましいっすよ」とナンダ、コノヤロ的な場違いなことを言い、軽くむかつく。
 昆虫人間は身長(体長?)163cm。我が身は183cm。

 低身長男子から見れば、そりゃうらやましいかもしれぬが、高けりゃ高いで困ることは結構少なくない。昨夜のように、これまでの人生で何度、思わぬところで頭を打ってきたことか。高身長演出家は、これまでの数知れぬ頭部打撲が今の薄毛の原因に違いないと確信している。

 今日も稽古は1時から10時まで。段取りを何度も繰り返しつつ進めるが、無念なことに最後の場面まで到達できず。やはり何かを生み出す現場は、ひたすら忍耐と我慢の連続だと我が身に言い聞かせ続ける。これもたぶん、生きている実感なのだから。そう屁理屈をこじつけながら。

 明日も忍耐と我慢。どーんと、受けて立ちましょうぞ。
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今日も稽古風景を。手前が「無駄筋肉男」。
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2013年02月12日

何の戒め? ――[1062]生誕19,631日

 昨夜は実寸稽古に備えて演出助手のTとともに場転(場面転換)の予習なんぞを、なんと明け方4時近くまで。それほどに今回の芝居も「ホンマでっか?」というほどに段取りが多い。

 それにしても11年前の初演は書き下ろしだったから、まったくもって時間はなかったはずなのに、よくもまぁ、あんなに細かい段取りを組めたものだと火事場の馬鹿力の凄さに改めて感心。きっと追い込まれまくって、湯水のごとくアドレナリン出まくりだったんだろう。(まだまだ若かったし)

 午後1時に稽古場に入ると、おお見事、既に仮セットが組み上がっているではないか。劇団メンバー諸君、ご苦労様。
 一気に燃え上がる演出家はウォーミングアップも張り切って号令なんぞかけたりするが、途端に膝が痛くなる。所詮、年寄りの冷や水なんだからと戒めるかのように。(泣)
 それでもめげずに芝居の冒頭から流れをつくりつつ、場転の動きを何度も何度も試す。「今の何秒かかった?」「18秒です」「んじゃ、ここ4秒は縮むね」。芝居はテンポ、スピード感も重要な要素。今日からは1秒単位の勝負に明け暮れなければ。

 半分近くまで進めたところで時間切れの午後10時。あっという間に稽古の9時間が終わる。

 今日は劇団のハイエースで帰宅。わーい、今日の帰りは楽ちん、と勇んで助手席に乗り込もうとしたら車のドア枠にしこたま側頭部をぶつけて、一瞬死ぬ。

 ……でもって今なおコブになって痛みはひかず。このまま寝てしまって、そのまま目覚めなかったらどうしようと本気で気に病んでいる。これはいったい何の戒め?
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珍しく稽古風景なんぞ。
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2013年02月11日

それだけなのか? ――[1061]生誕19,630日

 どうしたことか。ランニングに出たはいいが、走れど走れど体は重くペースが掴めず、「こりゃ今日はあかん」と30分足らずでリタイア。「なんでこんなにからだが重いんだ?」といぶかしみながらタイムを見れば、かなり速い好記録。えー?ドスドスドスドスとあんなに重くてたまらない走りだったのに。
 このところ自分の体の調子がさっぱり掴めない。よっしゃ、睡眠十分と思った日に限って生あくびを連発。今日は体が軽いぞと張り切ってウォーミングアップに臨めば、いつもより体が全然伸びない、曲がらない。

 この掴みどころのなさの原因は「老い」。それだけなのか?


 「しばらくぶりですね」と言われたマッサージでも、首筋から肩のラインが押されるたびに、予想以上に激痛が走る。

 「気持ちよさは少しもないです。痛いだけです」と、たまらずマッサージのニーチャンに訴えると、「寒いですからね、無意識に首をすくめて縮こまってませんか?」。いやま、そりゃ連日こんなに寒けりゃ縮こまりもするが、ホントに原因はそれだけなのか?

 かくして、また一段と我が体の衰えを覚えつつあるというのに、さてさて、明日から『奇妙旅行』は追い込み稽古態勢に突入。我が体は無事に初日までもってくれるのだろうか。それほどに今、オノレの体のことがよくわからず、心許ない。
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早く早く、春よ来い。
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2013年02月10日

肉食系ドS演出家に。 ――[1060]生誕19,629日

 散髪をした。すっきりした気分で稽古場に入るが、「髪、切りましたね」などとは誰も言わない。薄毛がさらに薄毛になったところで、人は何も言ってはくれない。タブーのように、ただ見て見ぬ振りをするのみ。(泣)

 稽古はキャストがなかなか揃わない中、細部を詰め始めにかかるが、なかなか思うように進まない。なんだか、熱が低いんだよなぁ。そう思ったそばから、原因は演出家にあるのではないか、演出家が知らず知らず和やかに稽古を進めようと草食系になっていないか、と我が身を省みる。

 よおし、次からは「肉食系ドS演出家」になってみせましょう。吠えてナンボ、どやしてナンボ、ワガママを押し通してこそ演出家。そう固く心に決めて。(え?違う?)

 四大陸フィギュア。女子は日本勢の浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子の各選手が1・2・3位を独占。素晴らしい。中でも浅田真央選手は今季最高得点のトータル200点超え。完璧な滑りにはまだまだ及ばないものの、高橋大輔選手だけが持っていた見事なまでの音楽との一体感を徐々に獲得しつつあるように見受けられた。世界選手権では久々にキム・ヨナ選手と闘う。真央、勝ってくれ。
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現代版「ジャックと豆の木」
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2013年02月09日

頼んだぞ。 ――[1059]生誕19,628日

 我が劇団のベテランOが「効く、効く」と盛んに言うので、ついに発毛剤「RiUP」を購入。しかも、これまでの商品より効き目成分が5倍入っているという「RiUP5」。

 もう2年ほど前から、誰も我が身に「髪、薄くなったね」「禿げたね」などとは言わない。本当に目も当てられない薄毛になった人には誰もそういうことは言わない、というか言えない。おかげで無言の圧力に日々打ちひしがれていたオッサンも、これですべてが解決だ。頼んだぞ、「RiUP5」。

 稽古は若手の「無駄筋肉男O」と「オバサン魂女優H」の特訓日。二人ともに一挙手一投足、加えて一発声ごとに「違う」「ちょっと待て」「ダメ」「少しも変わっとらん」「下手クソ」と我慢を知らない演出家がすかさず檄を飛ばすので、台本の2行先へ行くのも途方もなく時間がかかる。
 この人はどんな価値観を持った人物なのか。そのことを深く深く考えて、稽古ではただ「聞いて返す」を続けるだけ。こんな簡単なことがなぜできない?

 「下手クソ」と言われるうちはまだいいが、そのうち誰も何も言えなくなるんだぞ、ホンモノの下手には。

 四大陸フィギュアの男子フリー。必ずや逆転優勝をと願っていた高橋大輔選手はジャンプでミスを連発し、まさかまさかの7位に終わる。7位?今の高橋選手がこんな順位に甘んじるとは。それでも演技構成点は誰よりも高かったが、技術点は4回転を3回も完璧に決めたカナダの若手ケビン・レイノルズ選手とは40点もの差。これじゃあ勝てない。いつもの神々しいほどのオーラもなかったもんなぁ。ぜひ立て直して、1カ月後の世界選手権ではパトリック・チャンを下してくれ。頼んだぞ。
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頼んだぞ。
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2013年02月08日

練習あるのみ。 ――[1058]生誕19,627日

 朝から会議で西新宿。西新宿の駅を出るや、吹き荒れるものすごい突風。まるで我が人生の道のりのように、まともに歩けない。冷風もまともに顔にぶち当たるので、これまた我が人生のように、寒さもひとしお。厳寒にしてこの荒れ模様の天候はいったい何の前触れなのか。

 ところが会議はまったく荒れることも長引くこともなく、いつもより1時間近くも早い午前中のうちに終了。いいねいいね、いつもこうありたいものだ。

 四大陸フィギュア。高橋大輔選手はショートプログラムをロックンロールメドレーから「月光」に変更して臨んだが、ジャンプのミスが響いて4位。なぜ急遽、変更したのかは謎だが、やはり滑り込み不足が原因か。完成度が上がれば、高橋選手独特の色香を放つプログラムにはなりそうであるが。

 『奇妙旅行』の稽古はそろそろ後半に時間を掛けたいと思えど、キャスト交代が響いてまだまだ前半にも時間がかかる。こちらも繰り返し繰り返し練習あるのみ。そうすればやがて、独特の濃密な空気を放つ舞台がお目見えするはず。信じる者は救われる。はず。たとえ荒れ模様の日々が続けども。
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今はじっと寒さに耐えている。
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2013年02月07日

見て見ぬ振りして。 ――[1057]生誕19,626日

 午前中から初台へ。演出家のMさんと対談。新国立劇場次回公演のプログラム用だったのだが、芝居そのものより誌面には載せられない話ばかりして、果たして使いものになるのやら。いや、編集のSさん、それだけ深い話ができたってことだと思って、あとはよろしくお願いします。

 その後、そのまま新国立劇場で演劇研修所6期生の修了公演『インナー・ヴォイス』を観る。開演1:30だったので長いのか?と覚悟していたのだが、なんと95分で閉幕。おお。素晴らしい。(中身で判断しなさい)

 これで6期生もまもなく卒業。これで1期から6期まで通算して90名弱が新国立の研修所を巣立ったことになる。活躍している修了生もチラホラいるが、もっとバンバン最前線に出てきてくれい、新国立で主役を張るくらいに。

 夕方からは『奇妙旅行』の稽古。ムーブメントのバージョン違いを思い立ってその稽古を始めたものだから、立ち稽古はさほど進まず。まぁ、こういう日もあるさと、徐々に時間はなくなりつつある現実は見て見ぬ振りして我が身を鼓舞する。
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車が来なければ、私ぁ赤信号でも渡ります。
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