2013年03月18日

馬車馬のように。――[1096]生誕19,665日

 新国立劇場『長い墓標の列』を観る。休憩込みで3時間10分。長い。長いが、何度も出てくる知識層の会話バトルの場面はやはりぞくぞくするほど面白い。大学が時代の流れの先端にあった時代。政治に色濃く影響を与えていた時代。今の大学からは到底考えられない風潮が確かにあった。そのことは単純に羨ましい。
 それにしてもこの戯曲を福田善之さんが書いたのは27歳とのこと。熱い。そして、やっぱり大人だったんだなぁと思ってしまうのは、このオッサンがまだまだ幼すぎる証なのか。

 終演後、劇場でばったり会った劇作家・演出家のSさんと近くの喫茶店であれこれ話す。相変わらずSさんの話はとどまることを知らず、Sさんが『長い墓標の列』の時代にいたら、さぞや激論を闘わせていたことだろうと思ったりする。
 40分ほどでSさんと別れ、そのままその喫茶店で『長い墓標の列』に出ていた若き俳優K&Rとも会って話す。若き俳優たちは未来を見つめるまなざしがキラキラしていて、話すほどにオッサンは今度は我が老いをしみじみ噛みしめる。

 帰宅後は我が身が編集長を務める雑誌の編集作業を済ませては、わっせわっせと馬車馬のように原稿をデザイナーNさんに投げる。
 その後、演出助手Tと今後の打ち合わせ。あれもこれもとやらねばならぬことは目白押しで、あの時代はよかったと後ろを見ている場合ではないぞとオノレを戒める。

 WBC、侍ジャパンはプエルトリコ戦、1−3で準決勝敗退。期待の3連覇は成らず。まぁ、今回はメジャーリーガーが次々と辞退を表明する中、オファーを引き受けた山本浩二監督だけが貧乏くじを引いたように思うのは我が身だけなのか。WBCは過去2回、言わばイチロー選手のための大会だった。そのイチローが出ないと決まった段階でWBCは実質、終わっていたような気がする。それでもこの大会を通じ、イチローを凌ぐとも劣らないニューヒーローの登場を願っていたのだが、やはりそうそう簡単にスターは出てきてくれない。残念。
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もう春だぁ。
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2013年03月17日

茨の道が待ってるぞ。――[1095]生誕19,664日

 午後、ジャーナリストのKさんと会って、最近の仕事ぶりをあれこれと取材のように聞きまくる。うわあ、過酷だ。大変だ。重労働だ。と何度も思い、つくづくジャーナリストとして骨を埋めなくてよかったと元・新聞記者は我が身を振り返る。
 同時にジャーナリズムと演劇の違いを改めて思い知る。裏を取ることが必須の新聞と違って、戯曲は妄想だけで書こうと思えば書ける。もちろん、才能があればの話だが。
 あれ? 俺ってどっちにも向いてないのか?

 『誰も見たことのない場所』の稽古は、ラスト3分の1を小さいことには目をつぶってなんとか最後まで進める。途中、何度も「ちょっと待って」と止めたくなる衝動を抑えるのに必死。すぐに成果を求めたがる演出家は「実りを待て、待てば実る」と当てにはならない思いを心の中で呪文のように繰り返し、目の前で展開される段取り芝居を拷問のように見続ける。

 10時に稽古場を出て、ベテランOと客演陣が居酒屋に流れる中、以前から約束していた俳優の卵のKと、その宴に合流する。Kは今日が20歳の誕生日。おめでとう。
 今から茨の道が次から次に待ち構えてるぞ。

 20歳は遙か昔のことになったオッサンはいよいよ左肩が痛くてたまらない。これは間違いなく「凝り」ではなく「炎症」ではないのか。ほっといていいのか?
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禁じられると、何かやらかしたくなる。
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2013年03月16日

チャンに甘い!――[1094]生誕19,663日

 世界選手権フィギュア男子。どう考えても審査員はパトリック・チャンに甘い。結果は、チャンがショートの大幅リードもあって逃げ切り、歴史に残る3連覇達成。しかし今日のフリーはジャンプで二度も転倒、ほかにも精細を欠いたジャンプがあったのに演技構成点がなんと89.28点。今回、ショートに続いてフリーでも完璧な演技を見せたダークホース、カザフスタンのデニス・テン選手の演技構成点は87.16点。何なんだ、この差は?
 結局、チャンはトータル1.3点差で逃げ切ったのだが、テン選手の演技構成点がチャンと同等、もしくは上回っていればチャンの3連覇はなかった。どう考えても、審査員が新鋭のカザフスタン選手に優勝させてはならぬという心理が働いてチャンのジャッジが甘くなったとしか思えない。

 まぁ、今回の先取権は我が応援するアーティスト高橋大輔選手も本調子からは程遠く、表彰台にはまったく届かず、その時点で興味はほとんど失せてしまっていたのだが。

 『誰も見たことのない場所』は昨日の続きで、中盤の3分の1ほどを小返ししながら進める。しかしセリフ確認の域は出ず、それでも演出家はじっと我慢の子となって、穏やかに、にこやかに注文をつける。
 帰宅すると、いつにも増して体がだるい。これは稽古場でオノレを抑えていたことの反動か?それとも『奇妙旅行』が終わったことで今ごろ気が抜けて体調不良に陥ったのか?

 いずれにしても少々ヤバい状況だぞと思いながら、やらねばならぬ仕事は失神しそうに山積みなので、リアルゴールドを飲みつつ、もう少しパソコンの前にへばりつくことにする。
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『誰も見たことのない場所』は迷路のようなエリアで展開。
人生そのもの。
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2013年03月15日

健忘症に気づいて焦る。――[1093]生誕19,662日

 『奇妙旅行』の疲労も癒えぬまま、静岡公演『誰も見たことのない場所』の稽古がスタート。
 稽古場に行くと、『奇妙旅行』に出演してもらった女優Hが待ち構えていて、顔を見た途端、はっ、と我が健忘症に気づいて焦る。借りっぱなしになっていた「ジャーニー・オブ・ホープ」のDVDを返す約束になっていたのに、見事に忘れていたのだ。

 「えー、ウソでしょ? 芝居でしょ?」と食い下がられても、今ここに無いものは無い。受け取るためだけに来ていた女優Hにひたすら平謝り。こうして周りのみんなに「すまんね、すまないね」と言いながら日に日に老いぼれていく。

 『誰も見たことのない場所』はまずムーブメントのおさらい。形は何となく合っていても動きのポイントがちぐはぐ。細部にこだわらなければ名作舞台にはならぬと、演出家はしれっとした顔で、「みんな大事なポイント、忘れてるでしょ?」と我が健忘症は棚にあげてダメを出す。

 その後、各場面の稽古に移り、頭からだいたい3分の1くらいまで進んだところで今日は時間切れ。

 いやいや、まいった、今日も疲れたと家に帰ると、秋の公演の翻訳第2稿が届いている。もうすぐそこに5月の新作公演が待ち構えているのに、あれやこれやで気もそぞろになり、劇作家は少しも集中できず。
 「あれ、新作の台本は?」「あ、忘れてた」ではすまされぬ。

 (殺されます)
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周りが「美味い」「即席ラーメンの革命」と絶賛するので買った「マルちゃんラーメン」。しかし我が身はラーメン絶ちをしているので未だに未開封。(何のために買ったんだか)

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2013年03月14日

五十肩なんじゃね?――[1092]生誕19,661日

 世界フィギュア選手権、男子ショートは高橋大輔選手はなんとか4位に滑り込む。羽生弦選手は若さゆえか、無残なほどに自滅。9位とメダル圏内から大きく遠のいた。
 期待の大きさに押しつぶされる日本勢を尻目に、3連覇を狙うパトリック・チャンは圧巻の演技。98点台という驚異的な世界歴代最高得点をたたき出す。これまでチャンがどんなにジャンプを決めようとも芸術性は圧倒的に高橋が上。誰がなんと言おうと我が身はそう思ってきたのだが、どうも今回の高橋が滑る『月光』にはいつもほどのオーラが感じられない。やはりシーズン途中でプログラムを変更したことで練習不足なのか……。なんだか無難なんだよなぁ、『月光』。見せ場に乏しいというか。情感ほとばしるところがないというか……。
 その一方で3連覇という相当なプレッシャーがあっただろうに、おまけに今シーズンはコーチを変えたりして絶不調と言われてきたのに、今大会にピタリと照準を合わせてくるあたり、チャンはさすが絶対王者アスリート。ジャンプはパーフェクト。敵ながら天晴れ、でありました。

 かくして、またもチャンの背中を追いかける展開となったわけだが、アスリート・チャンとの差は14点近い。アーティスト・高橋大輔、なんとかフリーでは食らいついてくれ。我が身を、我が心を震えさせてくれ。

 今日はひたすら原稿書きの一日。長時間、机にへばりついていたからか、それとも昨日のマッサージの揉み返しなのか、両肩が異様に重く、痛い。左腕を上げると肩胛骨の下あたりがイテテテとなるので、コレ、五十肩なんじゃね?と本気で心配になる。(あながちハズレではないかもしれない)

 ああ、トリプル・アクセルが飛べる体になりたい。
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気分一新と思って2013年版手帳(4月スタート版)を買いにいったら、なんと長年愛用してきたA6版が見当たらず、店員に聞いたところ、「あ、今年度から廃盤になったんですよ」だと。えーっ?俺、気分一新、できねぇーの?

左が長年愛用してきた能率手帳A6版。あまりに空しくなったので腹立ちまぎれにメーカーを変え、今年度から右の「手帳の高橋」A6版を使うことにした。(能率サン、私ァ恨みますよ)

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2013年03月13日

ホラーな演出家。――[1091]生誕19,660日

 つい先ほどまで劇作家のKさん(36歳)と電話で長話。ちょっぴり疲れを覚えつつ電話を切ると、恐ろしや、2時間以上が経過して午前様になっている。
 Kさんには7月に上演する新作戯曲を依頼しているのだが、先日送られてきたその第2稿の戯曲について、あれやこれやと偉そうに意見していた次第。早い話が、ダメ出しですな。戯曲の構造から、展開のさせ方、登場人物の心情の変化……言いたい放題の演出家のツッコミはとどまるところを知らず延々と続いていたわけで、それを聞きながら、恐ろしや恐ろしやと思っていたのはKさんのほうかもしれぬ。

 この新作は『虚人の世界』というタイトルで、まさかの「ホラー演劇」。芝居でホラー?
 
ハイ、やっちまうんです、俺ら。チャレンジャーですから。パイオニアですから。だからKさん、第3稿、早くお願いしますよ。さらにダメ出しを浴びせるべく、黒くてホラーな演出家は今か今かと待ち構えていますんで。

 芝居の出来はもちろん戯曲が成否の大きな決め手となるが、キャスティングも重要さでは引けを取らない。「脚本が決まって配役を決めれば、演出家の仕事の90%は終わったようなものだ」とは先輩演出家Kさん(60歳)の言葉だが、最近それをひしひしと思うようになった。
 というわけで午後、我が劇団の制作F女史と今後の企画のキャスティングについて打ち合わせを願ったのだが、F女史は俳優のことより、目先の領収書や請求書ばかりが気になるらしく、ちっとも話に本腰が入らない。
 あーそうでしたそうでした、あなたの仕事じゃないですもんね、コレ、演出家の仕事ですもんね。こんな話を振った我が身がバカだった思いながらも、「で、どう思う?」と水を向けると、「公演の領収書、さっさと出してね」と力ワザの切り返しが……。

 敗北感を噛みしめながら演出家は事務所を退散する。

 2週間ぶりくらいにマッサージに行く。

 担当してくれたニーチャンは我が頭部の後ろをグリグリやりながら、「固いっすね」「めっちゃ固いっすね」と壊れたレコードのように連発する。そこまで頭が固い固いと言われると、我が身が頑固オヤジに思われているような気になり、途端にぶすっと不機嫌になってしまうのは、やはり頑固オヤジだからか?
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こんな障害を乗り越えて侵入してまで、書きたいものなのか。
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2013年03月12日

いい大人なんだから。――[1090]生誕19,659日

 午後、会議で半蔵門へ。2時間足らずの会議ではあったが、ルールを変えることの難しさ、また、ルールを運用することの難しさを改めて思い知る。何事も万人が満足を得られるルールなんてないことはわかるものの、もっと現状に即して柔軟に対応できないものかと少々苛々する。
 
 夜は恵比寿エコー劇場で『水の音』を観る。劇団協議会の事業、日本の「劇」戯曲賞最優秀賞受賞作の上演公演。
 舞台床に終盤、ひたひたとホンモノの水が溜まったいく演出を見ながら、かつて我が身も『アジアン・エイリアン』という芝居で床に水を張ったなぁと、ありありとその大変さを思い出す。あとで聞いたら水は約1トンということだったが、『アジアン・エイリアン』では最低3トンは溜めたなぁと、無性に再演したい気持ちに駆られる。
 終演後は受賞者のNさん、演出を担ったTさんを囲んで、最終選考委員、劇団協議会常務理事&事務局の面々で初日打ち上げ。
 最初のほうこそ、みんなNさんにあれこれ尋ねていたが、酒がまわるにつれて、「留学してた頃、ゲイにもてた」(文学座演出家)だの、「あたしはレズビアンにめちゃくちゃもてる」(民藝演出家)だの、「新聞記者を辞めて演出家になった古城はバカだ、許せない」(民藝演出家)など、しょーもない話ばかりが飛び交い、次第に主役のNさんは置き去りにされる始末。
 みなさん、もっと大人の飲み会をしましょう。いい大人なんだから。ね、Nさん(文学座)。
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応援しまっせ!

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2013年03月11日

怒りをあらわに。――[1089]生誕19,658日

 我が劇団のfacebook、つい数日前に「いいね!」が100を突破していると書いたのだが、現時点で既に「113人」。徐々に押してくれる人の加速がついている気がする。
 「いいね!」「いいね!」
 なんせ、観られてナンボのお仕事ですからね。まずは知っていただかないことには。
 皆さん、周りの方にバシバシ知らせて「いいね!」しちゃってください。ついでにこのブログにも頑張れコメントください。(意外と演出家は孤独なのさ)

 夜、劇団の制作会議。公演が終わったばかりだというのに、駆り立てられるように次回公演、それ以降の企画について話し合う。ホントに次から次。頭を切り換えるのが大変だが、ルーティンワークにならないよう情熱を燃やし続けなければ。

 東日本大震災から丸2年。ちょうど1年前は『ジレンマジレンマ』の千秋楽で、カーテンコールでお客様と一緒に黙祷。あれからさらに1年が経ったことになる。時の流れは速い。喉元過ぎるのも速い。津波による被害の復興はまだまだ遅く、福島第一原発に至っては何ら収束していない。
 もっともっと、怒りをあらわにしなければ。
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日本よ、早く元気になれ。元気になろう。
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2013年03月10日

あとは知らん。――[1088]生誕19,657日

 『奇妙旅行』全14ステージ、すべて終了。
 無事に閉幕しました。劇場にお越しいただいた皆々様、誠にありがとうございました。感謝。大いに感謝。

 「さぁ、最後の旅です」と言っていつものように開場10分前に全員で輪になって気合い入れ。ダメを取る必要もない演出家は、千秋楽はまさに用済み。一人だけすっかり仕事を終えた気分になって、今日もギャラリーから観劇。
 ラストシーンに向かうにつれて、柄にもなく、ああ、ホントにこれで終わるんだなぁ、としみじみしたりする。
 

 バラシの後、午後8時から打ち上げ。
 前回公演の打ち上げは朝までオールだったが、今回は2次会に残ったの人も11人と少なく、そのまま2次会でも「お疲れ様でしたぁ」と、ポツポツと帰り始める。
 天の邪鬼の演出家は、終電で帰ろうとする客演Oを無理やり引き留める。にもかかわらず、2次会がお開きになった午前3時すぎに、あとは知らん、とすでに帰れなくなっているOたちを見捨てて自己チュー演出家はタクシーでさっさと帰る。
 「みんな、お疲れ様でしたぁ」
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ここに花を手向けた人も、まだきっと「旅」の途上。
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2013年03月09日

好々爺の顔になる。――[1087]生誕19,656日

 一日2ステージの日は瞬く間に駆け抜けて日が終わる。
 「あと3回」「あと2回」とカウントダウンは進み、気がつけば明日の千秋楽を残すのみ。いったん幕が開いてしまうと、ホントにあっという間。すべては一瞬の夢のごとし。

 今日のマチネに知り合いのマネージャーKが「紹介したい」と言って若き俳優A君(22歳)を連れてくる。元海上自衛隊という異色の経歴の持ち主で、なんと身長188cm。この高身長演出家が見上げて話せねばならぬとは……。おまけに小顔のイケメンなので、まだA君のことを何も知らないのにオッサン演出家はフツフツとドS魂に火がつく思いに駆られる。
 マチネ後に改めて場所を変え、我が劇団のF女史ともどもマネージャーKとA君に会い、いろいろと話を聞き、「それじゃ観に来てくれてありがとう」と言って別れ、演出家は劇場に戻り、俳優陣を集めて簡単なダメ出し後にムーブメントのおさらいをしていると、再びA君がマネージャーKに伴われてやってくる。
 「すみません、どうしてももう一回観たいので戻ってきました」。おお、その根性や良し。さっきまでドS魂に火のついていた演出家は途端に好々爺の顔になる。

 2回の公演を終えて、今夜は広島から観に来てくれたプロデューサーOさん、女優Nさん(朋友)、常連のありがたいお客さんK君らと飲みに出る。しかし芝居の話もそこそこに、OさんとNさんはこの夏のワークショップの打ち合わせに余念がない。営業かよ。(Oさんは観劇後、目を真っ赤に泣きはらして出てきたというのに)

 さあ、ラストワン! みんな泣け。唸れ。胸、張り裂けろ。

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『奇妙旅行』の台詞で出てくるカラオケボックス「おんちっち」。

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